ネコショカ

夜20時更新。雑食系の書評Blogです。
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ノンフィクション

『コロナの時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ コロナ禍のローマで書かれたエッセイ集

コロナ時代の文学の先鞭となるか 2020年刊行。筆者のパオロ・ジョルダーノは1982年のイタリア人。 もともとは物理学者であったが、2008年に上梓された『素数たちの孤独』がベストセラーとなり、以後、作家として活動している。 素数たちの孤独 (ハヤカワepi文…

『機会不平等』斎藤貴男 格差を意図的に広げていこうとする層が存在する

2000年刊行。筆者の斎藤貴男は1958年生まれのジャーナリスト。 機会不平等 作者:斎藤 貴男 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2000/11 メディア: 単行本 文春文庫版は2004年に登場。わたしが読んだのはこちら。文庫化にあたり加筆が施されている。 その後、…

『独裁者のデザイン ヒトラー・ムソリーニ・スターリン・毛沢東の手法』松田行正 デザインは毒にも薬にもなる

独裁者によるデザイン、シリーズ三作目 2019年刊行。筆者の松田行正(まつだゆきまさ)は1948年生まれのグラフィックデザイナー。 ヒトラー、スターリンなどの独裁政権によるデザインについて言及した一連のシリーズの三作目であり、本作に先立って2017年の …

『放送禁止歌』森達也 規制しているのは誰なのか?

放送を禁止されている歌がある! 2000年刊行。筆者の森達也は1956年生まれ。社会派のドキュメンタリーを得意とするノンフィクション系の映像ディレクター。ノンフィクション作家でもある。 なお、本書の監修はデーブ・スペクターが行っている。 2003年に光文…

『熊を殺すと雨が降る』遠藤ケイ 失われゆく山の民俗学

四半世紀以上前に書かれた良作 1993年に岩波書店から『山に暮らす』として刊行された作品。筆者の遠藤ケイは1944年生まれの作家。民俗関連の著作多数。本作はその中でも最初期の作品ということになる。 山に暮らす―失われゆく山の民俗学 作者: 遠藤ケイ 出版…

『朽ちていった命』東海村臨界事故を描いたルポルタージュ

東海村臨界事故による放射能被爆治療の記録 2006年刊行作品。1999年に、茨城県那珂郡東海村で発生したJCO(ジェー・シー・オー)原子力事故(臨界事故)についてのルポルタージュである。 2002年に刊行された『東海村臨界事故 被爆治療83日間の記録』 を改題…

『帝都東京・隠された地下網の秘密』全二作が胡散臭いけど面白い

本日ご紹介するのはこちらの二冊。ややもするとトンデモ系に分類されてしまいそうな作品だが、素材としては面白い。普段は見ることが出来ない地下の世界だけに、妄想は深まるのである。 帝都東京の地下には秘密がある! 2002年刊行作品。筆者は1956年生まれ…

『定刻発車 日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?』

鉄道を通して見た日本人論 2001年に交通新聞社より『定刻発車 日本社会に刷り込まれた鉄道のリズム』として刊行された。 新潮文庫版は2005年に登場。文庫化にあたり改題、加筆、改稿が施されている。 刊行前から決まっていた事なのだろうが、文庫版の発売と…

ナショナリズム=フットボール、木村元彦『悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記』

『誇り』に続く「旧ユーゴサッカー三部作」の第二弾 2000年刊行。木村元彦(ゆきひこ)の二作目の作品となる。 以前にエントリを書いた『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』の続篇的な作品である。後日刊行された『オシムの言葉』と併せて「旧ユーゴサッ…

『アマゾンドットコムの光と影』横田増生 壮絶なAmazon潜入レポート

ユニクロ潜入前に書かれたアマゾン潜入記 2005年刊行作品。筆者の(よこたますお)は1963年生まれ。 物流業界紙の編集長を経てフリーのジャーナリストに。ネット全盛の昨今にあってそれでも頑なに現場主義を守る、との著者紹介文にもあるとおり、半年にも渡…

『累犯障害者』山本譲司 どうして障害者たちは犯罪を繰り返してしまうのか

服役した元代議士が見たものは 2006年刊行。雑誌「新潮45」に発表された三編に書き下ろし四編を加えて単行本化したもの。 2009年に新潮文庫版も刊行されている。 累犯障害者 (新潮文庫) 作者:山本 譲司 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/03/30 メディア…

大泉実成「消えたマンガ家 アッパー系の巻」で異世界を垣間見る

消えたマンガ家のその後を追うシリーズ二作目 消えたマンガ家―アッパー系の巻 (新潮OH!文庫) 作者: 大泉実成 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/12 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (25件) を見る 2000年刊行。元々は太田…

大泉実成「消えたマンガ家 ダウナー系の巻」でマンガ界の深淵を覗き込む

マンガ界の闇の部分を垣間見ることの出来る一冊 消えたマンガ家―ダウナー系の巻 (新潮OH!文庫) 作者: 大泉実成 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/12 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 71回 この商品を含むブログ (25件) を見る 2000年刊行。元々は太…

1人のサッカー選手から見たユーゴスラヴィア内戦、木村元彦「誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡」

旧ユーゴスラヴィア本3冊目 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫) 作者: 木村元彦 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2000/09/20 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 79回 この商品を含むブログ (47件) を見る 2000年刊行。1998年に出た単行本…

高木徹『ドキュメント戦争広告代理店』 広告代理店によって操作される世界世論

NHKスペシャルをベースとしたノンフィクション作品 ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫) 作者: 高木徹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2005/06/15 メディア: 文庫 購入: 28人 クリック: 241回 この商品を含むブログ (167件)…

『僕の見た「大日本帝国」』『写真で読む僕の見た「大日本帝国」』西牟田靖

原チャリでサハリンに乗り込む行動力 2005年刊行。筆者は1970年生まれのライター。 世界の50もの国を探訪。離島の訪問数も100を越える。タリバン支配下のアフガニスタンや空爆直後のユーゴスラビア、国後島への渡航などにも挑戦しており、旺盛(無茶ともいう…