ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『銀盤カレイドスコープ Vol.6 ダブル・プログラム』 ライバルから見たヒロイン像

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの六作目 2005年刊行作品。シリーズ六作目。今回はまたしても視点が変わって、かつてのライバルたちが主人公となる。複数の視点を取り入れながら、主人公タズサのキャラクタを立体的に描き出していこうという趣向である。 …

『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』嵯峨景子 少女小説50年の歴史を振り返る

少女小説50年の歴史を振り返る 2016年刊行。筆者の嵯峨景子は1979年生まれ。社会学、文化研究を専門とする研究者で、現在は明治学院大学の非常勤講師、及び文化学園大学文化ファッション研究機構の共同研究員を務めている方である。 近著としては、『氷室冴…

『理由あって冬に出る』似鳥鶏 「市立高校シリーズ」一作目

表紙イラストが変更された作品 2007年刊行。第16回鮎川賞佳作入選作である。作者の似鳥鶏(にたどりけい)は1981年生まれ。本作が最初の作品である。その後七作目まで続いている「市立高校シリーズ」の第一作目でもある。 現在は以下の表紙(イラストレータ…

『丕緒の鳥』小野不由美 十二国記シリーズ二冊目の短編集

「十二国記」シリーズの第八作 『丕緒(ひしょ)の鳥』は2013年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』『華胥の幽夢』に続く「十二国記」シリーズ、八作目の作品である…

『ネガレアリテの悪魔』大塚已愛 登場した絵画も併せてご紹介します

角川文庫キャラクター小説大賞受賞作 2019年刊行作品。KADOKAWA主催による、第四回角川文庫キャラクター小説大賞の大賞受賞作。『鬼憑き十兵衛』でファンタジーノベル大賞を受賞した、大塚已愛(おおつかいちか)の第二作でもある。 特徴のある画風だから、…

『銀盤カレイドスコープ Vol.5 ルーキー・プログラム』海原零 明快で分かり易いプロレス的なカタルシス

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの五作目 2005年刊行作品。シリーズも五作目で、本作で折り返しポイントである。 今回は15歳のジュニアスケーター、キャンドル・アカデミアが登場。タズサ視点とキャンドル視点が切り替わりながらの展開となっている。 あら…

『銀盤カレイドスコープ Vol.4 リトル・プログラム』海原零 今回はノービス編!

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの四作目 2005年刊行作品。シリーズ四作目。一作目と二作目で女子シングルスの世界を描き、三作目ではなんとペアスケーティングに挑戦!フィギュアスケートの世界を、多角的に描いていく本シリーズだが、今回はなんとノービ…

『華胥の幽夢』小野不由美 十二国記初の短編集

「十二国記」シリーズの第七作は初の短編集 『華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)』は2001年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』に続く「十二国記」シリーズ、七作目の作…

『銀盤カレイドスコープ Vol.3 ペア・プログラム』海原零 ペアスケーティング編!

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの三作目 2004年刊行。シリーズ三作目。パートナーであったピートを失い、トリノ五輪での活躍を終えてからのタズサの物語である。 あらすじ トリノオリンピック後の世界選手権で二位。世界のトップスケーターへの仲間入りを…

『パラダイス・クローズド』汀こるもの 第37回メフィスト賞受賞作

こるものさんのデビュー作 2008年刊行。第37回メフィスト賞受賞作品。汀(みぎわ)こるものの第一作にして、タナトスシリーズの一作目でもある。 twitterやってる人間としては、汀こるものと言うよりは、「こるものさん」で認識しているので、フルネームで書…

『黄昏の岸 暁の天』小野不由美 「十二国記」エピソード6

『白銀の墟 玄の月』の3巻、4巻が出る前に「十二国記」シリーズの既刊を再読しておきたい!企画もようやく先が見えてきた。今回は『黄昏の岸 暁の天』をご紹介したい。 「十二国記」シリーズの第六作 『黄昏の岸 暁の天』は2001年刊行作品。『月の影 影の海…