ファンタジー
池上永一の六作目 2003年刊行。作者の池上永一(いけがみえいいち)は1970年生まれ。『バガージマヌパナス』で第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。本作は、『バガージマヌパナス』『風車祭』『あたしのマブイ見ませんでしたか』『レキオス』…
栗本薫亡きあとのグインサーガ外伝五作目 2023年刊行作品。グインサーガ外伝としては27冊目。作者の円城寺忍(えんじょうじしのぶ)は、2014年刊行、グインサーガ外伝26巻の『黄金の盾』がデビュー作。本作が9年振りの新作で、待望の第二作ということになる…
日本SF大賞受賞作 2021年刊行作品。双葉社の小説誌「小説推理」に2016年~2019年にかけて、散発的に掲載されていた三編の作品をまとめたもの。 作者の小田雅久仁(おだまさくに)は1974年生まれの小説家。2003年に『影舞(未刊)』が、第15回日本ファンタジ…
小山歩のデビュー作にして唯一の作品 2002年刊行作品。第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作である。 作者の小山歩(おやまあゆみ)は宮城県気仙沼市出身で、東北学院大学文学部史学科で、専攻は民俗学。しかしながらこの作家、結局これ一冊きりで…
吉田直、未完の大作 「トリニティ・ブラッド」シリーズは2001年~2004年に、角川スニーカー文庫から刊行されていたライトノベル作品だ。作者の吉田直(よしだすなお)は1969年生まれ。1997年に『ジェノサイド・エンジェル 叛逆の神々』にて第二回のスニーカー…
第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作 2006年刊行作品。第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作品。作者の仁木英之(にきひでゆき)は1973年生まれ。本作『僕僕先生』がデビュー作となる。 なお、この年の優秀賞は堀川アサコの『闇鏡』なの…
高里椎奈による「密室本」 2002年刊行作品。講談社ノベルズ20周年企画「密室本」の一冊である。高里椎奈(たかさとしいな)と言えば、薬屋探偵シリーズが定番だったが(当時)、本作は初の非薬屋シリーズ作品だった。 その後『お伽話のように』『左手をつな…
山之口洋のデビュー作 1998年刊行作品。第10回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作品である。ちなみにこの年の優秀賞は沢村凛の『ヤンのいた島』と涼元悠一の『青猫の街』である。 作者の山之口洋(やまのぐちよう)は1960年生まれ。本作がデビュー作と…
仕事が多忙モードに入ったのと、『サマータイムレンダ』(原作既読だけど、アニメも面白い!)の全話視聴にハマっていて、更新が滞っていてスミマセン!三日ぶりに更新再開。 第28回電撃小説大賞、銀賞受賞作 2022年刊行作品。作者の東崎惟子(あがりざきゆ…
「隣り合わせの灰と青春」に続く、ウィザードリィ小説の2作目 今は亡きゲーム雑誌「ファミコン必勝本」。かつて宝島社(当時はJICC出版)から出版されていたこの雑誌はなぜか異常なまでに「ウィザードリィ」という特定のRPGをプッシュしていて、コミックが連…
ファミコンゲーム「ウィザードリィ」のノベライズ 30年以上前に刊行された作品だが、未だ色褪せないゲームノベライズの先駆にして、その域をはるかに超えてしまった大傑作がベニー松山の『隣り合わせの灰と青春』である。作者のベニー松山は1967年生まれの小…
栗本薫「グインサーガ」のキャラクターがその後どうなったか、シリーズ40年分のネタバレまとめ。 五代ゆう、宵野ゆめによる続篇については全話感想を掲載。 リタイア組も、継続組の方も是非ご覧ください。
続篇グイン・サーガ2年4カ月ぶりの新刊 2022年刊行作品。続篇グイン・サーガとしては、なんと2年4カ月ぶりの新刊である。もう出ないのでは?打ち切りなのでは?と思っていた読者も多いはず(ちょっと思っていたわたし、スミマセン)。 続篇グイン、もう一人の…
本日は1998年~2001年にかけて刊行されていた、ゲーム『魔導物語』に関する、一連のノベライズ作品ご紹介した。古いネタでごめんよ。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★(最大★5つ) ゲーム『魔導物語』をプレイしたことがある方。ほんわか…
池上永一の三作目 1999年刊行作品。「Seven Seas」「週刊小説」に95年~99年にかけて発表された作品群をまとめたものである。長編作品が印象に残りがちな池上永一(いけがみえいいち)だが、本書はそんな彼の初の短編集だ。『バガージマヌパナス』『風車祭(…
下鴨アンティークの白川紺子(こうこ)最新シリーズ。 集英社オレンジ文庫『後宮の烏(からす)』のあらすじ、各エピソードの考察とネタバレ感想を書いています。 後宮の奥深く、<烏妃>と呼ばれる妃の物語。
藤田雅矢のデビュー作 1995年刊行作品。第七回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作である。ちなみにこの年のファンタジーノベル「大賞」は該当作なしであった。 なお、『糞袋』はもちろん「くそぶくろ」と読む。糞袋とは、糞を包んでいる袋、つまり人…
祝☆「十二国記」30周年! いまやシリーズ累計1,280万部を超える大ヒット作となった「十二国記」シリーズ。その第一作(というかエピソードゼロ)である『魔性の子』が世に出たのが1991年だ。従って「十二国記」シリーズは昨年の2011年で30周年を迎えていたこ…
古川日出男の出世作 2001年刊行作品。ゲームボーイソフト『ウィザードリィ外伝2・古代皇帝の呪い』のノベライズ版として、1994年に刊行された『砂の王』(ログアウト冒険文庫/未完)を下敷きに、全く別の物語として再構築し直したのが本作である。 砂の王〈1…
佐藤茂のデビュー作 1997年刊行作品。第9回の日本ファンタジーノベル大賞、優秀賞受賞作品である。作者の佐藤茂(さとうしげる)は1967年生まれ。 ちなみにこの年の大賞受賞作品は井村恭一の『ベイスボイルブック』であった。 なお、文庫化はされていない模…
「白い方」の乙一作品集 2003年作品。乙一(おついち)としては10作目の作品である。せつない系の短編群が集められた初期白乙一を代表する作品の一つと言える。 4編目の『失はれた物語』のみ書き下ろしで、それ以外は角川書店のライトノベル誌「ザ・スニーカ…
「レべリオン」シリーズを一気に紹介! 「レベリオン」は、2000年~2002年にかけて電撃文庫から刊行されていた作品。異世界ロボットモノだった「コールド・ゲヘナ」に続いて、立ち上げたのがこの「レベリオン」シリーズだった。三雲岳斗(みくもがくと)とし…
山本周五郎賞受賞作品 2006年刊行作品。本日ご紹介するのは宇月原晴明(うつきばら はるあき)の「安徳天皇漂海記(あんとくてんのうひょうかいき)」である。この年の山本周五郎賞受賞作品を受賞している。 宇月原晴明は1963年生まれ『信長 あるいは戴冠せ…
続篇グインサーガの書き手としてばかり、五代ゆうを取り上げてきたが、彼女は国産ファンタジーの書き手としても以前より実績のある作家である。ここで改めて代表作の一つ『<骨牌使い>の鏡』を紹介しておこう。 五代ゆうの代表作 2000年刊行作品。「骨牌使い…
ファンタジーノベル大賞の投稿常連だった沢村凛 1998年刊行作品。第10回の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作である。 ちなみにこの年の大賞は山之口洋の『オルガニスト』で、もう一作の優秀賞は涼元悠一の『青猫の街』。 文庫版は何故か新潮社からは…
斉藤直子のデビュー作 2000年刊行作品。第12回の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。作者の斉藤直子(さいとうなおこ)は1966年生まれの小説家。本作がデビュー作となる。 ちなみにこの年はファンタジーノベル大賞の「大賞」は該当作なし。優秀賞…
「隷王戦記」シリーズの最終巻 2022年4月刊行作品。『隷王戦記(れいおうせんき)1 フルースィーヤの血盟』『隷王戦記2 カイクバードの裁定』に続く、「隷王戦記」シリーズの完結編となる。 表紙イラストは引き続き、風間雷太(かざまらいた)が担当している…
『ミミズクと夜の王』の五年後の世界を描く 2010年刊行作品。『ミミズクと夜の王』『MAMA』『雪蟷螂』『ガーデン・ロスト』に続く、紅玉(こうぎょく)いづきの第五作。『ミミズクと夜の王』の五年後を描いた、世界観を同じくする作品である。電撃文庫版表紙…
全米で100万部突破!映画化も決まった超人気作品 2022年刊行作品。オリジナルのアメリカ版は2020年刊行で原題は『The Invisible Life of Addie LaRue』。翻訳者は高里ひろ。 作者のV・E・シュワブ(V. E. Schwab)は1987年生まれのアメリカ人作家。2011年に『T…
大澤めぐみのスニーカー文庫四作目 2018年刊行作品。『おにぎりスタッバー』『ひとくいマンイーター』『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』に続く、大澤めぐみのスニーカー文庫、第四作となる作品である。 表紙と本文中の挿画はイラストレー…