SF
空木春宵、初の作品集 2021年刊行作品。東京創元社のミステリ誌『ミステリーズ!』や、アンソロジーシリーズ「GENESiS」、Webメディアの「Webミステリーズ!」などに掲載されていた作品を単行本化したもの。早川書房の『SFが読みたい! 2022年版』の「ベストSF…
SFにしてミステリ、宮部みゆきの20年過ぎても色褪せない名作 1996年作品。『蒲生邸事件』は「がもうていじけん」と読む。「サンデー毎日」に連載されていたもの。第18回(1997年)の日本SF大賞受賞作品。単行本版は毎日新聞社から。 蒲生邸事件 作者:宮部 み…
「裏世界ピクニック」シリーズの八作目! 宮澤伊織(みやざわいおり)による「裏世界ピクニック」シリーズの第八弾である。2021年の12月に発売された第七巻からは少し刊行間隔が空いて、こちらは2023年の1月発売。 また、表紙及び本文中のイラストはshirakab…
日本SF大賞受賞作 2021年刊行作品。双葉社の小説誌「小説推理」に2016年~2019年にかけて、散発的に掲載されていた三編の作品をまとめたもの。 作者の小田雅久仁(おだまさくに)は1974年生まれの小説家。2003年に『影舞(未刊)』が、第15回日本ファンタジ…
フランスで110万部売れたベストセラー作品 2022年刊行作品。加藤かおり訳。オリジナルのフランス版は2020年に発売されていて原題は『L’Anomalie』。作者のエルヴェ・ル・テリエ(Hervé Le Tellier)は、1957年生まれのフランス人作家。ジャーナリスト、数学者…
岩本隆雄のデビュー作 1990年刊行作品。かれこれ35年近く前の作品になってしまった。岩本隆雄(いわもとたかお)のデビュー作だ。元々は新潮社主催の第1回ファンタジーノベル大賞の最終候補作だった。残念ながら選には漏れたものの、新設された(二年で消え…
高野史緒の第二作 1996年刊行作品。第6回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『ムジカ・マキーナ』に続く、高野史緒(たかのふみお)の第二作。 カント・アンジェリコ 作者:高野 史緒 講談社 Amazon 単行本版の刊行から二十年近く、長期にわたっ…
SFジュブナイルの佳品が完全版で帰って来た 2017年刊行作品。もともとは小説投稿サイト「カクヨム」に掲載されていた作品を、改稿のうえで文庫化したもの。KADOKAWA系列のライトノベルレーベル、富士見L文庫からの発売だった。表紙および扉絵のイラストはア…
間宮改衣のデビュー作 2024年刊行作品。作者の間宮改衣(まみやかい)は大分県出身で、1992年生まれ。第11回ハヤカワSFコンテストに、本作『ここはすべての夜明けまえ』にてエントリし、特別賞を受賞。作家としてのデビューを果たしている。 表紙イラストは…
三体シリーズ三部作の完結編 2021年刊行作品。オリジナルである中国版は2008年に刊行。『三体』『三体2 暗黒森林』の続編。劉慈欣(りゅうじきん/リウツーシン)による三体(地球往事)シリーズ三部作の最終作にあたる。死神永生は「ししんえいせい」と読む…
三体シリーズ三部作の第二作 2020年刊行作品。オリジナルの中国版は2008年に刊行。劉慈欣(りゅうじきん/リウツーシン)による三体(地球往事)三部作の第二作。『三体』の続編にあたり、最終第三作の『三体3 死神永生』へと繋がっていく作品である。 三体Ⅱ …
韓国の新鋭キム・チョヨプのデビュー作 2020年刊行作品。オリジナルの韓国版は2019年刊行で原題は『우리가 빛의 속도로 갈 수 없다면』。作者のキム・チョヨプ(김초엽/金草葉)は1993年生まれの韓国人エスエフ作家。 本作に収録されている「館内紛失」が第2回…
「三体」シリーズ三部作の一作目 2019年刊行作品。オリジナルの中国版は2006年に中国のSF雑誌『科幻世界』に連載されていたもので、2008年に書籍化されている。作者の劉慈欣(りゅうじきん/リウツーシン)は1963年生まれの中国人SF作家。本作で、2015年のヒ…
本日は恩田陸、初期の人気シリーズ「常野(とこの)物語」三作の感想をまとめてお届けしたい。 「常野(とこの)物語」シリーズの読む順番 恩田陸の「常野物語」シリーズの既刊は以下の三作。 光の帝国 常野物語(1997年) 蒲公英草紙(たんぽぽそうし) 常…
矢部嵩の第四作 2014年刊行作品。早川書房のハヤカワSFシリーズJコレクションからのリリースだった。2013年の『魔女の子供はやってこない』に続く、矢部嵩(やべたかし)の第四作となる。ちなみにタイトルの『[少女庭国]』は「[しょうじょていこく]」と読む…
疫病が蔓延する世界を描いた戯曲 『白い病(Bílá nemoc)』は、チェコスロバキア(当時)の作家カレル・チャペック(Karel Čapek)が1937年に発表した戯曲である。 岩波文庫版には2020年9月とごく最近の登場である。内容的にコロナ禍の昨今、世に送り出すには…
河出書房新社「奇想コレクション」中の1冊 2005年刊行。河出書房新社が刊行していた「奇想コレクション」の第六集にあたる。 「奇想コレクション」は2003年から2013年にかけて、河出書房新社が刊行していた叢書で、海外のエスエフ、ミステリ作家らによる日…
夏に読みたい時間モノ 2005年刊行作品。第37回星雲賞日本長編の部の受賞作である。作者の新城(しんじょう)カズマは1991年から富士見ファンタジア文庫で上梓された『蓬莱学園』シリーズがデビュー作(懐かしい)。 本作は、タイトルの通り「夏」に読んでお…
2021年を代表するエスエフ作品 オリジナルの米国版は2021年5月の刊行で、原題は『Project Hail Mary』とそのまんま。邦訳版は同年12月に刊行されている。一年を経ずにリリースされるとは早川書房も仕事が早い!訳者は小野田和子(おのだかずこ)。カバーイラ…
有川浩(ひろ)のデビュー作は 電撃ゲーム小説大賞受賞作品 2004年刊行。第10回電撃ゲーム小説大賞の大賞受賞作品。今をときめく有川浩(ひろ)のデビュー作である。現在は「有川ひろ」名義で活動されているのだが、本稿では刊行当時の名義「有川浩」にて記…
ノーベル文学賞受賞者が描く感染症小説 筆者のジョセ・サラマーゴ(José de Sousa Saramago)は1922年ポルトガル生まれの作家。1998年にはノーベル文学賞を受賞。2010年に87歳で没している。 『白の闇』のオリジナル版は1995年刊。原題は『Ensaio sobre a ceg…
「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの五作目! 2023年刊行作品。『コーヒーが冷めないうちに』『この嘘がばれないうちに』『思い出が消えないうちに』『さよならも言えないうちに』に続く、「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの五作目に相当する。前作…
「小川一水」名義で書かれた最初の作品 1998年刊行作品。1996年に第6回ジャンプ小説大賞で大賞を受賞した、河出智紀名義の『まずは一報ポプラパレスより』に続く二作目の作品である。 本作から筆名が小川一水(おがわいっすい)に変わっている。つまり小川一…
往年の名作、連作エスエフ短編集 作者のゼナ・ヘンダースン(Zenna Chlarson Henderson)は1917年生まれ、1983年に亡くなられたアメリカ人エスエフ作家である。 教職の傍ら執筆を続けた極めて寡作な作家で、この作品は1952年から1959年にかけてアメリカの「フ…
タイトルはふわふわしているけど内容はハードSF 2001年刊行作品。最初の文庫版はライトノベルレーベルのファミ通文庫から登場。2002年星雲賞の日本長編部門を受賞。ハヤカワのベストSF2001国内部門の6位にランクインしている。作者の野尻抱介(のじりほうす…
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞、三冠に輝いた名作 オリジナルのイギリス版は1992年刊行。原題は『Doomsday Book』。 日本では1995年に単行本版が登場。 ドゥームズデイ・ブック (夢の文学館) 作者:コニー ウィリス 早川書房 Amazon ハヤカワ文庫版は…
魅力的な設定のエスエフ作品 2000年刊行作品。作者の野尻抱介(のじりほうすけ)は1961年生まれ。 1992年に「クレギオン」シリーズでデビューして以来、長らく富士見系の作家であった野尻抱介が初めてソノラマ文庫に書き下ろした作品が本作である。早川書房…
吉田直、未完の大作 「トリニティ・ブラッド」シリーズは2001年~2004年に、角川スニーカー文庫から刊行されていたライトノベル作品だ。作者の吉田直(よしだすなお)は1969年生まれ。1997年に『ジェノサイド・エンジェル 叛逆の神々』にて第二回のスニーカー…
平成の名作が復刊 作者の高畑京一郎(たかはたきょういちろう)は1967年生まれのライトノベル作家。第1回電撃ゲーム小説大賞の金賞を受賞した、1994年の『クリス・クロス 混沌の魔王』がデビュー作。電撃ゲーム小説大賞系の作品でありながら、いきなり文庫で…
「ベストSF2007」国内第三位の作品 2007年刊行作品。作者の野尻抱介(のじりほうすけ)は1961年生まれのエスエフ作家。「ベストSF2007」の国内第三位作品。1998年から2006年にかけて「SFマガジン」「SFオンライン」に発表された四編に書き下ろし一編を加えて…