ネコショカ

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『悪魔の涙』ジェフリー・ディーヴァーの非リンカーン・ライム作品


リンカーン・ライムもちょこっとだけ出てきた

2000年刊行作品。オリジナルの米国版は1999年刊行で原題は『The Devil's Teardrop』。ジェフリー・ディーヴァー作品としては、1998年の『コフィン・ダンサー』と、2000年の『エンプティー・チェア』の間に書かれた作品ということになる。

悪魔の涙 (文春文庫)

リンカーン・ライムものではないディーヴァー作品を読むのは初めて。と思っていたらちょい役でライムは登場していた。ファンとしては嬉しいサプライズだろう。

あらすじ

大晦日のワシントンDC。無差別発砲事件を引き起こし、市民の命と引き替えに2,000万ドルを要求する犯人。しかし主犯と思われた男は交通事故であえなく死亡してしまう。野放しとなった実行犯を逮捕すべく、FBI捜査官マーガレットは、文書検査士パーカーを召喚する。四時間ごとに繰り返される乱射事件。二人はタイムリミットまでに実行犯を捕らえることが出来るのか。

「悪魔の涙」の意外な意味

タイムリミットは真夜中の0時。僅かな手がかりを元に犯人を追い詰めていくサスペンス作品。タイトルとなっている「悪魔の涙」とは筆記体の「i」の点の部分が涙滴状になっている特異な犯人の筆跡を指している。文書鑑定のプロフェッショナルである主人公の活躍は神がかっていて、少々ご都合的展開に過ぎるのではと思える部分も多々あるものの、テンポの良い展開で楽しく読めた。

終盤で二転三転させてくるサービス精神

ツッコミどころとしては、前科まである主犯の人物が、容易にそのような立場を得られてしまうのは無理があるのではという点(アメリカでは有りなのか?)。それから物語の経過時間が短か過ぎるので、主人公とヒロインの間に恋愛感情が芽生えるのがいくらなんでも早すぎるのではというところか。吊り橋現象だと思えばアリかなあ。。

それから、この作家はどんでん返しは三回以上やらなきゃダメ!って信条でもあるのか、終盤の過剰なまでの驚愕展開の連続には圧倒されるのだけど、毎回こういうパターンばかりだと、そろそろ飽きを感じてしまうのがスレた読み手の嫌らしいところ。何作か読んでいると、残りのページ数で予測出来てしまうんだよね。

悪魔の涙 (文春文庫)

悪魔の涙 (文春文庫)

 

米テレビドラマ版がある

なお、本作については米国でのテレビドラマ版が存在する模様。2010年と比較的最近に放映されたもの。Amazon primeで見られるようなので興味のある方はどうぞ。

悪魔の涙 (字幕版)

悪魔の涙 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video