基本ネタバレありなので注意してね。
現在試行錯誤中につき、デザインころころ変わってます
しばらくしたら落ち着くと思うのでご容赦下さいませ

あさのあつこ「バッテリーII」現実の壁と見えてきた大人たちの世界

二作目からは中学生編

今週のお題「読書の秋」、あれ、今週のお題長くない?まあ、更新ネタになるのでありがたく使わせて頂くけど、、さて本日はこちら。当面は月曜日は「バッテリー」シリーズを毎週ご紹介していく予定。

教育画劇より1998年に刊行されていた単行本を2004年に角川書店が文庫化したもの。本書で日本児童文学者協会賞を受賞している。シリーズ二作目。ここからは中学生モードである。

バッテリーII (角川文庫)

バッテリーII (角川文庫)

 

あらすじ

中学に進学した巧と豪。しかし遠目に見た野球部の練習風景にはどことなく違和感が。専制的な監督戸村の下、この部では徹底的な管理指導が行われていたのだ。入部した二人を待っていたのは、戸村による画一的な練習体制と、先輩たちの冷たい視線だった。我関せずと、自らの主義を貫き通す巧は、次第に周囲との軋轢を増していく。

嫌ーな感じの展開になってきた。

中学編に突入。先輩たちから陰湿なイジメを受けたり、並の才能しか持たない同世代人から妬まれたり、管理主義の監督と衝突したりと、展開としてはありがちなのだが、孤高なまでに自らの信念を曲げない巧の存在感があまりに際だっていて、今回も読み応えのある内容になっている。

スゴイよこの12歳。こいつそのうちモテモテになりそうだな。並外れた才能が、現実の壁にぶつかってどうなっていくのか。出る杭打たれまくりの状態を、どうやって乗り越えていくかが気になるところ。

大人の事情をきちんと描くところがいい!

このシリーズのいいところは、オトナな連中にもそれぞれの事情があることを、きちんとページを割いて書き込んでいることだろう。スポーツ系の作品だと、主人公とその周辺世代のコドモの事情を描くの終始して、親世代の心情にまで目が向けられないことが多いのだけど、その点はさすがは児童文学のフォーマットで刊行されている作品ということだろうか。

大人たちもさまざまな過去と問題を抱えている。戸村の高校時代の挫折。手のかかる次男にばかり目が向いてしまう母親。自らの監督時代を悔いている祖父。それぞれの抱えるシンドイ事情がこの作品の世界に深みをもたらしている。この先、巧がどう成長していくのか本当に楽しみになってきた

前巻の感想はこちらから。

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