方向模索中の本読みBlog

書評Blogの予定だけど、現在方向性模索中。基本ネタバレありなので注意してね。

秋山瑞人「E.G.コンバット 2nd」(メディアワークス/電撃文庫)を読む

このころはけっこう書いていた秋山瑞人

E.G.コンバット (2nd) (電撃文庫 (0307))

E.G.コンバット (2nd) (電撃文庫 (0307))

 

1998年作品。前作からなんと僅か半年で二作目が出ている。しかもこの間には『鉄コミュニケイション』の1巻が挟まっているので、恐ろしいことに半年で三冊も書いている!今では考えられないペースだ。これくらいのペースで書いてくれていたら、もう完結してただろうに(遠い目)。

シリーズ二作目の本巻では、最初の難関をクリアしたルノア隊に訪れる新たなる試練、哨戒任務同行演習の顛末を描く。段々ハードな話になってきたぞ。

あらすじ

緊急出撃訓練の大成功から俄に注目を浴びることになったアマルス隊改めルノア隊。彼女とメンバーとの間には着実に信頼関係が育ちつつあった。しかし難関の哨戒任務同行演習を前にしてルノアは突然隊の指揮権を放棄してしまう。よりによってライバルチームカデナ隊の教官となってしまったのだ。その背景にはまたしてもラセレーナの暗躍があるようなのだが……。

ギャグモードからハードモードへの転換

ほんわかドタバタお笑いモードが突如として容赦ないシリアスモードへ切り替わるのはこの作者ならではの非情さ。作品世界の状況設定が既に相当ハードなので、登場人物たちに悲惨な運命が訪れるであろうということは、予想しておいてしかるべきところではあるが、相変わらずやることが鬼畜だ。

今回はとにかく全編ひたすら、ただ一身に流体脊髄素子「GARP」のための巻。人口生命体の見せる無私の忠誠が心に沁みた。動物だったり、人工知能だったり、「人ならざるもの」の想いの見せ方、読ませ方がすっごく上手。この頃から既にこれは秋山節の王道パターンだったんだなと、今にしてよくわかる。