ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

菅浩江

『歌の降る惑星』『うたかたの楽園』菅浩江の「センチメンタル・センシティブ」シリーズ

菅浩江版ダーティペア?「センチメンタル・センシティブ」シリーズ 本日は平成初期のライトノベル作品をお届けしたい。 菅浩江(すがひろえ)の「センチメンタル・センシティブ」シリーズは1990年~1991年にかけて、角川スニーカー文庫から刊行された作品群…

『歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ』菅浩江の日常の謎系ミステリ作品

菅浩江による日常の謎系ミステリ 2003年刊行。祥伝社の「小説NON」に2001年~2003年にかけて掲載されていた作品群をまとめた連作短編集。祥伝社の新書レーベル、ノンノベルからのリリースである。表紙と扉絵のイラストは加藤龍勇(かとうりょうゆう、旧名加…

『鬼女の都』菅浩江 京都×同人の世界を描いた本格ミステリ

菅浩江初の本格ミステリ 1996年刊行作品。1989年に『ゆらぎの森のシエラ』でデビューして以来、エスエフ、ファンタジー寄りの作品を手掛けてきた菅浩江が、初めて書いた本格推理小説が本作である。ちなみに、カバーの袖には法月綸太郎の賛辞まで入っていた。…

『<柊の僧兵>記』菅浩江のデビュー二作目

ソノラマ文庫版とデュアル文庫版がある 1990年刊行作品。最初はソノラマ文庫からの登場。この時の表紙イラストは加藤洋之(かとうひろゆき)&後藤啓介(ごとうけいすけ)。『ゆらぎの森のシエラ』に続く、菅浩江(すがひろえ)の第二作である。ちなみに『<…

『ポストコロナのSF』コロナ後を見据えたSF作家19人の想像力

エスエフ作家の想像力が試されている 先日、はてなのアノニマスダイアリ(通称増田)にこんな投稿があがっていた。 SF的想像力で扱われるパンデミックってだいたい「感染者の9割が死ぬようなヤバいウイルスが蔓延して人類文明崩壊」みたいな話ばかりで、 新…

『不屈の女神 ゲッツェンディーナー』菅浩江 PCEゲームとのコラボ作品

ゲームとのメディアミックス作品 1995年刊行作品。メディアワークスのゲーム雑誌『電撃PCエンジン』の、1994年2月号 ~7月号にかけて連載された作品をまとめたもの。角川スニーカー文庫からの登場。イラストは赤井孝美(あかいたかみ)が担当している。 角川…

菅浩江『永遠の森 博物館惑星』2000年のベストSF第一位作品!

菅浩江の代表作 2000年作品。1993年から1998年にかけて、早川書房「SFマガジン」に単発で掲載されていた作品群に書き下ろし(「この子はだあれ」)を加えて、単行本として刊行された作品である。 第54回日本推理作家協会賞の長編および連作短編集部門、更に…

『氷結の魂』菅浩江 和製ファンタジーの隠れた名作

再刊されていない可哀そうな作品 1994年刊行作品。かれこれ四半世紀以上も前の作品である。菅浩江(すがひろえ)作品としてはこれが十作目。 ノベルス版で出て、それっきりの不憫な作品である。文庫にもなっていない。 徳間書店は1990年代前半、デュアル文庫…

「新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズ」二年で終わった短命レーベル全13冊を一気にご紹介

『六番目の小夜子』『魔性の子』を世に出した、新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズの全作紹介。どうして短命レーベルに終わってしまったのかについても考察