ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

昭和の作品

『罪・万華鏡』佐々木丸美 罪はいつも善の影、人間心理の不可解さを描く

最後から二番目の佐々木丸美作品 1983年刊行作品。佐々木丸美の16作目。佐々木丸美の作品は17作しかないので、最後から二番目、最後期の作品ということになる。 罪・万華鏡 作者:佐々木 丸美 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1983/10 メディア: 単行本 この…

『罪灯(つみともしび)』佐々木丸美 未必の故意による犯罪

当ブログは原則としてネタバレありでお届けしているが、本作については佐々木丸美の「館」シリーズについても軽度のネタバレを含んでいる。未読の方はご注意頂きたい。 最後期の佐々木丸美作品 1983年刊行作品。佐々木丸美としては15作目の作品。『罪灯』は…

『隣り合わせの灰と青春』ベニー松山 「ウィザードリィ」の世界を完全再現

ファミコンゲーム「ウィザードリィ」のノベライズ 30年前に刊行された作品だが、未だ色褪せないゲームノベライズの先駆にして、その域をはるかに超えてしまった大傑作が『隣り合わせの灰と青春』である。もともとはJICC出版(現在の宝島社)から発売されてい…

『榛家の伝説』佐々木丸美、最後の作品

「孤児」シリーズ、「館」シリーズと続いてきた、佐々木丸美作品の全作レビューだが、本日は「館」シリーズのスピンアウト的な作品である「伝説」シリーズから、『榛(はしばみ)家の伝説』をお届けしたい。 前作である『橡家の伝説』の内容にも言及している…

『橡家の伝説』佐々木丸美「館」シリーズのセカンドシーズン

本日ご紹介するのは 佐々木丸美の「館」シリーズの外伝的な作品、『橡家の伝説』である。「館」シリーズについてもネタバレしているので、未読の方はお気をつけ頂きたい。 「伝説」シリーズの一作目 1982年刊行作品。『橡(つるばみ)家の伝説』は佐々木丸美…

氷室冴子『白い少女たち』と昭和50年代のコバルト文庫

氷室冴子の『白い少女たち』について感想をあげるつもりであったが、刊行当時の状況を調べているうちに、昭和50年代のコバルト文庫についても触れたくなってしまった。ということで、『白い少女たち』の感想に加えて、昭和50年代のコバルト文庫について雑に…

『夢館』佐々木丸美「館」シリーズ3部作を読む(3)

書く書くと言っておきながら、なかなか書けず、とうとう元号が変わり令和である(皆さまよろしくお願いします)。 さて、令和になって最初の更新だが、昭和の名作を紹介するシリーズ、佐々木丸美編、七作目の登場である。 二時代前の作品をすることになって…

『さようならアルルカン』氷室冴子 最初期の短編集

氷室冴子作品の全作レビュー始めるよ! やるやる詐欺状態になっていたが、ようやく実家から氷室作品をサルベージしたので、彼女の全作品について、再読の上でレビューを挙げていく予定である。ペースは月2~3作くらい(2020年中の完走を目指したい)。 本…

『悪霊なんかこわくない』小野不由美、最初期の作品をご紹介

X文庫時代の小野不由美作品のレビューを書いてみる 先日、帰省した際に実家の本棚を片づけていたところ、初期の小野不由美作品を多数発見した。これは手元に置いておくべきだろうと、自宅に持ち返って来た。1980年代後半から、1990年代に刊行された作品群で…

『高丘親王航海記』澁澤龍彦最後の作品を解説!親王の足跡マップ付

澁澤龍彦、最後の作品。あらすじと各エピソードごとのネタバレ感想を掲載。ざっくり地図付き。マンガ版の情報もあり。喉頭癌という死病に苦しんでいた、澁澤龍彦自身の葛藤が主人公の高丘親王に多分に投影されている。次第にその肉体は病み衰えて行くが、反…

『水に描かれた館』佐々木丸美「館」シリーズ3部作を読む(2)

遅々として進まない、佐々木丸美作品の全作レビュー第二期、「館」シリーズ編だが、ようやく第二回目をお届けする。遅くなってゴメンナサイ。本日はシリーズ二作目の『水に描かれた館』の登場である。 佐々木丸美「館」シリーズの二作目 1978年刊行。佐々木…

星雲賞受賞作「ネプチューン」も収録!新井素子『今はもういないあたしへ…』

星雲賞受賞作「ネプチューン」を収録した作品集 1988年作品。今は亡き大陸書房からの刊行。 「ネプチューン」と「今はもういないあたしへ…」の中編作品が二作収録されている。解説は星新一。 「ネプチューン」は1981年の『SFマガジン』1月号掲載が初出。こ…

携帯電話のない時代の誘拐劇、岡嶋二人『99%の誘拐』

岡嶋二人往年の名作 1988年作品。最初の単行本は徳間書店から。帯に「1988年最高の誘拐小説」とある。表紙のテイストが時代を感じさせる。 徳間文庫版は1990年に登場。 99%の誘拐 (徳間文庫) 作者: 岡嶋二人 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 1990/08 メデ…

『崖の館』佐々木丸美「館」シリーズ3部作を読む(1)

前回から少し間が空いてしまったけど、佐々木丸美作品の全作レビュー第二期、「館」シリーズ編をスタートしてみよう。まずはシリーズ一作目の『崖の館』の登場である。 佐々木丸美「館」シリーズの一作目 1977年作品。デビュー作の『雪の断章』の次に書かれ…

佐々木丸美『風花の里』 「孤児」シリーズ4部作を読む(4)おまけ付

12月中旬には読み終わっていたのだが、年末年始企画を挟んでしまったので、感想をお届けするのが遅くなってしまった。『雪の断章』『忘れな草』『花嫁人形』と読み進めてきた、佐々木丸美の「孤児」シリーズ、最後の一冊である『風花の里』をご紹介しよう。 …

佐々木丸美『花嫁人形』 「孤児」シリーズ4部作を読む(3)

佐々木丸美作「孤児」シリーズの三作目。『花嫁人形』の感想と考察。 1979年の講談社オリジナル版から、その後の復刊状況までをまとめています。 シリーズの他作品の感想もあり。

佐々木丸美『忘れな草』 「孤児」シリーズ4部作を読む(2)

佐々木丸美作「孤児」シリーズの二作目。『忘れな草』の感想と考察。 1978年の講談社オリジナル版から、その後の復刊状況までをまとめています。 シリーズの他作品の感想もあり。

佐々木丸美『雪の断章』 「孤児」シリーズ4部作を読む(1)

佐々木丸美のデビュー作。そして「孤児」シリーズの一作目。監督・相米慎二、主演・斉藤由貴で映画化もされた『雪の断章』の感想と考察。映画版のキャスト一覧、コメント。 1975年の講談社オリジナル版から、その後の復刊状況までをまとめています。 シリーズ…

ゼナ・ヘンダースン『果てしなき旅路』ひっそりと暮らす異能の人々の物語

往年の名作、連作エスエフ短編集 果てしなき旅路 (ハヤカワ文庫 SF ヘ 8-1 ピープル・シリーズ) 作者: ゼナ・ヘンダースン,深町眞理子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1978/07 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (13件) を…

『時をかける少女』筒井康隆 時間モノのド定番

アニメ版の上映に際して再読してみた 2006年のアニメ版(細田守監督)の「時をかける少女」上映にあたって、再読した際の感想をあげておく。このアニメ版も世の中にすっかり定着して、テレビで放映されることも多くなった。そのため、下手するとこっちがオリ…