ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

メフィスト賞

自衛隊基地内で起きた事件の謎『UNKNOWN』古処誠二

自衛隊出身のメフィスト賞作家 2000年刊行。第14回のメフィスト賞受賞作品。作者の古処誠二(こどころせいじ)は1970年生まれ。航空自衛隊出身と、異色の経歴を持つ作家である。 ゼロ年代には2005年の『七月七日』2006年の『遮断』、そして2008年の『敵影』…

積木鏡介『歪んだ創世記』第6回メフィスト賞受賞作

乾くるみ、浦賀和宏との同時受賞作 1998年刊行作品。この作品も既に二十年も前の作品となってしまった。メフィスト賞の歴史も、既にけっこうな歳月になってきているよね。 積木鏡介は1955年生まれ。第六回メフィスト賞受賞となった本作が最初の作品となって…

西尾維新のデビュー作『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

戯言シリーズのレビューを始めるよ! 平成も終わろうとしている今日この頃だが、特にいつもと変わらず、毎週火曜日恒例の西尾維新作品レビューをお届けしたい。 『刀語』シリーズの全巻レビューが終わったので、いよいよ戯言シリーズの紹介に取り掛かりたい…

イヤミスの旗手のデビュー作、真梨幸子『孤虫症』

メフィスト賞受賞作を地道に紹介していくシリーズも今回で7回目。目指すは全作紹介!だが、現時点でも58作もあるので道は遠い(だいたい未読作品が半分近くある)。 真梨幸子のデビュー作 2005年刊行。第32回メフィスト賞受賞作品。いまや、イヤミスの旗手…

イスラム世界を舞台とした異色のミステリ、古泉迦十『火蛾』

謎のメフィスト賞作家、古泉迦十 2000年刊行作品。第17回メフィスト賞受賞作である。 タイトルの『火蛾』は「ひが」と読み、作者名の古泉迦十は「こいずみかじゅう」と読む。 あらすじ 十二世紀の中東。イスラム聖者たちの伝記編纂を生業とするファリードは…

犯人は読者!究極のトリックを描く、深水黎一郎『ウルチモ・トルッコ』

表紙を見ると犯人の顔が映る装丁! 2007年刊行。第36回のメフィスト賞受賞作品。タイトルの「ウルチモ・トルッコ」はイタリア語で究極のトリックを意味する。 既にサブタイトルにいきなり物凄いネタバレが書いてある。「犯人はあなただ!」と。カバーを見る…

破局噴火がもたらす大惨事を描いた災害小説『死都日本』

いきなりハードカバーで登場したメフィスト賞受賞作 2002年刊行。第26回メフィスト賞受賞作。 通常のメフィスト賞作品はノベルスで出るのが常だけれど、講談社的に自信作だったのか、そこそこレベルの高い作品の場合、いきなりハードカバーで勝負を賭けてく…

辻村深月『冷たい校舎の時は止まる 下』感動的な力業で綺麗に物語が収束してた!

二週にわたって続けてきた、『冷たい校舎の時は止まる』感想の続き。 連続刊行の最終巻 第31回のメフィスト賞受賞作品。上・中・下の3分冊で2004年の6月~8月にかけて、毎月連続刊行されていた。 上巻ではややもたついていた感があったけど、中巻で登場人物の…

怪談仕立てのミステリ、輪渡颯介『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』

メフィスト賞初の時代小説 2008年刊行。第38回メフィスト賞受賞作。メフィスト賞としては初の時代小説である。 2010年に文庫版が刊行されている。 掘割で笑う女<浪人左門あやかし指南> (講談社文庫) 作者: 輪渡颯介 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/01…

辻村深月『冷たい校舎の時は止まる 中巻』コミカライズ版についても書いてみた

先週の『冷たい校舎の時は止まる』感想の続き。本日は中巻。 www.nununi.site 連続刊行の二冊目 第31回のメフィスト賞受賞作品。上・中・下の3分冊で2004年の6月~8月にかけて、毎月連続刊行されていた。本編はその中編部分である。 今思えば、この話、寒い冬…

辻村深月のデビュー作『冷たい校舎の時は止まる 上巻』

辻村深月のデビュー作 2004年刊行。第31回のメフィスト賞受賞作品。同賞では、初の試みとして上・中・下の3分冊で6月~8月の三か月にかけて連続刊行された。 2007年の文庫化に際して、上下巻の二巻構成に改められている。 冷たい校舎の時は止まる(上) (講談…

メフィスト賞受賞作、浅暮三文の『ダブ(エ)ストン街道』は異色のミステリ作品

第8回メフィスト賞受賞作 1998年刊行。第8回のメフィスト賞受賞作だが、ノベルスの形態でなく、単行本として上梓された。メフィスト賞と言えば、講談社ノベルスで受賞作が刊行されるという印象が強いが、たまにこういう例外がある。第26回の石黒耀『死都日本…