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『阿修羅ガール』舞城王太郎 第16回三島由紀夫賞受賞作


三島由紀夫賞受賞作

2003年1月刊行作品。『煙か土か食い物』『暗闇の中で子供』『世界は密室でできている。』『熊の場所』に続く、舞城王太郎五作目の作品となる。講談社以外から出版された始めての作品でもある。

阿修羅ガール

阿修羅ガール

 

新潮文庫版は2005年に刊行されている。表紙のテイストが単行本と全然違う!

阿修羅ガール (新潮文庫)

本作は第16回の三島由紀夫賞を受賞している。舞城王太郎、遂にブンガクの領域にまで殴り込みかよと、刊行当時は盛り上がったものである。新潮社で作品を出していきなり受賞。三島賞は新潮社があげてる賞だから作為的な臭いを感じないでもないけど、エンタメ小説の枠からは完全に飛び出ちゃってる気もするし。まあアリと言えばアリかな。

おススメ度、こんな方におススメ!

おすすめ度:★★★(最大★5つ)

全速力で駆け抜ける舞城王太郎文体を堪能したい方。ミステリ好きだけど、ロジカルな解決にはこだわらない懐の深い方。女子高生が暴れまくる小説を楽しみたい方。調布市近郊に住んでいる方(笑)におススメ。

あらすじ

女子高生のアイコはクラスメイトの佐野明彦とリビドーの赴くままになんとなく寝てしまう。しかしその直後に明彦は誘拐され失踪。事件との関連を疑われたアイコは翌日学校のトイレで制裁を受けることに。折しも周囲では連続殺人犯が跳梁跋扈。ネットの匿名掲示板は大盛況。各地から集まった少年たちは犯人狩りを名目に街中で暴れまくる。

ココからネタバレ

ミステリ的なノリはあるけど

奈津川家サーガはなんだかんだいいながらも、「謎の提示⇒解決」というミステリの体裁をそれなりに残していたわけだけど、本作ではきれいさっぱりそんな努力は放棄。誘拐事件やら殺人事件やら、ミステリ読みとしては面白そうなトラブルが続々と発生してたりもするのだが、物語の中心はあくまでもアイコ。お気楽女子高生の心の琴線に触れない事柄はバッサバッサと本筋から切り捨てられていく。徹天上天下唯我独尊ぶりもここまで行くと心地よい。

ちなみに、本作の刊行当時、わたしは東京都の調布市近郊に在住していたので、<<調布アルマゲドン>>はなかなか生々しく読むことが出来た。舞城王太郎は調布に住んでいたことがあるのだろうか。

阿修羅ガール

阿修羅ガール

 

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