ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『撲殺天使ドクロちゃん6』おかゆまさき まさかのファンタジー展開!

ドクロちゃんシリーズの第六作 2005年刊行作品。早くもシリーズ六作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の33号、34号、36号に掲載された三作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★…

『水滸伝3 輪舞の章』北方謙三 敵が賢くて強い歴史小説は面白い

北方謙三版「水滸伝」第三弾! 2000年に刊行作品。月曜恒例、北方謙三版「水滸伝」のレビューだが、先週の第二巻に続いて、今回は第三巻「輪舞の章」である。 水滸伝 3 輪舞の章 作者:北方 謙三 発売日: 2000/11/24 メディア: 単行本 集英社文庫版は2006年に…

『天帝のはしたなき果実』古野まほろ 第35回メフィスト賞受賞作

読み手を選ぶ「愛すべき地雷」 2007年刊行作品。第35回メフィスト賞受賞作。古野まほろのデビュー作である。 故人となった新本格の父宇山日出臣が最後に推した一冊がこれ。金帯に宇山日出臣の「薦」付きとは歴代メフィスト作家の中でもかなり優遇されている…

『チョコレートコスモス』恩田陸 続篇の『ダンデライオン』はいつ出るの!!

続きが気になる未完シリーズの第一作 2006年刊行作品。サンデー毎日の2006年6月27日号から2005年8月7日号にかけて連載された作品を単行本化したもの。さまざまな媒体で連載を持ったことのある恩田陸だけど、週刊誌連載はこれが初めてかな? チョコレートコス…

『撲殺天使ドクロちゃん5』おかゆまさき 木工ボンド部の秘密が解明される

ドクロちゃんシリーズの第五作 2005年刊行作品。シリーズ五作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の30号と32号に掲載された二作に、書き下ろしを二本追加して文庫化したのが本書。前巻から数えて、半年ぶりの新刊であった(当時)。 ドクロちゃんブーム…

『水滸伝2 替天の章』北方謙三 林冲の強さがチート過ぎる!

北方謙三版「水滸伝」第二弾! 2000年刊行作品。当面、毎週月曜日は北方謙三版「水滸伝」のレビューを一巻ずつお届けしていく。先週の第一巻に続いて、今回はその続きである。 水滸伝 2 替天の章 作者:北方 謙三 発売日: 2000/10/26 メディア: 単行本 集英社…

『声に出して読みたい理系用語』信定邦洋 魅惑の理数系キーワード80を網羅!

厳選された理系用語80を優しく解説 本日ご紹介するのはこちら。『声に出して読みたい理系用語』である。 著者である信定邦洋(のぶさだくにひろ)さんより、ご恵投頂きました(←一度言ってみたかった)。お声がけいただきありがとうございます! 2020年刊行…

『撲殺天使ドクロちゃん4』おかゆまさき 修学旅行編のテンションがヤバすぎる

ドクロちゃんシリーズの第四作 2004年刊行。シリーズ四作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp Special 2004 Spring」に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。雑誌発表作二本に、書き下ろし二本加えてっていうのがドクロち…

『水滸伝1 曙光の章』北方謙三オリジナルの「水滸伝」を味わい尽くせ!!

「北方水滸」のレビューを始めるよ! 2000年刊行作品。作者の北方謙三(きたかたけんぞう)は1947年生まれ。ハードボイルド小説の書き手としてスタートしたが、1990年代から歴史小説のジャンルにも進出。多くの傑作を残している。 本作は1999年~2005年まで…

『どろぼう熊の惑星』R・A・ラファティの日本オリジナル短編集

SF

遅咲きのエスエフ作家ラファティ 作者のレイフェル・アロイシャス・ラファティ(Raphael Aloysius Lafferty)は1914年生まれのアメリカ人男性。SF作家としてのデビューは1960年。 注目を受けメジャー化していくのは1968年以降。というわけなので54歳にしてよ…

『撲殺天使ドクロちゃん3』おかゆまさき 暴走する男子中学生の煩悩世界を懐かしむ

ドクロちゃんシリーズの第三作 2004年刊行作品。シリーズ三作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の25号と27号に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 あらすじ 強引な同居人として桜クンの家に押しかけてきたドクロち…

『ネガレアリテの悪魔 黎明の夜想曲』大塚已愛 シリーズ二作目が登場!

「ネガレアリテの悪魔」シリーズの第二作 2019年刊行作品。作者の大塚已愛(おおつかいちか)は2018年に『鬼憑き十兵衛』(応募時タイトルは『勿怪の憑』)で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。併せて、『ネガレアリテの悪魔 贋物たちの輪舞曲』(応募時タ…

書評Blogを500エントリくらい書いてみるとどうなるか

振り返り記事を書いてみました。いつの間にかエントリ数が500を超えていたので、久しぶりに運営報告を書きたいと思います。 これまで、このシリーズは、カテゴリ名を「ブログ運営」としてきましたが、より本気度をアピールするために「書評ブログのアクセス…

『強救戦艦メデューシン』小川一水 絶望的な状況で孤軍奮闘するナースたちの物語

ソノラマ文庫時代の小川一水作品 上巻が2002年、下巻が2003年に刊行。小川一水お得意の架空世界モノ。全六章構成で、各編だけを取ってみてもいちおう読める体裁になっている。 小川一水は近年の大活躍もあって、ゼロ年代に発表された旧作品の復刊活動が盛ん…

『遠い約束』光原百合 ミステリへの愛を感じる連作短編集

光原百合の第二作 2001年刊行作品。作者の光原百合(みつはらゆり)は1964年生まれ。本職は尾道市立大学芸術文化学部日本文学科の教授職である。 研究者として活躍しながらも、長期にわたり執筆活動を継続している。デビュー作は1989年の詩集『道』。その後…

『Bad! Daddy』野村美月 娘は正義の味方、父は悪の秘密結社の司令官

傍迷惑な親子喧嘩をコミカルに描いたシリーズ 『Bad! Daddy(バッドダディ)』は全四巻。2003年~2004年にかけて刊行された。野村美月の8冊目~11冊目の作品である。シリーズとしては「卓球場シリーズ」 「フォーマイダーリン!」「天使のベースボール」に続…

『撲殺天使ドクロちゃん2』おかゆまさき とりしもイラストの魅力

ドクロちゃんシリーズの第二作 2003年刊行。シリーズ二作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の23号と24号に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 編集部的にも賛否両論、疑心暗鬼の中送り出されたらしい一巻は発売か…