方向模索中の本読みBlog

書評Blogの予定だけど、現在方向性模索中。基本ネタバレありなので注意してね。

対照的な二人目のヒロインが輝く!渡瀬草一郎「空ノ鐘の響く惑星で2」

 来訪者(ビジター)軍団登場で本格的に面白くなる!

空ノ鐘の響く惑星で(2) (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で(2) (電撃文庫)

 

シリーズ二作目。2004年刊行。前巻の感想はこちらから。

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リセリナのそっくりさんイリス率いる、来訪者軍団の登場で俄然面白くなってきた本作。少しずつ世界の全容が見えてくる。架空王朝モノはいかに、それっぽい世界観を構築出来るがどうかが鍵だけど、ここまでは至って順調。いきなり全てを見せずに小出しにしてくるところが達者な書き手だなと思う。

難癖をつけるとすれば時間や距離の単位くらい創作してしまえばば良かったのに、ってことくらいかな。ファンタジー世界でメートルとかキロとか使われると萎えるのだ。でも、読み手の判りやすさ、伝えやすさを考えると致し方の無いところなのかな。

あらすじ

リセリナを追って現れた新たな来訪者(ビジター)たち。彼らによってアルセイフは国王と王太子を同時に殺害されてしまう。王都セイラムではこれを好機と見る者たちの不気味な暗躍が始まる。好色な第二王子レージク、病弱な第三王子ブラドー、そして第四王子フェリオ。次の王位に就くのは誰なのか。王の葬儀で起きた惨劇は誰が仕組んだものなのか。フェリオは更なる陰謀の渦中に巻き込まれていく。

ウルクちゃん活躍巻だった

前巻ではリセリナに出番を奪われ気味だったウルクが今回は大活躍。恋する少女モード全開のウルクが素敵過ぎる。剣の腕は立つが人情派で後先を考えない体力バカ系の主人公を、裏から支えるウルク。自分の血筋を盾にとって発揮される政治力。瞬時の思い切りの良さ、決断力が痺れるなあ。卓越した戦闘力でフェリオを助けるリセリナとは対照的な立ち位置が面白い。

主人公の幼馴染なんて、昨今の風潮では負けヒロインの予感が濃厚に漂ってくるところだけど、セカンドヒロインに留まるのか、それを越えていけるかが、今後のウルクちゃんを見ていくうえで重要なポイント言えそう。武のリセリナと知のウルク。この二人のヒロイン争いに注目である。

フォルナム神殿での事件を契機に、王位争奪戦が勃発。物語の舞台は王都セイラムへと移る。退廃の第二王子レージクが登場。軍閥の名門サンクレット家のクラウス、ニナ兄妹も登場。更に当面の敵となりそうな、宗教王国ジラーハのカシナート司教も暗躍中と来たもんだ。魅力的なキャラクターが続々と出てくる。この話、これから更に面白くなっていきそうだ。

※次巻はこちらから

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