ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

西尾維新『サイコロジカル 兎吊木垓輔の戯言殺し/曳かれ者の小唄』戯言シリーズ四作目 


シリーズ四作目は上下巻の大長編

2002年刊行作品。『クビキリサイクル』『クビシメロマンチスト』『クビツリハイスクール』と来て今回は『サイコロジカル』ようやくタイトルが「クビ」から離れたね。

サブタイトル、上巻は「兎吊木垓輔(うつりぎがいすけ)の戯言殺し」、下巻は「曳かれ者の小唄」である。

ヒロインは久しぶりに玖渚友。ようやく友タンの秘密が明らかになるのか!

サイコロジカル(上) 兎吊木垓輔の戯言殺し (講談社ノベルス)

と、思わせておいて意味ありげなトークが繰り広げられるばかりで、頭の悪い読者はちっともわけがわからないのであった。いったい、若かりし日の戯言遣いはどんな悪行を友にしてしまったのかがとても気になる。

サイコロジカル(下) 曳かれ者の小唄 (講談社ノベルス)

講談社文庫版は2008年に登場している。

サイコロジカル 上 (講談社文庫 に 32-4 西尾維新文庫)

サイコロジカル 上 (講談社文庫 に 32-4 西尾維新文庫)

 
サイコロジカル 下 (講談社文庫 に 32-5 西尾維新文庫)

サイコロジカル 下 (講談社文庫 に 32-5 西尾維新文庫)

 

あらすじ

マッドサイエンティスト斜道卿壱朗の研究施設を訪れた戯言使いこと"いーちゃん"。そこには工学の天才玖渚友のかつての仲間、兎吊木垓輔が囚われの身になっているのだという。絶大な財力を誇る玖渚グループによって庇護された卿壱朗の元には奇妙な研究者たちが群れ集う。そこで起きた驚愕の展開は、戯言使いを窮地に陥れる。

兎吊木垓輔が思わせぶりすぎる上巻

死ぬんだろこいつ、ほら、死ぬんだろ、と確信しながらも一向にくたばらない兎吊木垓輔。なんとこのキャラクター一人殺すのに上巻を全て使い切るとは!このもったいぶり感と冗長さこそが西尾維新ではあるのだけど。

まあ、しばらくやってなかった、いーちゃんと友の関係性の深堀りって奴を本作では徹底してやろうってことだと思うので、そちらの描写が増える分、展開が遅くなるのは仕方のないところなのかな。

下巻は小唄さんが登場!

下巻からは零崎愛識こと石丸小唄さんが登場。ようやくミステリらしくなるかと思いきや、いーちゃん体力測定編に突入(えー)。これまで人様の大事件を、我関せずと無関心無干渉を貫き通してきた彼が、遂に他人事に出来ない事態に遭遇。真顔で頑張るいーちゃんが感動的だ。この青臭さが素晴らしい。友タン自身にも、黒友タンの片鱗を伺わせる描写が出てきてこれは良い展開。愛する存在を十全に信頼しきれないジレンマもまた良しなのではないかと。

サイコロジカル(上) 兎吊木垓輔の戯言殺し (講談社ノベルス)

サイコロジカル(上) 兎吊木垓輔の戯言殺し (講談社ノベルス)

 
サイコロジカル(下) 曳かれ者の小唄 (講談社ノベルス)

サイコロジカル(下) 曳かれ者の小唄 (講談社ノベルス)