2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
「曽我兄弟の仇討ち」を題材とした歴史小説 本日ご紹介する『曽我兄弟より熱を込めて』は2023年の刊行作品。著者の坂口螢火(さかぐちけいか)さんより著作をご恵贈頂き、感想を書かせていただきました。坂口さんありがとうございます! 巻末の作者プロフィ…
男と女のロマン・ノワール 1994年刊行作品。オリジナルの米国版は1993年刊行。原題は『Shella』。 凶手 (Hayakawa Novels) 作者:アンドリュー ヴァクス 早川書房 Amazon かれこれ30年も前の作品ということになる。作者のアンドリュー・ヴァクス(Andrew H. Va…
タイトルはふわふわしているけど内容はハードSF 2001年刊行作品。最初の文庫版はライトノベルレーベルのファミ通文庫から登場。2002年星雲賞の日本長編部門を受賞。ハヤカワのベストSF2001国内部門の6位にランクインしている。作者の野尻抱介(のじりほうす…
2023年版「このミス」「ミステリが読みたい」二冠! 2022年刊行作品。筆者の呉勝浩(くれかつひろ)は1981年生まれのミステリ作家。デビュー作は、第61回の江戸川乱歩賞を受賞した2015年の『道徳の時間』だ。 その後、毎年コンスタントに新作を上梓。2018年…
飛鳥部勝則の第一作品 1998年刊行作品。第九回鮎川哲也賞受賞作品。飛鳥部勝則(あすかべかつのり)のデビュー作である。宝島社の99年版「このミステリーがすごい!」では国内部門の12位、「本格ミステリ・ベスト10」で3位にそれぞれランクインしている。 作…
浦賀和宏の初徳間作品 2002年刊行作品。 デビュー作の『記憶の果て』以降、主として安藤直樹シリーズを中心に執筆活動を続けてきた浦賀和宏(うらがかずひろ)だが、2001年の『眠りの牢獄』『彼女は存在しない』あたりから、非安藤モノも書くようになってき…
北山猛邦の城シリーズ四作目 2005年刊行作品。北山猛邦(きたやまたけくに)による『『クロック城』殺人事件』 『『瑠璃城』殺人事件』『『アリス・ミラー城』殺人事件』に続く、城シリーズの四作目である。シリーズ最終作(いまのところ)ではあるが、それぞ…
いま話題のミステリ本『逆転美人』 2022年刊行作品。作者の藤崎翔(ふじさきしょう)は、1985年生まれのミステリ作家。若いころはお笑い芸人であったことでも知られている。 デビュー作は第34回の横溝正史ミステリ大賞を受賞した『神様の裏の顔』(2014年刊…
ジュンパ・ラヒリのデビュー作 2000年刊行作品。新潮社の外国文学レーベル「新潮クレスト・ブックス」からの登場だった。オリジナルの米国版は1999年刊行で、原題は『Interpreter of Maladies(病気の通訳)』。 作者のジュンパ・ラヒリ(Jhumpa Lahiri)は1967…
栗本薫亡きあとのグインサーガ外伝五作目 2023年刊行作品。グインサーガ外伝としては27冊目。作者の円城寺忍(えんじょうじしのぶ)は、2014年刊行、グインサーガ外伝26巻の『黄金の盾』がデビュー作。本作が9年振りの新作で、待望の第二作ということになる…
「本格ミステリ・ベスト10」で第1位! 1997年刊行作品。1998年版の「このミステリーがすごい!」の国内編で16位、「本格ミステリ・ベスト10」では1位に輝いた作品である。銘探偵メルカトル鮎が登場する長編作品としては、1991年の『翼ある闇』、 1993年の『夏…
北山猛邦の城シリーズ三作目 2003年刊行作品。北山猛邦(きたやまたけくに)の『『クロック城』殺人事件』 『『瑠璃城』殺人事件』に続く、城シリーズの三作目。 『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社ノベルス) 作者:北山 猛邦 講談社 Amazon 講談社文庫版…
住野よるの三作目 2016年刊行作品。『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』に続く、住野よるの第三作である。 よるのばけもの 作者:住野 よる 双葉社 Amazon 双葉文庫版は2019年に発売されている。単行本版と比べて、表紙の雰囲気が全然変わった…
図書委員シリーズの二作目 2022年刊行作品。タイトルの『栞と嘘の季節』の読みは「しおりとうそのきせつ」。作者の米澤穂信(よねざわほのぶ)としては、『黒牢城』で第166回直木三十五賞を受賞した後の第一作でもある。 「図書委員」シリーズは、東京郊外の…