ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『ぼぎわんが、来る』澤村伊智 比嘉姉妹シリーズの一作目「ちがつり」がメッチャ怖い!!

日本ホラー小説大賞受賞作 2015年刊行作品。作者の澤村伊智(さわむらいち)は1979年生まれの男性作家。本作『ぼぎわんが、来る』が第22回の日本ホラー小説大賞の大賞を受賞し作家デビューを果たしている。 ぼぎわんが、来る 作者:澤村伊智 発売日: 2015/10/…

『水滸伝10 濁流の章』北方謙三 ビバ呼延灼!ビバ連環馬!

北方謙三版「水滸伝」第十弾! 久しぶりの繁忙期モードで、先週は更新できなくてごめんなさい。 毎週月曜恒例(のはず)、北方謙三版「水滸伝」の連続感想、先々週の九巻に続いて本日は遂に第十巻。折り返し地点である。 単行本版は2003年に登場。 水滸伝 10…

非小説系の感想は別ブログに書くことにしました

お題「#おうち時間」に無理やり便乗。自宅での時間が増えたので、ちょっとブログの方向性変えてみます。 新ブログ作りました 先週からこっそり初めて、お気づきになった方もおられるかもしれないが、別ブログを立ち上げました。 小説以外の、ビジネス書、新…

『恋愛今昔物語』と『恋愛風土記』 佐々木丸美とマンガ原作のお仕事

地道に続けている佐々木丸美作品の全作感想企画だが、全17作中、今回が12回目。そろそろ後半戦というところだろうか。 昔話を題材にした恋愛小説集 『恋愛今昔物語(れんあいこんじゃくものがたり)』は1979年9月刊行作品。刊行順としては『花嫁人形』と『夢…

『空の中』有川浩(ひろ)の第二作品は特撮マインド全開の会心作

二作目にしてハードカバーで登場 2004年刊行作品。『塩の街』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞した有川浩の第二作が本書である。電撃文庫デビューの作家が、なんと二作目でハードカバーで登場である。この作家のブレイク作品と言うと、一般的には『図書館戦…

『紅玉の火蜥蜴』秋月涼介 連続放火殺人を追うミッシングリンクモノ

秋月涼介の第三作 2004年刊行作品。第20回のメフィスト賞受賞作品であった『月長石の魔犬』、第二作である『迷宮学事件』に続く、秋月涼介の三作目の作品である。内容的には『月長石の魔犬』の続編に相当する。 石細工屋の風桜青紫(かざくらせいし)、解剖…

『赤ちゃんをさがせ』青井夏海 助産師が主人公の安楽椅子探偵モノ

青井夏海の実質的なデビュー作? 2001年10月刊行作品。作者の青井夏海(あおいなつみ)は1960年生まれ。デビュー作は1994年の『スタジアム 虹の事件簿』だが、これはもともと自費出版作品(2001年4月に創元推理文庫入りしたが)であった。 ということなので…

『時の果てのフェブラリー 赤方偏移世界』山本弘 11歳の少女が活躍するハードエスエフ作品

ライトノベルの皮をかぶったハードエスエフ 1989年刊行作品。かれこれ30年以上も前の作品である。スニーカー文庫の表紙上に青いラインが入っているのとか、凄く懐かしい感じがする。こちらの表紙イラストは結城信輝が担当。 その後十余年の歳月を経て、2001…

『バベル消滅』飛鳥部勝則 殺人現場に残された「バベルの塔」の謎

飛鳥部勝則の第二作 1999年刊行作品。『殉教カテリナ車輪』に続く飛鳥部勝則(あすかべ かつのり)の第二作である。前作は第9回の鮎川哲也賞を授賞しており、本作は授賞後第一作となる。 バベル消滅 (書き下ろし新本格ミステリー) 作者:飛鳥部 勝則 メディ…

米澤穂信『さよなら妖精』ネタバレ考察、新装版収録『花冠の日』感想付

もともとは「古典部」シリーズの一作として刊行される予定だった、米澤穂信『さよなら妖精』を完全ネタバレ考察。 新装版にのみ収録されている短編『花冠の日』についても感想を書きました。

『水滸伝9 嵐翠の章』北方謙三 林冲先生大ピンチの巻!

北方謙三版「水滸伝」第九弾! 北方謙三版「水滸伝」の感想をひたすら書き続ける月曜日。前回の第八巻に続いて、本日は『水滸伝9 嵐翠の章』である。単行本版は2003年に刊行されている。 祝家荘編がなんとか終わって、ちょっと一休みかな?と、思わせておい…

『スクランブル』若竹七海 1980年代の女子校文芸部が舞台のミステリ作品

若竹七海の初期作品 作者の若竹七海(わかたけななみ)は1963年生まれ。1991年に『ぼくのミステリな日常』でデビューしているから、来年でデビュー30周年!現在に至るまでコンスタントに作品を書き続けている。代表作はドラマ化までされてしまった「葉村晶」…

『撲殺天使ドクロちゃんです!』おかゆまさき他 豪華ラインナップのトリビュート本

「ドクロちゃん」シリーズの番外編 長々と続いてきた「ドクロちゃん」連続感想だが、先週の第10巻にていよいよ完結か!と思われたが、実はあともう一冊だけあるのだ。もうちょっとだけお付き合い頂きたい。 『撲殺天使ドクロちゃんです!』は2006年刊行。 ア…

『水滸伝8 青龍の章』北方謙三 官軍との全面戦争に突入!見どころ満載の戦闘特化巻

北方謙三版「水滸伝」第八弾! お題「#おうち時間」に便乗。大型連休中ではあるが、かれこれ一か月半ひきこもっているわたしは無論、通常進行である。こういう時は、家で本読んでるのがイチバンだよね。 ということで、月曜日恒例、北方謙三版「水滸伝」の連…

『後宮の烏4』白川紺子 寿雪が探す4つの「失せ物」

※2022/05/06追記 最終巻『後宮の烏7』の感想を書きました。 シリーズ累計50万部突破! 2020年刊行作品。『後宮の烏』『後宮の烏2』『後宮の烏3』に続く、『後宮の烏』シリーズの四作目にあたる。 4巻の帯によるとなんとシリーズ累計で50万部を突破したとのこ…