ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

実質的なラスボス戦、西尾維新『刀語 第七話 悪刀・鐚』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第七巻 2007年刊行。12ヶ月連続刊行の七冊目。中盤の山場、VSねーちゃん戦である。 比較的凄惨な殺陣が連続する対戦型格闘小説である本作に、正直言って竹のイラストは合ってないんじゃないか?カワイすぎるのでは?時…

続篇が始まってから最大の衝撃回、グイン・サーガ続篇135巻『紅の凶星』

4つの舞台の物語を収録 2015年刊行。五代ゆう描くところのグイン・サーガとしてはこれで三作目。 今回は、ブランのヤガ潜入レポート、リギア一行の逃避行、クリスタルでのイシュトヴァーンとカメロン、そしてスカールたちの魔都フェラー行と4つの舞台のお話…

『イリヤの空 UFOの夏 その4』終わらない夏の日を終わらせる

シリーズ最終作、夏の日の終わり 2003年刊行作品。『電撃HP』20号~24号に連載された4話にエピローグ分を書き下ろしで追加。4冊目の本巻が最終巻となる。 あらすじ 伊里野との逃避行が始まった。追っ手を逃れ束の間の安息を得た二人に訪れた悲劇を描く「夏休…

幼女VS無刀の戦い、西尾維新『刀語 第六話 双刀・鎚』

今週のお題「雪」に便乗。今回の舞台は壱級災害指定地域、蝦夷の踊山なのである。 講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第六巻 2007年刊行。シリーズ六作目。毎月一冊で全12冊構成なのでこれで折り返し点である。 あらすじ 校倉必の意趣返しにより、絶対凍…

ケイロニアの皇位継承問題が再燃、グイン・サーガ続篇134巻『売国妃シルヴィア』

宵野ゆめ版グインの二冊目 2014年刊行。正篇の続篇としては四冊目。宵野ゆめグインとしては132巻の『サイロンの挽歌』までは『グイン・サーガ・ワールド』に掲載されていた作品の文庫化であったが、この巻より書き下ろしとなっている。 あらすじ 幽閉中であ…

秋山瑞人『イリヤの空 UFOの夏 その3』最後の日常エピソード

シリーズ三作目、平穏な日常の終焉 2002年作品。シリーズ第三弾。『電撃HP』掲載の作品をまとめたものである。 表紙絵のスクーターにはブレーキレバーが書かれておらず、もはや止まることができない、過酷な運命へと向けて突き進むイリヤの姿を象徴したもの…

もはや刀じゃねえぇ!西尾維新『刀語 第五話 賊刀・鎧』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第五巻 2007年刊行。十二ヶ月連続の大河小説。シリーズ五作目。 あらすじ 日本最強の錆白兵の挑戦を退け、無事に薄刀・針を手中に収めたとがめと七花。余勢を駆って五本目の変体刀を求めた二人は、九州薩摩の地へと足を…

ヤガ編が再スタート、グイン・サーガ続篇133巻『魔聖の迷宮』

時間的に書けるかどうか微妙だったけど、既に作品は全て読んでいるのでなんとかなりそう。よって、当面毎週金曜日はグイン・サーガの続篇を紹介していくことにした。かなり、読んでいただける方を限定してしまいそうだけど許してね。 五代ゆう版グインの二冊…

『イリヤの空 UFOの夏 その2』終わらない夏の日の物語

シリーズ二作目は文化祭巻! 2001年刊行作品。前作『イリヤの空 UFOの夏 その1』から僅か1ヶ月で早くも続巻が出ていた。当時はこんなに短い間隔で秋山瑞人の新刊が読めていたのである(遠い目)。 でもまあ、元は雑誌連載作品だから順当に出て当然か。…

まさかの姉ちゃん回!西尾維新『刀語 第四話 薄刀・針』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第四巻 2007年刊行。十二ヶ月連続。月イチ刊行の四冊目である。 因縁の相手、錆白兵との対決回か!と思わせて実はお姉ちゃん回でしたという、いかにも西尾維新らしい人を食った展開にブチ切れた読者は多いのではないだ…

宵野ゆめによるグイン・サーガ続篇132巻『サイロンの挽歌』

宵野ゆめパートのケイロニア編がスタート 2013年刊行。『グイン・サーガ・ワールド』5巻~8巻に掲載されていた作品を文庫化したものである。 グイン・サーガ「正篇の続篇」は、五代ゆうと宵野ゆめ、二人の書き手を立てる異例の体制を取っていた。前巻の『パ…

秋山瑞人『イリヤの空 UFOの夏 その1』ライトノベルのオールタイムベスト

秋山瑞人の四作目にして最高傑作 2001年刊行。『E.G.コンバット』『鉄コミュニケイション』『猫の地球儀』に続く第4作。オリジナル作品としてはこれが第2作となる。ゼロ年代を代表するライトノベル作品であり、オールタイムベストをやっても上位に食い込んで…