ネコショカ

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「世界の断崖おどろきの絶景建築」をGoogleMapで見てみる


「どうして?」と問い質したくなる断崖建築

本日は写真集をご紹介したい。

2018年刊行。ちょうど去年の今頃に発売されたものだ。断崖絶壁に築かれた、要塞、城、教会、修道院、世界の各地から集められた驚きの建築群がとにかく圧巻なのである!

まず目を引くのが表紙に使われているこの一枚だろう。

この写真は、ジョージア(グルジア)にある「カツヒの柱」と呼ばれる石灰岩の一枚岩で高さは40メートルを超える(次に挙げるMAP番号では22番)。頂上にある修道院は、恐ろしいことに現在も稼働中であるらしい。

世界の断崖 おどろきの絶景建築

出版社のサイトで、少しだけ他の画像も公開されているようなので、併せて紹介しておく。

prtimes.jp

内容はこんな感じ

目の眩むような絶壁の上にどうしてこれらの建造物は築かれたのか。このような場所でどうやって暮らしていたのか。そして彼らはどうなったのか。見る者の「どうして?」を激しく喚起する、イマジネーション豊かな写真集。世界各地から選りすぐった58の断崖建築物件を収録。

マップ化してみた!

収録されている58物件を、拾える限りGoogleMapで探してみた。番号は書籍の紹介順と一致させてある。ただ、イスラム圏のいくつかの物件は位置が適当な奴がいくつかあるけど許して。アラビア文字は読めないしググれないのである……。

これらのほとんどは著名な観光地なので、ストリートビューの画像も多数上がっている。GoogleMapでもけっこう楽しめる筈である。

断崖絶壁建築が築かれた3つの理由

断崖絶壁建築の発生原理は大別すると三つ。

一つ目は戦うため。堅固な城塞に立てこもり外敵からの侵入に耐える事。その場所が険阻な場所であればあるほど守りは堅くなる。城郭、砦、そして外敵への備えを固めるために、街そのものが要塞化してしまった例もある。

二つ目は宗教。神聖にして、崇高なるものに少しでも近づきたいという願い、向上心。人界から隔絶された環境でこそ至る事が出来る境地があったのかもしれない。迫害から逃れるために結果としてこのような地に追い詰められたケースもある。教会、修道院、祈祷所なんかがこの事例だ。

そして三つめは観光。これは18世紀以前では発生し得なかった概念かもしれない。風光明媚な土地を訪れるためには、一定の所得が必須となるし、移動の自由も保障されている必要がある。交通環境の発達、建築技術の向上などの条件も必要だろう。本書では、山小屋や別荘、景勝地の類が紹介されている。

地形好き、歴史好きにはたまらない一冊

本書の面白いところは、一枚の写真からいかようにも想像の翼を羽ばたかせることが出来る点であろう。時代区分、洋の東西を問わず集められた断崖建築群は、長い歳月の洗礼を受けて生き残ってきているものだけに、独特の雰囲気、風格が漂っている。その場の空気感すら肌に伝わってくるかのような迫真性が、見る物の好奇心を刺激してやまないのだ。

どんな歴史的経緯があって、このような建築群が築かれたのか気になって、調べ始めてしまうと、時が経つのを忘れてします(笑)。
地形好き、歴史好きには底なし沼のような魅力を讃えた一冊と言えるだろう。 

世界の断崖 おと?ろきの絶景建築

世界の断崖 おどろきの絶景建築

  • 作者: パイインターナショナル
  • 出版社/メーカー: パイインターナショナル
  • 発売日: 2018/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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