ネコショカ

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『神宮の森卓球場でサヨナラ』野村美月 「卓球場」シリーズ完結編


遂に完結!幸せなエピローグ巻

2003年刊行。シリーズ四作目。野村美月としては六冊目の作品ということになる。

『赤城山卓球場に歌声は響く』『那須高原卓球場純情えれじ~』『あだたら卓球場決闘ラブソング』と続いてきた、「卓球場」シリーズも本巻でついにラストである。

神宮の森卓球場でサヨナラ (ファミ通文庫)

巫女装束姿のヒロインが卓球で世界の危機を救うトンデモストーリーの完結編。最初のうちは、設定があまりにもぶっ飛んでいて、ありえないと思っていたが、いつの間にか慣れているから不思議である。

最後はこれといった強敵も登場せず。一冊まるまるかけてのエピローグ編なのであった。なんとも贅沢な終わり方である。

あらすじ

とうとう四年生になってしまったRHSVOの面々。卒論の口頭試問で久しぶりに集まった彼女たちだったがそこで思わぬ噂を聞かされる。華代ちゃんのフィアンセである葛城先生が謎の金髪美人と交際中?真相を確かめるべく尾行を開始した朝香たちだったが、あっさりと密会現場を目撃。謎の美女の正体は?そして伝えられた哀しい事実とは。

幸せな学生時代の終わり

シリーズ最終作の本巻では、登場人物たちの幸せな学生時代の終焉を暖かな目線で描いていく。妬みも無く嫉みも無い、そんないいことばかりの女子集団なんて存在するのかよと思うけど、まあ、それはそれで美しいファンタジーなのだと思って読めばアリである。世の中にはこんな一団が居ても良いではないか。

マイナス感情の出てこない話なので、暗黒系の展開が好きな人には物足りないかな。幸せな学生時代を送った人に、もしくは幸せな学生時代を過ごせなかった人に読んで欲しい一冊(どっちだよ)。オッサン目線で読んでいると、知らず知らずのうちにいつしか目から暖かい水が流れてくるから不思議。追憶の彼方へと誘う、ノスタル波が出まくりなので、意外に年取ってから読むとしみじみとしてしまうのだ。

"文学少女"シリーズ以前の、野村美月最高傑作という評判は伊達ではなかった。これどれくらい作者の実体験が入って居るんだろうね。

神宮の森卓球場でサヨナラ (ファミ通文庫)

神宮の森卓球場でサヨナラ (ファミ通文庫)

 

「卓球場」シリーズ既刊分の感想はこちら

『赤城山卓球場に歌声は響く』の感想はこちらからどうぞ

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『那須高原卓球場純情えれじ~』の感想はこちらからどうぞ

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『あだたら卓球場決闘ラブソング』こちらの感想はこちらからどうぞ

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