ミステリ
祝☆「冬期」もアニメ化!ということで、こちらも上げておきます。「秋期」のアニメ化結構よかったですね。終始漂う不穏な感じと、終盤にもたらされる負のカタルシスがなんとも言えず良かった。 「小市民」シリーズついに”冬期”が登場 2024年刊行作品。『春期…
祝『秋期限定栗きんとん事件』アニメ化!と言うことで、こちらの記事をあげておきます(最近更新滞り気味でスミマセン)。 本ブログは基本ネタバレありで書いている、今回は『秋期限定栗きんとん事件』だけでなく、『春期限定いちごタルト事件』『夏期限定ト…
綾崎隼の40冊目! 2021年刊行作品。綾崎隼(あやさきしゅん)は2010年のデビュー以来、数々の作品を上梓してきたが、40冊目の著作となるのが本書『死にたがりの君に贈る物語』である。表紙イラストはorieが担当している。 綾崎隼の作品を読むのは二作目。先…
岡嶋二人、最後の作品 1989年刊行作品。最初の単行本は懐かしの新潮ミステリー倶楽部からの登場だった。 クラインの壷 (新潮ミステリー倶楽部) 作者:岡嶋 二人 新潮社 Amazon 新潮文庫版は1993年に登場。個人的にはこのカバーデザインがいちばんしっくり来る…
SFにしてミステリ、宮部みゆきの20年過ぎても色褪せない名作 1996年作品。『蒲生邸事件』は「がもうていじけん」と読む。「サンデー毎日」に連載されていたもの。第18回(1997年)の日本SF大賞受賞作品。単行本版は毎日新聞社から。 蒲生邸事件 作者:宮部 み…
史上初!ミステリ系ランキング三冠達成作品 2014年刊行作品。新潮社の小説誌「小説新潮」「すばる」等に掲載されていた作品をまとめたミステリ短編集。タイトルの『満願』は「まんがん」と読む。 本作は第27回の山本周五郎賞を受賞している。また、早川書房…
ジャネット・スケスリン・チャールズの大ヒット作 本日ご紹介する『あの図書館の彼女たち』は、2022年刊行作品。訳者は髙山祥子。オリジナルの米国版は2020年刊行で、原題は『The Paris Library』。 作者のジャネット・スケスリン・チャールズ(Janet Skeslien C…
似鳥鶏の最新作は異能探偵バトル 2021年刊行作品。2007年『理由あって冬に出る』でのデビュー以来、市立高校シリーズ、戦力外捜査官シリーズ他、多数の作品をリリースし続けている似鳥鶏(にたどりけい)の最新作である。 推理大戦 作者:似鳥鶏 講談社 Amazo…
廃墟を舞台とした殺人事件 2021年刊行作品。作者の斜線堂有紀(しゃせんどうゆうき)は2017年のメディアワークス文庫『キネマ探偵カレイドミステリー』がデビュー作。以後、コンスタントに作品を上梓してきたが、2020年の『楽園とは探偵の不在なり』が、この…
今回も著者の由野寿和(ゆうやとしお)さまより、ご著書をご恵投いただきました。感想を書くのが遅くなってしまい申し訳ないです。 由野寿和の第二作が登場 2024年刊行作品。幻冬舎メディアコンサルティングから発売されている。作者の由野寿和は2022年の『…
『爆弾』の続篇が登場 2024年刊行作品。呉勝浩(ごかつひろ)の14作目。 2023年版の「このミステリーがすごい」、「ミステリが読みたい」でいずれも1位を獲得した『爆弾』の続篇である。 ミステリ系ランキングの結果はこんな感じ。『爆弾』に比べるとランキ…
今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」に参戦! 館×密室×タイムループ 2024年刊行作品。作者の南海遊(みなみあそゔ)は1986年生まれの小説家。小説投稿サイトである「小説家になろう」出身。「小説家になろう」に投稿されていた、『傭兵と小説…
フランスで110万部売れたベストセラー作品 2022年刊行作品。加藤かおり訳。オリジナルのフランス版は2020年に発売されていて原題は『L’Anomalie』。作者のエルヴェ・ル・テリエ(Hervé Le Tellier)は、1957年生まれのフランス人作家。ジャーナリスト、数学者…
大澤めぐみ作品が光文社から登場 2019年刊行作品。2016年に『おにぎりスタッバー』で商業デビューして以降、『ひとくいマンイーター』『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』『君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主』と、角川スニ…
金子玲介のデビュー作 2024年刊行。第65回のメフィスト賞を受賞した作品。作者の金子玲介(かねこれいすけ)は1993年生まれの作家。本作にて作家としてのデビューを果たしている。 初出は講談社のWeb小説誌『メフィスト』2023年WINTER特別号。単行本の表紙を…
秋保水菓のデビュー作 2018年刊行作品。筆者の秋保水菓(あきうすいか)は1994年生まれのミステリ作家。本作『コンビニなしでは生きられない』で、第56回のメフィスト賞を受賞し、作家としてデビューしている。 講談社ノベルス版の表紙イラストはukiが担当。…
山口未桜のデビュー作 2024年刊行作品。作者の山口未桜(やまぐちみお)は1987年生まれの現役医師。本作『禁忌の子(きんきのこ)』で第34回の鮎川哲也賞を受賞し、作家デビューを果たしている。 医師で作家といえば、最近で有名なのは知念実希人(ちねんみ…
藤つかさの第二作 2023年刊行作品。作者の藤(ふじ)つかさは1992年生まれのミステリ作家。デビュー作である『その意図は見えなくて』に続く、第二作が本作『まだ終わらないで、文化祭』である。表紙絵は前作に引き続き、イラストレータの中野カヲルが担当し…
服部まゆみの六作目 服部まゆみは1948年生まれ。第7回の横溝正史賞を『時のアラベスク』で1987年に受賞。以来、著作数は少ないながらも常に水準以上の良作を送り出してきた作家。『この闇と光』が1998年の第120回直木賞の候補にもなり、各方面でも高評価を受…
日本推理作家協会賞、受賞作品 2005年刊行作品。「KADOKAWAミステリ」2002年8月号~2003年5月号、及び「本の旅人」2003年7月号~2004年9月号にかけて連載されていた作品を加筆修正の上で単行本化したもの。掲載誌が途中で変わってしまったのは「KADOKAWAミス…
降田天の三作目 2018年刊行作品。降田天(ふるたてん)は、萩野 瑛(はぎのえい)と鮎川颯(あゆかわそう)の両名で構成される合作作家のペンネームである。 このコンビ作家の活動歴は長い。鮎川はぎ名義で刊行された「横柄巫女と宰相陛下」シリーズで2007年…
昔話×ミステリの第四作 2022年刊行作品。双葉社のミステリ小説誌「小説推理」で、2021年~2022年にかけて掲載されていた四作に、書下ろし一作を加えて単行本化したもの。 表紙イラストは今回も、五月女(そおとめ)ケイ子が担当している。五月女ケイ子の「濃…
西洋の昔話がミステリに! 2020年刊行作品。日本の昔話を下敷きにしたミステリ短編集『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で好評を博した青柳碧人(あおやぎあいと)が、今度は西洋のおとぎ話をベースにミステリ短編集を出してきた!『むかしむ…
続きが気になる未完シリーズの第一作 2006年刊行作品。サンデー毎日の2006年6月27日号から2005年8月7日号にかけて連載された作品を単行本化したもの。さまざまな媒体で連載を持ったことのある恩田陸だけど、週刊誌連載はこれが初めてかな? チョコレートコス…
10万部突破の大人気作品 2023年刊行作品。作者の駄犬(だけん)は、小説投稿サイト「小説家になろう」出身のライトノベル作家。インタビュー記事によると40代の会社員。かつては書籍編集の仕事に就いていたこともあるみたい。 駄犬は『誰が勇者を殺したか』…
夕木春央の第三作品 2022年刊行作品。作者の夕木春央(ゆうきはるお)は、2019年の第60回メフィスト賞受賞作『絞首商會(こうしゅしょうかい)』がデビュー作。2021年には第二作である『サーカスから来た執達吏(しったつり)』を上梓している。 方舟 作者:…
米澤穂信の歴史ミステリが登場 2021年刊行作品。タイトルの『黒牢城』は「こくろうじょう」と読む。英題は『Arioka Citadel case』。 KADOKAWAのWEBマガジン「文芸カドカワ」及び「カドブンノベル」に2019年~2020年にかけて掲載されていた作品に、加筆修正…
講談社ミステリーランドの第一期作品 2003年刊行作品。かつて子どもだったあなたと少年少女のための"講談社ミステリーランド"と銘打たれた特別企画の豪華本である。2016年で全30巻をもって完結している。 第一回の配本は本書『くらのかみ』に加えて、『透明…
第67回江戸川乱歩賞受賞作品 2021年刊行作品。タイトルの『老虎残夢』は「ろうこざんむ」と読む。作者の桃野雑派(もものざっぱ)は1980年生まれ。本作にて第67回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューを果たしている。同時受賞作は伏尾美紀(ふせおみき)の『…
※以前に書いたエントリですが、文庫化に際して再読し、若干内容を修正、追記しました! 謎のメフィスト賞作家、古泉迦十 2000年刊行作品。第17回メフィスト賞受賞作である。 タイトルの『火蛾』は「ひが」と読み、作者名の古泉迦十は「こいずみかじゅう」と…