ネコショカ

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戦前の社畜も大変だった?岩瀬彰の『「月給百円」サラリーマン』を読む


昨日は設定を間違えて20時に更新してしまった。ゴメンナサイ。特に決めているわけでは無いのだが、いちおう、年内のうちは当Blogは18時更新の予定です。

戦前の庶民の暮らしを垣間見てみよう

2006年刊行。筆者は共同通信社所属。

「月給百円」のサラリーマン―戦前日本の「平和」な生活 (講談社現代新書)

「月給百円」のサラリーマン―戦前日本の「平和」な生活 (講談社現代新書)

 

月給100円なんて書いてあるけど、別に現代の格差社会の話じゃなくて、戦前のサラリーマンのお話。戦前の上流階級について書かれた『華族―近代日本貴族の虚像と実像 』をつい先日を紹介したばかりだったので、今度は庶民の生活を覗いてみようってことで購入。学者先生が書いた本で無いだけに、お堅い学問的な雰囲気は無し。どちらかというと雑学本といったスタイルだ。

戦前の日本のサラリーマンの実態像は?

敗戦を迎えた1945年を境として、日本はまるで別の国になってしまったイメージがある。大正末期から昭和初期にかけての「戦前」と呼ばれる時代。長期に渡る対外戦争に明け暮れていたこの時代にも普通の人々の、普通の生活は存在していた。都市における俸給生活者たちの姿にスポットを当て、彼らの経済活動の実態にメスを入れていく。

庶民というと若干語弊があろうだろうか。当時としては少数派であったろう、中流クラスより上、それもホワイトカラー層を中心とした内容となっている。

戦前にもあった超格差社会

昭和一桁~十年代までの物価は、おおまかに言って、現在の1/2000くらい。従って、月給100円は現代では月給20万円。大卒初任給くらいか。これだけもらえればかなり良い方だったようだ。サラリーマン以外の、労働者階級は月100円なんて遠い夢のような状態。まあ、それでも暮らせていけたわけだから、それなりに物価も安かったのだろう。

駆け足ではあるけれども、当時の衣食住、各方面の相場から、学歴ごとの給与・昇給事情、現代を遙かに超える超格差社会の実情などについて簡便にまとめてある。戦前の社会風俗を知るための手がかりとしては格好の一冊だろう。単純に読んでいて面白かった。

同著者による続刊が出ている模様

不覚にして、このエントリを書くまで気付かなかったが、昨年、同じ著者による続巻が筑摩書房からでているようだ。 タイトルを見ると文庫版か?と疑いたくなるが、正確には『「月給100円サラリーマン」の時代』となっており、微妙にタイトルが違う(笑)。こちらも読んでみなくてはなるまい。

「月給100円サラリーマン」の時代: 戦前日本の〈普通〉の生活 (ちくま文庫)

「月給100円サラリーマン」の時代: 戦前日本の〈普通〉の生活 (ちくま文庫)