ネコショカ

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『中高年男性の働き方の未来』
オジサンたちにこれから出来ることは何か?

ミステリ

『橡家の伝説』佐々木丸美「館」シリーズのセカンドシーズン

本日ご紹介するのは 佐々木丸美の「館」シリーズの外伝的な作品、『橡家の伝説』である。「館」シリーズについてもネタバレしているので、未読の方はお気をつけ頂きたい。 「伝説」シリーズの一作目 1982年刊行作品。『橡(つるばみ)家の伝説』は佐々木丸美…

『トリプルプレイ助悪郎』西尾維新 JDCトリビュートの第二弾作品

コミック誌に連載されていた西尾維新作品 2007年刊行作品。西尾維新のJDCトリビュートシリーズの第二弾。講談社のコミック誌、月刊少年シリウスに2005年7月から2005年12月まで、連載されていた内容をまとめたものである。え?小説なのにコミック誌に連載?と…

早川書房の電子書籍1500点が50%OFF~、おススメ14作品をセレクトしてみた(ネタバレなし)

早川書房の夏のセールがやってきた! 早川書房の電子書籍化されている1,500作品についてセールが始まったので、本ブログで紹介した作品の中から、おススメを14作セレクトしてみた。今回は海外作品のみが対象となっている。翻訳作品は国内作品と比べると高額…

『ダブルダウン勘繰郎』は西尾維新のJDCトリビュート作品

「りすかシリーズ」「戯言(人間)シリーズ」「世界シリーズ」のレビューが一通り終わったので、本日は西尾維新のこちらの作品をご紹介したい。 JDCトリビュート作品群のひとつ JDCシリーズは1996年刊行の『コズミック』に始まる、清涼院流水(せいりょうい…

『ウェディングドレス』黒田研二 第16回メフィスト賞受賞作

黒田研二のデビュー作 2000年刊行作品。第16回のメフィスト賞受賞作品。 講談社文庫版は2008年に登場。ノベルス版が出てから八年もかけて文庫化されるのは珍しい。ふつうこれくらい間隔が空くと、文庫版は出さずにスルーされそうだけど、地道に実績を積み重…

『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』西尾維新 「世界」シリーズ第四弾

「世界」シリーズの第四作、以後未完 2008年刊行作品。『きみとぼくの壊れた世界』『不気味で素朴な囲われた世界』『きみとぼくが壊した世界』に続く「世界」シリーズの四作目になる。タイトル22文字もあって長ええ。 このシリーズ、奇数巻は櫃内くんと病院…

『あいにくの雨で』麻耶雄嵩 雪の密室トリックと塔で起こる連続殺人

麻耶雄嵩のノンシリーズ系作品 1996年作品。最初に刊行されたのは講談社ノベルス版。作者の麻耶雄嵩(まやゆたか)は1969年生まれのミステリ作家。デビュー作は1991年の『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』。 メルカトル鮎シリーズ、木更津悠也シリーズ、神…

『ポップ1280』ジム・トンプスン 1960年代が舞台のノワール小説

2001年版「このミス」海外部門第1位 1964年に書かれた作品。原題は『Pop. 1280』である。最初の邦訳版は2000年に刊行されている。翻訳者は三川基好(みかわきよし)。 ポップ1280 作者:ジム トンプスン 扶桑社 Amazon ジム・トンプスン(James Meyers "Jim" …

『きみとぼくが壊した世界』西尾維新 「世界」シリーズ第三弾

「世界」シリーズの第三作 2008年刊行作品。『きみとぼくの壊れた世界』『不気味で素朴な囲われた世界』に続く「世界」シリーズ三作目。第四作としては『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』がある。 初出は「メフィスト」。今回、話としては別…

『俺ではない炎上』浅倉秋成 Twitter炎上の怖さと「責任を取る」ということ

浅倉秋成の2022年最新作が登場 2022年刊行作品。書下ろし。2021年に『六人の嘘つきな大学生』が大ヒット。ブレイクを果たした感のある浅倉秋成の第七作である。 表紙はスマートフォンの画面を模したデザインとなっている。しかもその表面のガラスがヒビ割れ…

『MISSING』本多孝好 乾いた筆致、喪失感が印象的なファースト作品集

五編を収録した初作品集 1999年刊行作品。作者の本多孝好(ほんだたかよし)は1971年生まれ。主要シリーズとしては、「MOMENT」シリーズ、「ストレイヤーズ・クロニクル」シリーズあたりが有名だろうか。 冒頭に出てくる「眠りの海」が1994年の第16回小説推…

『不気味で素朴な囲われた世界』西尾維新 「世界」シリーズ第二弾

「世界」シリーズの第二作 2007年刊行。『きみとぼくの壊れた世界』の続編というか、直接的な続編というわけではなく、世界観を共有した姉妹編的な作品である。「世界」シリーズとしては第二作に相当する。シリーズの続巻としては『きみとぼくが壊した世界』…

『虫とりのうた』赤星香一郎 第41回メフィスト賞受賞作品

赤星香一郎のデビュー作 2009年刊行作品。作者の赤星香一郎(あかほしこういちろう)は1965年生まれ。本作『虫とりのうた』で、第41回のメフィスト賞を受賞。作家デビューを果たしている。 なお、本作は2022年現在、講談社ノベルス版のみで、文庫版は登場し…

『クレオパトラの夢』恩田陸 神原恵弥シリーズの第二作は北海道が舞台

神原恵弥シリーズの第二作 双葉社の小説誌「小説推理」に、2002年7月号、9月号、11月号、2003年1月号、5月号、7月号に連載された作品を加筆修正の上、単行本化したもの。神原恵弥(かんばらめぐみ)シリーズの第二作となる。 単行本版の装丁は表紙を透明にし…

『安達ヶ原の鬼密室』歌野晶午 凝った構成の本格ミステリ短編集

週刊文春&本格ミステリ・ベスト10でそれぞれ20位 2000年刊行作品。作者の歌野晶午(うたのしょうご)は1961年生まれのミステリ作家。本作はこの年の「週刊文春ミステリーベスト10」及び、「本格ミステリ・ベスト10」でそれぞれ第20位に入っている。最初は講…

『きみとぼくの壊れた世界』西尾維新 未完の「世界」シリーズ一作目

「世界」シリーズの第一作 2003年刊行作品。その後、『不気味で素朴な囲われた世界』『きみとぼくが壊した世界』『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』と続いていく、「世界」シリーズの一作目である。なお、2022年5月時点で未完のままである。 …

『掃除機探偵の推理と冒険』そえだ信 第10回アガサ・クリスティ賞大賞受賞作

そえだ信のデビュー作、改題されて文庫化 2020年刊行作品。第10回のアガサ・クリスティ賞の大賞受賞作である。作者のそえだ信(そえだしん)は本作がデビュー作となる。 ちなみに、次点となる優秀賞受賞作は宮園ありあの『ヴェルサイユ宮殿の殺人』である。こ…

『ザレゴトディクショナル』西尾維新 全460項目を網羅した戯言辞典

戯言シリーズの用語辞典 西尾維新の戯言シリーズ、そして人間シリーズの感想をつらつらと書き飛ばしてきた。だいたいこれで書き終えたかな?と思っていたけど、まだこちらの作品が残っていた。 『ザレゴトディクショナル』は2006年刊行作品。戯言シリーズの…

『彼女は存在しない』浦賀和宏 どの「彼女」が存在しないのか?

浦賀和宏、初の非講談社系作品 2001年刊行作品。作者の浦賀和宏(うらがかずひろ)は1978年生まれ。1998年の『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞してデビュー。ちなみに、メフィスト賞デビューの同期生としては、乾くるみ『Jの神話』、積木鏡介『歪んだ…

『MAZE[メイズ]』恩田陸 異国の迷宮で繰り広げられる人間消失の謎

神原恵弥シリーズの第一作 2001年刊行作品。もともとは双葉社の 小説誌『小説推理』に2000年7月号~2000年11月号にかけて掲載されていた作品。 最初に刊行された単行本版のタイトルは『MAZE[めいず]』と[ ]内がひらがなになっていた。書影の左上をよく見…

『歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ』菅浩江の日常の謎系ミステリ作品

菅浩江による日常の謎系ミステリ 2003年刊行。祥伝社の「小説NON」に2001年~2003年にかけて掲載されていた作品群をまとめた連作短編集。祥伝社の新書レーベル、ノンノベルからのリリースである。表紙と扉絵のイラストは加藤龍勇(かとうりょうゆう、旧名加…

『ベルリンは晴れているか』深緑野分、弱者が弱者を虐げる世界で

2019年の本屋大賞第3位、直木候補作 2018年刊行作品。直木候補作、2019年の本屋大賞第3位にランクインした作品である。 その他、この年のミステリ系各ランキングで、『このミステリーがすごい! 』が第2位、『週刊文春』ミステリーベスト10 で第3位、「ミス…

『銃とチョコレート』乙一のミステリーランド参加作品

乙一ひさしぶりの新作だった(当時) 2006年刊行作品。2003年に登場した『ZOO』以降、乙一はしばらく新刊が出ない時期があって、本作は三年ぶりの作品だった。 で、久しぶりの新刊は講談社のミステリーランドからの登場である。このシリーズは異常なまでに装…

『ミミズクとオリーブ』芦原すなお 香川県の料理が超美味そう!

「ミミズクとオリーブ」シリーズの一作目 作者の芦原すなおは1949年生まれ。もはや大ベテランの域に達している作家である。直木賞を取り映画化もされた『青春デンデケデケデケ』が特に知名度が高いだろうか。 本作は1996年刊行。その後1998年の『嫁洗い池』…

『眠りの牢獄』浦賀和宏 初の非安藤シリーズは、主人公の名前が「浦賀」!

初の非安藤直樹シリーズ 2001年刊行作品。浦賀和宏(うらがかずひろ)の六作目。浦賀和宏はメフィスト賞受賞作の『記憶の果て』以降、安藤直樹シリーズをずっと書いてきた。しかし、六作目にしてようやく、非安藤シリーズ作品を書いてみたのがこちらの『眠り…

『プールの底に眠る』白河三兎 第42回メフィスト賞受賞作品は静謐な青春ミステリの佳品

白河三兎のデビュー作 2009年刊行作品。第42回のメフィスト賞を受賞。白河三兎(しらかわみと)のデビュー作だ。まずは講談社ノベルスからの登場。 プールの底に眠る (講談社ノベルス) 作者:白河 三兎 講談社 Amazon 講談社文庫版は2013年に刊行されている。…

『いのちのパレード』恩田陸ならではの「奇想」を味わう第三短編集

恩田陸、三冊目の短編集 2007年刊行作品。実業之日本社の小説誌「ジェイ・ノベル」に掲載されていた作品14編に、書き下ろし1編を加えて単行本化したもの。 『図書室の海』『朝日のようにさわやかに』に続く、恩田陸三作目の短編集である。 いのちのパレード …

『バラバの方を』飛鳥部勝則らしい、退廃感の漂う一作

アンモラル感漂う「らしい」作品 2002年刊行。飛鳥部勝則(あすかべ つのり)7作目の長編作品。トクマ・ノベルズより。残念ながら文庫化はされていない。 いつもながら退廃感漂いまくりの飛鳥部勝則作品である。人間失格寸前のエキセントリックな登場人物た…

『垂里冴子のお見合いと推理』山口雅也 何故か事件が起きて破談になってしまうヒロイン

垂里冴子シリーズの一作目 1996年刊行作品。まず最初に集英社から単行本版が登場。 垂里冴子のお見合いと推理 作者:山口 雅也 集英社 Amazon その後版元が変わり、2000年に講談社ノベルス版が刊行される。 垂里冴子のお見合いと推理 (講談社ノベルス) 作者:…

『ネコソギラジカル 下 青色サヴァンと戯言遣い』西尾維新 戯言シリーズついに完結!

戯言シリーズの最終巻(いちおう) 2005年刊行作品。戯言シリーズ最終三部作の第三弾。遂にこれでシリーズ完結。今回の表紙はウェディングドレス姿の玖渚友(くなぎさとも)である。 講談社文庫版は2009年に登場している。 ネコソギラジカル(下) 青色サヴァ…