5つ★(超おススメ!)
浅倉秋成の第五作 2019年刊行作品。『ノワール・レヴナント』『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』(文庫化時に『失恋の準備をお願いします』に改題)『教室が、ひとりになるまで』に続く、浅倉秋成(あさくらあきなり)の第五作である。東…
ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』のあらすじ、ネタバレ感想、犯人、タイトルの意味等、作品の魅力についてご紹介します。
王城夕紀のデビュー作 2014年刊行作品。王城夕紀(おうじょうゆうき)は1978年生まれ。本作の元となった「天の眷属」にてC★NOVELS大賞特別賞を受賞し作家デビューを果たしている。第二作に『マレ・サカチのたったひとつの贈物』、第三作に『青の数学』シリー…
須永朝彦の没後に刊行された作品集 2022年刊行作品。編者の須永朝彦(すながあさひこ)は1946年生まれの歌人、作家、評論家。2021年に物故されている。表紙絵に使われているのは、酒井抱一の「秋草鶉図」。 巻末に収録されている金沢英之(かなざわひでゆき…
※2023/3/6追記 渋谷の松濤美術館で「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展!4/8~6/11まで。これは行かないと!! 邦訳されているゴーリー作品を全て紹介! エドワード・ゴーリー(Edward Gorey)は1925年生まれ。アメリカ人絵本作家である。2000年に亡くなられ…
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞、三冠に輝いた名作 オリジナルのイギリス版は1992年刊行。原題は『Doomsday Book』。 日本では1995年に単行本版が登場。 ドゥームズデイ・ブック (夢の文学館) 作者:コニー ウィリス 早川書房 Amazon ハヤカワ文庫版は…
一穂ミチの一般小説、五作目 2022年刊行作品。文藝春秋の小説誌「別冊文藝春秋」に、2021年5月号~2022年9月号にかけて連載されていた作品を単行本化したもの。第168回の直木賞候補作品でもある。 一穂ミチ(いちほいち)はBL小説の書き手としては15年のキャ…
「隣り合わせの灰と青春」に続く、ウィザードリィ小説の2作目 今は亡きゲーム雑誌「ファミコン必勝本」。かつて宝島社(当時はJICC出版)から出版されていたこの雑誌はなぜか異常なまでに「ウィザードリィ」という特定のRPGをプッシュしていて、コミックが連…
13世紀の南フランスを舞台とした歴史小説 2003年刊行作品。長いよ長いよの書き下ろし2,400枚。フツウの長編小説六冊分である。積読すること四年。ようやく読めた。 サトケンお得意のフランスモノ。今回のテーマははアルビジョア十字軍。相変わらず渋すぎるテ…
夕木春央の第三作品 2022年刊行作品。作者の夕木春央(ゆうきはるお)は、2019年の第60回メフィスト賞受賞作『絞首商會(こうしゅしょうかい)』がデビュー作。2021年には第二作である『サーカスから来た執達吏(しったつり)』を上梓している。 『絞首商會…
宇月原晴明の二作目は太閤秀吉と秀次の物語 本作は2002年刊行。第11回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』に続く宇月原晴明(うつきばらはるあき)の二作目である。分量にして約二倍、568ページの圧倒的な長大ボ…
古川日出男の出世作 2001年刊行作品。ゲームボーイソフト『ウィザードリィ外伝2・古代皇帝の呪い』のノベライズ版として、1994年に刊行された『砂の王』(ログアウト冒険文庫/未完)を下敷きに、全く別の物語として再構築し直したのが本作である。 砂の王〈1…
第13回本屋大賞受賞作 2015年刊行作品。第13回の本屋大賞受賞作品。『羊と鋼の森』は「ひつじとはがねのもり」と読む(わりとそのまんま)。文庫の帯なんかだと「伝説の三冠を達成!」などとあるが、本屋大賞のほかに、第4回ブランチブックアワード大賞2015、…
氷室冴子、最後期の作品 徳間書店のアニメーション情報誌『アニメージュ』の1990年2月号から、1992年1月号にかけて連載されていた作品を大幅改稿(後述)したうえで単行本化した作品。 単行本版は1993年に刊行されている。大長編シリーズであった『銀の海 金…
2000年版「このミス」海外部門で第三位 1999年刊行。トマス・H・クック(Thomas H. Cook)は1947年生まれのアメリカ人作家。本作が12作目。オリジナルの米国版1995年の刊行。原題は「Breakheart Hill」である。2000年版「このミス」海外部門で第三位に入った作…
全米で100万部突破!映画化も決まった超人気作品 2022年刊行作品。オリジナルのアメリカ版は2020年刊行で原題は『The Invisible Life of Addie LaRue』。翻訳者は高里ひろ。 作者のV・E・シュワブ(V. E. Schwab)は1987年生まれのアメリカ人作家。2011年に『T…
予備知識なしで読んで欲しい 1995年刊行作品。ドイツ人作家ベルンハルト・シュリンク(Bernhard Schlink)による小説作品。原題は『Der Vorleser』。日本版は2000年刊行。新潮社の海外文学レーベル「新潮クレスト・ブックス」からの登場だった。 朗読者 (新…
エマ・ドナヒューの邦訳、二作品目 2021年刊行作品。オリジナルの米国版は2020年に登場しており、原題は『The Pull of the Stars』。作者のエマ・ドナヒュー(Emma Donoghue)は1969年生まれ。アイルランド系のカナダ人作家。 デビュー作は1994年の『Stir Fry…
恩田陸『三月は深き紅の淵を』のあらすじ、わかりやすいネタバレ解説、感想。関連する『麦の海に沈む果実』等の理瀬シリーズについても紹介しています。
本屋大賞!アガサ・クリスティー賞大賞&直木賞候補作、衝撃のデビュー作 2021年刊行作品。作者の逢坂冬馬(あいさかとうま)は1985年生まれ。本作『同士少女よ、敵を撃て!』で、第11回のアガサ・クリスティー賞の大賞を受賞して作家デビューを果たしている…
第二次大戦下のドイツを舞台とした作品 作者の皆川博子(みながわひろこ)は1929年(もしくは1930年)生まれで、1970年のデビューから現在に至るまで、連綿と現役の作家として活動を続けている。80代に入っても一向に刊行ペースが衰えない驚異の作家である。…
三体シリーズ三部作の完結編 2021年刊行作品。オリジナルである中国版は2008年に刊行。『三体』『三体2 暗黒森林』の続編。劉慈欣(りゅうじきん/リウツーシン)による三体(地球往事)シリーズ三部作の最終作にあたる。死神永生は「ししんえいせい」と読む…
School and Musicシリーズ一作目 2010年刊行作品。2005年から2009年にかけて、「別冊文芸春秋」「飛ぶ教室」に掲載されていた作品を単行本化したもの。学校音楽をテーマとしたSchool and Musicシリーズの一冊目である。 第二音楽室 作者: 佐藤多佳子 出版社/…
ブラッドベリの代表作 オリジナルの米国版は1950年刊行。原題は『The Martian Chronicles』。火星植民をテーマとした連作短編集である。 作者のレイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)は1920年生まれのアメリカ人作家。2012年に亡くなられている。 邦訳版はいく…
『半身』に続く二年連続「このミス」海外部門第一位の作品 2004年刊行。オリジナルの英国版は2002年刊行で原題は「Fingersmith」。「このミス2005」海外部門第一位の作品である。 作者のサラ・ウォーターズ(Sarah Waters)は1966年生まれのイギリス人作家。 …
日本SF大賞&ベストSFのダブル受賞作 2003年刊行作品。2003年の日本SF大賞受賞作。そしてベストSF2003の国内部門でもダントツの第一位を獲得した作品である。 ちなみに冲方丁は「うぶかたとう」と読む。「おきかたちょう」じゃないぞ(最初の頃はそう読んで…
ファンタジー好きなら絶対読んで欲しい傑作 1999年刊行作品。作者の向山貴彦(むこうやまたかひこ)は1970年生まれの作家、翻訳家。残念ながら腎臓ガンのために、2018年に47歳の若さで亡くなられている。 本作のオリジナルとして、1997年に自主制作版(2,000…
桜庭一樹の出世作! 2004年刊行作品。最初はライトノベルレーベルの富士見ミステリー文庫からの登場であった。その後、直木賞作家にまでブレイクしてしまった桜庭一樹(さくらばかずき)の出世作である。 桜庭一樹は、1999年のデビュー作『ロンリネス・ガーデ…
菅浩江の代表作 2000年作品。1993年から1998年にかけて、早川書房「SFマガジン」に単発で掲載されていた作品群に書き下ろし(「この子はだあれ」)を加えて、単行本として刊行された作品である。 第54回日本推理作家協会賞の長編および連作短編集部門、更に…
2002年の「このミス」第一位作品 2002年版『このミステリーがすごい!』で国内部門1位となった作品。 2001年刊行作品。当時としては、1998年の『理由』以来久々に登場した宮部みゆきの現代ミステリ作品だった。 上下巻構成で二段組み1,400ページ余の超大作だ…