ネコショカ

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ミステリ

『心臓と左手 座間味くんの推理』石持浅海 特異なキャラクターたちが登場する連作短編集

座間味くんシリーズの第二作 2007年刊行作品。光文社のカッパ・ノベルスからの登場。2004年から2007年にかけて小説誌「小説宝石」に掲載されていた諸作品群をまとめたもの。『月の扉』で登場した座間味(ざまみ)くんを主人公とした連作短編集となっている。 …

『人間に向いてない』黒澤いづみ 第57回メフィスト賞受賞作

黒澤いづみのデビュー作 2018年刊行作品。作者の黒澤いづみは、『人間に向いてない』で第57回のメフィスト賞を獲得し、作家デビューを果たしている。福岡県出身、以外のプロフィールは開示されておらず、現状では覆面作家扱いなのかな。 なお、作者のお名前…

『99%の誘拐』岡嶋二人 携帯電話のない時代の「ハイテク」誘拐劇

岡嶋二人往年の名作 1988年作品。最初の単行本は徳間書店から。帯に「1988年最高の誘拐小説」とある。表紙イラストのテイストが時代を感じさせる。 99%の誘拐 作者:岡嶋 二人 メディア: 単行本 徳間文庫版は1990年に登場。 99%の誘拐 (徳間文庫) 作者: 岡嶋…

『たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説』辻真先 ミステリランキング三冠!

〈昭和ミステリ〉シリーズの第二弾 2020年刊行作品。「このミステリーがすごい!2021年版」国内編、「週刊文春2020ミステリーベスト10」国内部門、「ハヤカワ・ミステリマガジン ミステリが読みたい!」国内篇いずれも1位の三冠を達成。2020年を代表するミス…

『三月は深き紅の淵を』恩田陸 「物語」の在り方を問う、恩田作品の原点

恩田陸最初期の代表作 1997年刊行作品。『六番目の小夜子』『球形の季節』『不安な童話』に続く、恩田陸の第四作。最初期の恩田作品の一つである。 講談社のミステリ誌「メフィスト」の1996年4月号~1997年5月号にかけて連載されていた作品をまとめたもの。…

『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成 六つの告発文×密室の心理戦が熱い!

浅倉秋成の最新作! 2021年刊行作品。『ノワール・レヴナント』『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト(失恋の準備をお願いします)』『教室が、ひとりになるまで』『九度目の十八歳を迎えた君と』に続く浅倉秋成(あさくらあきなり)の第六作…

『消失の惑星(ほし)』ジュリア・フィリップス 十二人の女性たちの心の傷をめぐる

ジュリア・フィリップスの第一作 2021年刊行作品。オリジナルの米国版は2019年刊行で原題は『Disappearing Earth』。作者のジュリア・フィリップス(Julia Phillips)は1989年生まれのアメリカ人作家。本作がデビュー作である。 巻末には、作者による謝辞、訳…

サラ・ウォーターズ『荊の城』は読み始めたら止まらない徹夜必至本

『半身』に続く二年連続「このミス」海外部門第一位の作品 2004年刊行。オリジナルの英国版は2002年刊行で原題は「Fingersmith」。「このミス2005」海外部門第一位の作品である。 作者のサラ・ウォーターズ(Sarah Waters)は1966年生まれのイギリス人作家。 …

『冬の朝、そっと担任を突き落とす』白河三兎 暴走する正義感と教室の贖罪

白河三兎が描く学園ミステリ 2021年刊行作品。筆者の白河三兎(しらかわみと)は2009年の『プールの底に眠る』で第42回メフィスト賞を受賞して作家デビューを果たしている。詳細なプロフィールは公開されていない。 表紙イラストはカオミンが担当。開け放た…

『君の望む死に方』石持浅海 碓氷優佳シリーズの第二弾

碓氷優佳が再登場! 2008年刊行作品。碓氷優佳(うすいゆか)を探偵役とする、シリーズの二作目。『扉は閉ざされたまま』の続編にあたる作品である。最初は祥伝社のノン・ノベルからの登場であった。 君の望む死に方 (ノン・ノベル) 作者:石持 浅海 メディア:…

『電氣人閒の虞(おそれ)』詠坂雄二 都市伝説と怪異の発生システム

詠坂雄二の第三作 2009年刊行作品。『リロ・グラ・シスタ』『遠海事件』に続く、詠坂雄二(よみさかゆうじ)の第三作である。 電氣人閒の虞 作者:詠坂 雄二 発売日: 2009/09/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) 光文社文庫版は2014年の登場。こちらはミステ…

『まひるの月を追いかけて』恩田陸の描く旅の情景が素晴らしい

恩田陸の紀行モノ 2003年刊行作品。文藝春秋の小説誌「オール讀物」に2001年7月号から2002年8月号にかけて6回に渡り掲載された作品を単行本化したもの。恩田陸22作目の作品。 まひるの月を追いかけて 作者:恩田 陸 発売日: 2003/09/11 メディア: 単行本 文春…

『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』早坂吝 第50回メフィスト賞受賞作品

早坂吝のデビュー作 2014年刊行作品。作者の早坂吝(はやさかやぶさか)は1988年生まれ。本作で第50回のメフィスト賞を受賞。作家デビューを果たしている。 講談社ノベルス版では、登場人物の一人、上木(かみき)らいちを前面に押し出したカバーデザインと…

『真実の10メートル手前』米澤穂信 太刀洗真智の活躍を描くベルーフシリーズ

ベルーフシリーズの第二作 2015年刊行作品。青土社の芸術総合誌「ユリイカ」、東京創元社のミステリ誌「ミステリーズ!」等に収録されていたいた短編をまとめたもの。 2016年「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門で第2位、2017年「ミステリが読みたい!」…

『ゲッベルスの贈り物』藤岡真 平成初期の良作ミステリ

藤岡真、最初の一冊 作者の藤岡真(ふじおかしん)は1951年生まれのミステリ作家。1992年「小説新潮」12月号に掲載された『笑歩』が小説新潮新人賞を受賞し、作家デビューを果たしている。 本業は、広告代理店に勤務。刊行当時は現役の博報堂社員だった。CM…

『少女には向かない職業』桜庭一樹 初の一般向け作品

ブレイク目前の桜庭一樹、初のミステリ作品 2005年刊行。2003年のファミ通文庫『赤×ピンク』、2004年の富士見ミステリー文庫『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と、ライトノベルの世界でただものではない凄みを見せつけた桜庭一樹が、一般向けのミステリ作品…

『マスター・スナイパー(魔弾)』スティーブン・ハンターのデビュー作!

スティーブン・ハンターのデビュー作 2000年刊行作品。オリジナルの米国版は1980年刊行とかなり古めの作品。なんと40年も前になってしまった。原題は『The Master Sniper』。作者のスティーブン・ハンター(Stephen Hunter)は1946年生まれのアメリカ人作家。 …

『ゴールデンタイムの消費期限』斜線堂有紀 才能を失っても生きていていいですか?

枯れた才能は再生できる? 2021年刊行作品。作者の斜線堂有紀(しゃせんどうゆうき)は、2020年、『楽園とは探偵の不在なり』のヒットで注目を集めたが、その後の第一作が本作ということになる。通算では十三作目。斜線堂有紀は2017年デビューだから、これだ…

『信長島の惨劇』田中啓文 絶海の孤島に集められた戦国武将たち

歴史小説×ミステリ 2020年刊行作品。作者の田中啓文(たなかひろふみ)はエスエフから、ホラー、ミステリの世界まで幅広い守備範囲を持つ作家である。歴史小説ジャンルにもいくつもの著作があるが、今回は歴史小説×ミステリの組み合わせで勝負してきた! 本…

『王とサーカス』米澤穂信を『さよなら妖精』へのアンサーとして読む

ミステリランキング三冠に輝いた話題作 2015年刊行作品。この年の「週刊文春ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい!」「このミステリーがすごい!」すべての国内部門で第一位を獲得する三冠を達成。米澤穂信(よねざわほのぶ)の代表作のひとつなってい…

『紅蓮館の殺人』阿津川辰海 謎解きが先か、火事から逃げるのが先か

2021/2/18追記 祝★『蒼海館の殺人』発売!ということで、本日は昨年書いた記事を加筆修正の上で再アップ! 阿津川辰海の三作目 2019年刊行作品。『名探偵は嘘をつかない』『星詠師の記憶』に続く、阿津川辰海(あつかわ たつみ)の三作目。 阿津川辰海は1994…

『扉は閉ざされたまま』石持浅海 碓氷優佳、初登場作品!

碓氷優佳シリーズの一作目 2006年刊行作品。石持浅海(いしもちあさみ)は2002年に『アイルランドの薔薇』でデビューして、以後年一冊ペースで良作を配給(というイメージ)。本作が五作目となる。このミス2006年版国内部門第二位の作品。当初は、祥伝社のノ…

『揺籠のアディポクル』市川憂人 無菌室病棟での特殊設定ミステリ

市川憂人の第五作 2020年刊行作品。作者の市川憂人(いちかわゆうと)は1976年生まれ。2016年のデビュー作『ジェリーフィッシュは凍らない』が第26回鮎川哲也賞を受賞している。 『ジェリーフィッシュは凍らない』以降、『ブルーローズは眠らない』『グラス…

『失恋の準備をお願いします』浅倉秋成 ラウンドアバウト形式の連作ユーモアミステリ

浅倉秋成の第三作を改題して文庫化 電子雑誌BOX-AIR(ボックス・エアー)の2015年3月号~7月号に連載されていた作品。 まず、2016年に『失恋覚悟のラウンドアバウト』のタイトルで、講談社BOXレーベルで書籍化されている。この時のイラストは中村ゆうひが担当…

『新本格魔法少女りすか4』西尾維新 17年かけてついにシリーズ完結!

「りすか」シリーズついに最終巻! 2020年刊行作品。『新本格魔法少女りすか』『新本格魔法少女りすか2』『新本格魔法少女りすか3』に続く、「りすか」シリーズの四作目。2004年に始まった「りすか」シリーズが17年の歳月をかけて遂に完結する。西尾維新やれ…

『錬金術師の消失』紺野天龍 錬金術×ミステリの第二弾!

「錬金術」シリーズ二作目 2020年刊行作品。『錬金術師の密室』の続篇が早くも登場である。ライトノベル系の作家は筆が早いね。紺野天龍(こんのてんりゅう)としては四作目。 傍若無人な錬金術師テレサ・パラケルススと、彼女に振り回されるエミリア・シュヴ…

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎はこの作品から始まった!

伊坂幸太郎のデビュー作 2000年刊行作品。いまを時めく伊坂幸太郎(いさかこうたろう)の第一作である。第五回新潮ミステリー倶楽部賞の受賞作品。懐かしのミステリ叢書、新潮ミステリー倶楽部からの刊行であった。 新潮ミステリー倶楽部賞は、日本推理サス…

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人 昔話×ミステリの第二弾!

西洋の昔話がミステリに! 2020年刊行作品。日本の昔話を下敷きにしたミステリ短編集『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で好評を博した青柳碧人(あおやぎあいと)が、今度は西洋のおとぎ話をベースにミステリ短編集を出してきた!『むかしむ…

『新本格魔法少女りすか3』西尾維新 水倉鍵率いる「六人の魔法使い」との死闘が続く

西尾維新『新本格魔法少女りすか』シリーズのあらすじとネタバレ感想。1巻と2巻の感想もあります。 ようやく完結しそうなので嬉しい! 長い間、続きが書かれなかった理由の考察なんかも書いてます。

『錬金術師の密室』紺野天龍 ファンタジー世界を舞台とした特殊設定ミステリ

紺野天龍の第三作 2020年刊行作品。作者の紺野天龍(こんのてんりゅう)は2018年に電撃文庫の『ゼロの戦術師』でデビュー。2019年に同レーベルから『エンドレス・リセット』を上梓。 そして三作目が本作『錬金術師の密室』である。表紙イラストは桑島黎音が担…