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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

小野不由美

『「十二国記」30周年記念ガイドブック』 担当編集者のインタビューが面白かった!

祝☆「十二国記」30周年! いまやシリーズ累計1,280万部を超える大ヒット作となった「十二国記」シリーズ。その第一作(というかエピソードゼロ)である『魔性の子』が世に出たのが1991年だ。従って「十二国記」シリーズは昨年の2011年で30周年を迎えていたこ…

『黒祠の島』小野不由美 閉ざされた島で起きる猟奇殺人

明治の寺社統制に背いた島の物語 2001年刊行作品。タイトルの『黒祠の島』は「こくしのしま」と読む。 まずは祥伝社のノン・ノベルから新書版で登場。 黒祠の島 (ノン・ノベル) 作者:小野 不由美 メディア: 新書 2004年に祥伝社文庫版が登場した。 黒祠の島 …

『くらのかみ』小野不由美 ホラーと思わせておいて、しっかり本格ミステリ

講談社ミステリーランドの第一期作品 2003年刊行作品。かつて子どもだったあなたと少年少女のための"講談社ミステリーランド"と銘打たれた特別企画の豪華本である。2016年で全30巻をもって完結している。 第一回の配本は本書『くらのかみ』に加えて、『透明…

『悪霊なんかこわくない』小野不由美、最初期の作品をご紹介

X文庫時代の小野不由美作品のレビューを書いてみる 先日、帰省した際に実家の本棚を片づけていたところ、初期の小野不由美作品を多数発見した。これは手元に置いておくべきだろうと、自宅に持ち返って来た。1980年代後半から、1990年代に刊行された作品群で…

『残穢(ざんえ)』小野不由美 残る穢れ、伝染する穢れ、日常を侵食する怪異

第26回山本周五郎賞受賞作品 2012年刊行。書下ろし作品。タイトルの『残穢』は「ざんえ」と読む。カバー装画は司修が担当。第26回の山本周五郎賞を受賞している。 残穢 作者:小野 不由美 新潮社 Amazon 新潮文庫版は2015年に登場しており、現在読めるのはこ…

『ゴーストハント読本』 「ゴーストハント」好きなら読んでおきたいファンブック

「ゴーストハント」ファン必読の一冊 小野不由美による「ゴーストハント(悪霊)」シリーズは、オリジナルの講談社X文庫ティーンズレーベル版が1989年から1992年にかけて登場。そして全編がリライトされたメディアファクトリーによる新装版が2010年から2011…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ(7)『悪霊だってヘイキ!』と『ゴーストハント7』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ最終回! 長々とお伝えして来た小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んでレビューする企画も遂にラスト!本日ご紹介するのはシリーズ第七作『悪霊だってヘイキ!(ゴーストハント7)…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ(6)『悪霊とよばないで』と『ゴーストハント6』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ六回目! 小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んでレビューする企画。本日ご紹介するのはシリーズ第六作『悪霊になりたくない!(ゴーストハント6)』である。 『悪霊とよばないで…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ(5)『悪霊になりたくない!』と『ゴーストハント5』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ五回目! 小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んでレビューするシリーズ。本日ご紹介するのはシリーズ第五作『悪霊になりたくない!(ゴーストハント5)』である。 『悪霊になりた…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ(4)『悪霊はひとりぼっち』と『ゴーストハント4』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ四回目! 小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んだ上でレビューするシリーズ。本日ご紹介するのはシリーズ第四作『悪霊はひとりぼっち(ゴーストハント4)』である。 『悪霊はひと…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ3『悪霊がいっぱいで眠れない』と『ゴーストハント3』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ三回目! 小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んだ上でレビューするシリーズの三回目。毎月更新のはずが、隔月更新になってて、ホントにゴメンナサイ。7月は公私共にやたらに忙しか…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ2 『悪霊がホントにいっぱい!』と『ゴーストハント2』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ二回目! 小野不由美の悪霊シリーズを、旧作、新作両方読んだ上でレビューするシリーズの二回目。今回はシリーズ第二作『悪霊がホントにいっぱい!』(ゴーストハント2)をご紹介したい。前作『悪霊がいっぱい!…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ1『悪霊がいっぱい!?』と『ゴーストハント1』

小野不由美の「悪霊(ゴーストハント)」シリーズのあらすじ、ネタバレ解説、新旧読み比べ。角川版の情報も。 マンガ版、アニメ版の感想も書きました。

「新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズ」二年で終わった短命レーベル全13冊を一気にご紹介

『六番目の小夜子』『魔性の子』を世に出した、新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズの全作紹介。どうして短命レーベルに終わってしまったのかについても考察

『白銀の墟 玄の月』小野不由美 十二国記シリーズ18年ぶりの長編新作

泰麒と驍宗のその後が遂に描かれる 『白銀の墟 玄の月(しろがねのおか くろのつき)』は2019年刊行作品。『魔性の子』『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』『華胥の幽夢』『丕…

「十二国記」最新刊『白銀の墟 玄の月』を報道はどう伝えたか

『白銀の墟 玄の月』関連の各社報道をまとめてみた 『白銀の墟 玄の月』以前から、既に大ヒット作であった「十二国記」シリーズだが、それはあくまでも読書人の間にだけで、一般層への認知はいま一つだったのではないだろうか。今回の『白銀の墟 玄の月』は…

『丕緒の鳥』小野不由美 十二国記シリーズ二冊目の短編集

「十二国記」シリーズの第八作 『丕緒(ひしょ)の鳥』は2013年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』『華胥の幽夢』に続く「十二国記」シリーズ、八作目の作品である…

『華胥の幽夢』小野不由美 十二国記初の短編集

「十二国記」シリーズの第七作は初の短編集 『華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)』は2001年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』に続く「十二国記」シリーズ、七作目の作…

『黄昏の岸 暁の天』小野不由美 「十二国記」エピソード6

『白銀の墟 玄の月』の3巻、4巻が出る前に「十二国記」シリーズの既刊を再読しておきたい!企画もようやく先が見えてきた。今回は『黄昏の岸 暁の天』をご紹介したい。 「十二国記」シリーズの第六作 『黄昏の岸 暁の天』は2001年刊行作品。『月の影 影の海…

『図南の翼』小野不由美 「十二国記」エピソード5

『白銀の墟 玄の月』の3巻、4巻が出るまでに、「十二国記」の既刊を全て再読してしまいたい(←まだ言ってる)。ということで、本日は、「十二国記」のエピソード5『図南の翼』をご紹介しよう。 「十二国記」シリーズの第五作 本作は1996年刊行作品。『月の影…

『風の万里 黎明の空』小野不由美 「十二国記」エピソード4

新作が出るまでに、「十二国記」の既刊を全て再読してしまうつもりだったけど、とうとう新刊『白銀の墟 玄の月』が出てしまった……。 ともあれ、既刊を全て再読するまで新刊はお預け。本日は、「十二国記」のエピソード4『風の万里 黎明の空』をご紹介しよう…

『東の海神 西の滄海』小野不由美 「十二国記」エピソード3

新作が出るまでに、「十二国記」の既刊を全て再読してしまおうシリーズ、ようやくエピソード3。 まだ道は長い。 「十二国記」シリーズの第三作 本日は『東の海神 西の滄海(ひがしのわたつみ にしのそうかい)』をご紹介したい。『月の影 影の海』『風の海 …

『風の海 迷宮の岸』小野不由美 「十二国記」エピソード2

新作が出るまでに、 「十二国記」シリーズを全巻再読しておこう企画、このペースだと間に合わなさそう……。 当ブログの読書感想は、原則としてネタバレアリである。加えて、本エントリでは前作『月の影 影の海』、更に外伝的なエピソードである『魔性の子』に…

『月の影 影の海』小野不由美 「十二国記」エピソード1

小野不由美「十二国記」シリーズ、エピソード1『月の影 影の海』のネタバレ感想。アニメ版の違いも全話見て調べました。シリーズ全作の感想書きました。

『魔性の子』小野不由美 「十二国記」エピソードゼロ作品

『魔性の子』三つのバージョン 1991年に、今は亡き、新潮文庫のファンタジーノベル・シリーズから刊行された作品である。ファンタジーノベル版時代の表紙はこちら。表紙上部に「ファンタジーノベル・シリーズ」と入っている。この時点で、既に菊地秀行の解説…