ようやく折り返しポイントに
月曜日なので今週も「バッテリー」シリーズの感想をお届け~。
教育画劇より2000年に刊行されていた単行本を2004年に角川書店が文庫化したもの。ようやく文庫の三巻が登場。刊行当時、待ちきれなくて、あやうく単行本の方を買ってしまいそうな程の吸引力を持つ児童文学の名作。全六巻なのでこれでようやく半分まで来たことになる。まだまだ先は長い。
表紙絵のもさっとしてる人、ひょっとして豪クンなの?コミック版や、アニメ版ではもう少しビジュアルが良いのでなんだかショックを受けますな。いい人っぽ見た目だけど。ちなみにコミック版、アニメ版の豪クンビジュアルはこんな感じ。
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あらすじ
部内の暴力事件から活動停止に追い込まれていた野球部だったが、遂にその処分が解かれる日がやってきた。再開初日は一二年生対三年生の練習試合が行われる。久しぶりの実戦のマウンドに立つ巧。しかし未だ色濃く残る部内の不協和音に校長は懸念を示す。顧問の戸村は近隣の強豪校横手との練習試合を組もうとするが、実現には多くの難題が待ちかまえていた。
暴力事件のその後
読んでいてとにかく痛々しかった二巻に較べると緊迫度はやや低下。謹慎処分が終わって、好きな野球をようやく再び始めることが出来た喜び。その姿は各人さまざま。メインの巧や豪以外のメンバーもしっかりとスポットを当てて描き込みがなされている。
実は熱血野郎のオトムライ、終始冷静な教育者に見えてこれまた野球大好きな校長と、脇を固めるオッサンたちもいい!児童文学でありながら、まわりの大人、特にオッサン連中が輝いているのが本作のいいところ。大人がきちんと大人の役割を果たしている社会というのは、問題が起きていたとしても安心してみていることが出来る。
バラバラの個の集まりがチームに育っていくはじめの一歩が、この瞬間にゆっくりと踏み出された、そんな期待感を持たせてくれた一冊。