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『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

ヤガ編が再スタート、グイン・サーガ続篇133巻『魔聖の迷宮』

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時間的に書けるかどうか微妙だったけど、既に作品は全て読んでいるのでなんとかなりそう。よって、当面毎週金曜日はグイン・サーガの続篇を紹介していくことにした。かなり、読んでいただける方を限定してしまいそうだけど許してね。

五代ゆう版グインの二冊目

2014年刊行。正篇の続篇としては三冊目。

前の巻までは『グイン・サーガ・ワールド』に掲載されていた作品の文庫化であったが、この巻より書き下ろしとなっている。

魔聖の迷宮 (ハヤカワ文庫JA)

前回はパロのお話だったけど、今回はヤガ編がメイン。パロのエピソードは1/4くらいかな。地味に新キャラクターのアッシャが出てくるので、それなりに抑えておくべきポイントかと思われる。

栗本薫時代の最終巻130巻はヤガ編の途中で終わっているので、この続きが描かれるのは、ちょっと感慨深いものがあったりする。

あらすじ

<新しきミロク>の囚われの身となってしまったフロリーとヨナ。変貌を遂げつつあるミロクの聖地ヤガに潜入したブランは、やがてその恐るべき秘密を知る。一方、謎の竜頭兵の一群に、クリスタルを追われたヴァレリウスたちは懸命の逃避行を続ける。果たして彼らは無事に逃げ切ることが出来るのか。

この巻で起こること

今回の表紙はブラン(だよね?)。後半から登場したキャラクターの中では、数少ないキャラの立っている人物であろう。出番も多く、ヤガ編の実質的な主人公はブランと言ってもいいくらいである。過去のしがらみが無い分動かしやすいのかな。本隊との別行動があまりに長いので、忘れてしまいそうになるが、いちおうドライドン騎士団の副団長なのである。なお紛らわしいが、ケイロニアのパロ駐留隊長はブロンである。

フロリーとヨナは<新しきミロク>の虜囚に

『七人の魔導師』で登場した、ベイラー(石の目のルールバ)、イラーグ(矮人エイラハ)、ジャミーラ(ランダーギアのタミヤ)、イグ=ソッグ、が再登場(懐かしい)。

スカールは有名人過ぎるので、表立った活動は自重という言うことで、スーティのお守役に。この後、スカール&スーティ組はザザ、ウーラと合流してフェラーラ編に移動。

結果的にヤガへの潜入役はブランが担うことになる。イグ=ソッグの肉襦袢を身にまとい、単身ヤガの地下迷宮に潜入させられるという無茶な展開に。確かにこういうコミカルな役どころはスカールにはさせられないよね。

ヴァレリウス一行はクリスタルを脱出、逃亡の身に

ヴァレリウス、リギア、そしてマリウス、正気を保っている貴重なパロ宮廷人の生き残りは、「竜化の禍」から逃れるためにクリスタルを脱出。ケイロニアのパロ駐留隊の保護を受けつつ逃亡モードに。続篇からの新キャラ、アッシャが新登場。ちょい役かと思ったら、その後けっこう活躍するので要注意なのである。

カメロンはイシュトヴァーンを追いパロへ

 留守居役としてイシュタールで政務を預かってきたカメロンは、パロで暴走しているイシュトヴァーンを放っておけず、単身クリスタルへ乗り込む覚悟を固めた模様。この先の展開を知っているだけに、哀しいものがあるね。

魔聖の迷宮 (ハヤカワ文庫JA)

魔聖の迷宮 (ハヤカワ文庫JA)

 

グイン・サーガ続篇は五代ゆう(パロ、ヤガ編担当)と宵野ゆめ(ケイロニア担当)の、交代制で進行していくので、次回は宵野ゆめのターン。再びケイロニアに舞台が戻る。来週までちょっと待ってね。

グイン・サーガ続篇134巻『魔聖の迷宮』の感想はこちらから。

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