ネコショカ

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『しょぼい起業で生きていく』えらいてんちょう リスクを取らない起業スタイル


えらいてんちょうの一作目

2018年刊行。筆者の「えらいてんちょう」こと矢内東紀(やうちはるき)は1990年生まれ。慶大卒の高学歴者だが、朝起きるのが苦手なばかりに就職活動を諦め、計画も経験もないままなし崩し的に起業。初の実店舗であるリサイクルショップを皮切りに、数々のビジネスを成功に導き現在の地位を築いた人物。

しょぼい起業で生きていく

出版不況の昨今、本書は初版から14,000部!しかも三週間で重版となっている。すげー。

 

『しょぼい起業で生きていく』のヒットを受け、その後『静止力 地元の名士になりなさい』『しょぼ婚のススメ 恋人と結婚してはいけません!』『ビジネスで勝つネットゲリラ戦術詳説』と、えらいてんちょうの著作は版を重ねている。

目次はこんな感じ

第1章 もう、嫌な仕事をするのはやめよう
第2章 「しょぼい起業」をはじめてみよう
第3章 「しょぼい店舗」を開いてみよう
第4章 「協力者」を集めよう
第5章 しょぼい店舗を流行らせよう
第6章 「しょぼい起業」実例集
Pha×えらいてんちょう対談 「お金」に執着しない生き方
借金玉×えらいてんちょう対談 草むしりから始める「しょぼい起業」

内容はこんな感じ

万全の事業計画書を作成し、しっかりと資金調達をして、十分な経験を積んでから起業する。いまどき、そんな起業スタイルは危険すぎる!計画なし、お金なし、スキルなし。それでも不況に強く、潰れにくい。リスクを極限にまで下げたビジネススタイル「しょぼい起業」のノウハウを紹介した一冊。

事業計画も資金調達もいらない

しょぼい起業はとにかく頑張らない。リスクをかけない。

いつもやっている行為をお金に換える。事業にしてしまう。日常生活で必要なものを作り、余った分を売る。「生活の資本化」と定義される発想がとにかく目から鱗。とかく無理をしがちな起業の概念を、見事なまでにひっくり返してくれているのである。

キラキラしたスタートアップ界隈の人々とはまったく異なるビジネス生態系が、筆者の周囲には展開されているのだ。

まず一歩踏み出すことの大切さ

本書で印象に残ったのは「とにかく始めてしまうこと」だろう。もう少し準備が整ったら、資金が溜まったら、支援者が現れたらなんて待っていたらいつまでたっても起業は始まらない。まず自力で一歩踏み出してこそ、物事は動き始める。

試行錯誤を繰り返しながら経験値を貯めて、人脈と実績を築いていくスタイルは、『ライフシフト』(リンダ・グラットン,&アンドリュー・スコット)で言うところの「インディペンデント・プロデューサー」に相当するライフスタイルであり、もう日本でもこうした生き方始まっているのかと思うと実に感慨深い。

 

コミュニケーション能力の大切さ

本書の後半では「協力者」を作ったり、SNSで無料で宣伝してみよう等、人と人とのつながりの大切さが繰り返し説かれている。結局のところ、成功するところまで持っていけるかどうかは、コミュニケーション能力なんだよなと考えると、コミュ障気味のわたしとしては少々しょんぼりしてしまうところ(隣席の同僚に話しかけるのが面倒で、チャットで連絡するくらいである)。

 

しょぼい起業で生きていく

しょぼい起業で生きていく

  • 作者:えらいてんちょう
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2018/12/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

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