ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『再愛なる聖槍』由野寿和 クリスマスイヴ、大観覧車がジャックされる

由野寿和の第一作 著者の由野寿和(ゆうやとしお)さんより作品をご恵投頂き、作品の感想を書かせていただけることになりました。由野さんありがとうございます! 『再愛なる聖槍(さいあいなるせいそう)』は2022年の刊行作品。タイトルは「再愛」であって…

『わが名はレッド』シェイマス・スミス 復讐譚を暗黒小説で

2002年「このミス」海外部門第二位 2002年刊行作品。2002年の「このミス」海外部門で第三位に入っている作品。原題は『Red Dock』。作者のシェイマス・スミス(Seamus Smyth,)はベルファスト生まれのアイルランド人。 プロフィールがかなりユニークなので引…

『戒(かい)』小山歩 第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

小山歩のデビュー作にして唯一の作品 2002年刊行作品。第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作である。 作者の小山歩(おやまあゆみ)は宮城県気仙沼市出身で、東北学院大学文学部史学科で、専攻は民俗学。しかしながらこの作家、結局これ一冊きりで…

『フレームアウト』生垣真太郎 第27回メフィスト賞受賞作品

生垣真太郎の第一作 2003年刊行。第27回のメフィスト賞受賞作品。生垣真太郎(いけがきしんたろう)のデビュー作である。メフィスト賞にしては、少し毛色の変わった(もともと変な話ばっかりだけど)お話。アメリカを舞台とし、外国人を主人公に据えた作品で…

『トリニティ・ブラッド』吉田直 未完の大作、全12巻+αを一気にご紹介

吉田直、未完の大作 「トリニティ・ブラッド」シリーズは2001年~2004年に、角川スニーカー文庫から刊行されていたライトノベル作品だ。作者の吉田直(よしだすなお)は1969年生まれ。1997年に『ジェノサイド・エンジェル 叛逆の神々』にて第二回のスニーカー…

『僕僕先生』仁木英之 ニートな僕と美少女仙人の物語

第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作 2006年刊行作品。第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作品。作者の仁木英之(にきひでゆき)は1973年生まれ。本作『僕僕先生』がデビュー作となる。 なお、この年の優秀賞は堀川アサコの『闇鏡』なの…

『光のとこにいてね』一穂ミチ 運命と出会ってしまった結珠と果遠

一穂ミチの一般小説、五作目 2022年刊行作品。文藝春秋の小説誌「別冊文藝春秋」に、2021年5月号~2022年9月号にかけて連載されていた作品を単行本化したもの。第168回の直木賞候補作品でもある。 一穂ミチ(いちほいち)はBL小説の書き手としては15年のキャ…

『少女は踊る暗い腹の中踊る』岡崎隼人 第34回メフィスト賞受賞作

岡崎隼人、最初で最後の作品 2006年刊行。第34回メフィスト賞受賞作品。作者の岡崎隼人(おかざきはやと)は1985年生まれなので、受賞時は21歳くらいか。わりかし若い作家が受賞することが多いメフィスト賞としてもかなり若い方だよね。 ノベルス版のみで文…

『エドワード・ゴーリーの世界(改訂増補新版)』濱中利信編 ゴーリーファン必携、ガイドブックの決定版

エドワード・ゴーリーのファンブック 本作は、アメリカ人絵本作家エドワード・ゴーリー(Edward Gorey)のファンブックだ。編者の濱中利信(はまなかとしのぶ)は1961年生まれ。エドワード・ゴーリーの邦訳がまったくなかった頃から、ゴーリーファンとしてその…

『夜勤~夜に産まれた者だけが戦う世界~』友浦乙歌の三作目はバトルアクション

友浦乙歌の商業出版第三作 2021年の8月にご紹介した『雨の庭』に引き続き、著者である友浦乙歌(ともうらおとか)さんより作品をご恵贈頂き、レヴューを書かせていただきました。友浦さん、今回もありがとうございました! 『夜勤~夜に産まれた者だけが戦う…

『新本格魔法少女りすか4』西尾維新 17年かけてついにシリーズ完結!

「りすか」シリーズついに最終巻! 2020年刊行作品。『新本格魔法少女りすか』『新本格魔法少女りすか2』『新本格魔法少女りすか3』に続く、「りすか」シリーズの四作目。2004年に始まった「りすか」シリーズが17年の歳月をかけて遂に完結した。西尾維新やれ…

『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎 平成の名作が新装版で再文庫化!

平成の名作が復刊 作者の高畑京一郎(たかはたきょういちろう)は1967年生まれのライトノベル作家。第1回電撃ゲーム小説大賞の金賞を受賞した、1994年の『クリス・クロス 混沌の魔王』がデビュー作。電撃ゲーム小説大賞系の作品でありながら、いきなり文庫で…

2022年に読んで面白かった小説13選

2022年に読んで面白かった本企画、新書・一般書編、マンガ編に続いて、最後に小説編をお届けしたい。基本的に「その年に読んだ本」が対象なので(「その年に出た本」ではない)、古い作品も混ざっているけれども、その辺はご了承くださいませ。 これまでの「…

2022年に読んで面白かったマンガ10選

年初恒例の「〇〇年に読んで面白かった」シリーズ。先日、新書・一般書部門をお届けしたが、続いてはマンガ部門を公開したい。以前は、マンガはネットカフェで紙の本を読む派だったのだが、コロナ禍で足が遠のき、アプリによる配信や、特売時に電子版を大量購…

2022年に読まれた記事ベスト10 書評(小説感想)ブログのアクセス傾向まとめ

2023年、あけましておめでとうございます コロナ禍の中(←個人的によく使うフレーズ)はいつまで続くのか。。。なんだか、こういう日々が日常化してしまって定着していきそう。 12月中旬から更新ペースが落ちてしまって、いつも読んでいただいている皆さま、…