ネコショカ

Blog名変えました。ネコショカは「猫の書架」
雑食系の書評Blogです。なんでも読みます
基本ネタバレありなので注意してね。

ファンタジー

ヤガ編が再スタート、グイン・サーガ続篇133巻『魔聖の迷宮』

時間的に書けるかどうか微妙だったけど、既に作品は全て読んでいるのでなんとかなりそう。よって、当面毎週金曜日はグイン・サーガの続篇を紹介していくことにした。かなり、読んでいただける方を限定してしまいそうだけど許してね。 五代ゆう版グインの二冊…

カストラートの歌声と、絶対王政時代のハッキングバトル『カント・アンジェリコ 』

高野史緒の第二作 1996年刊行作品。第6回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『ムジカ・マキーナ』に続く、高野史緒の第二作。 単行本版の刊行から二十年近く、長期にわたって入手困難な状態が続いていたが、文庫版が2013年に登場している。 カ…

宵野ゆめによるグイン・サーガ続篇132巻『サイロンの挽歌』

宵野ゆめパートのケイロニア編がスタート 2013年刊行。『グイン・サーガ・ワールド』5巻~8巻に掲載されていた作品を文庫化したものである。 グイン・サーガ「正篇の続篇」は、五代ゆうと宵野ゆめ、二人の書き手を立てる異例の体制を取っていた。前巻の『パ…

栗本薫亡きあとのグイン・サーガの続篇131巻『パロの暗黒』

書くべきか辞めるべきか悩んだのだけど、せっかくBlogを再開したので、グインの感想も残しておくことにした。1巻から書くのはあまりにも大変なので、とりあえず続篇部分から書いてみるよ。 未完に終わった『グイン・サーガ』 グイン・サーガは栗本薫によるヒ…

魅力的な世界観を持つファンタジー作品、城戸光子『青猫屋』

第八回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞作品 1996年刊行。第八回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。ちなみにこの年は大賞は該当無し。優秀賞の同時受賞作品が葉月賢の『アイランド』である。 作者の城戸光子は1952年生まれ。受賞時は現役の舞台…

一冊まるごとカーテンコール!『空ノ鐘の響く惑星で 外伝 tea party's story』

10年後の物語 2007年刊行。シリーズ13作目。 あれ、先週完結編の『空ノ鐘の響く惑星で12』の紹介があったばかりなのでは?という疑問があるかもしれないが、本作は、本編完結の翌年に上梓された後日譚編なのである。わざわざ、完結してから一年過ぎて、こう…

大団円、完璧な王族エンド『空ノ鐘の響く惑星で12』

最終巻の表紙は主役級の三人で 2006年刊行。シリーズ最終作だ。 本シリーズの表紙は、これまで二人の主要キャラクターが描かれ、一巻ごとに登場キャラが入れ替わっていくスタイルだった。しかし、ラストとなる本巻では、表紙の法則性が崩れて、フェリオ、ウ…

思考から文字の概念が失われたら?古川日出男の『アビシニアン』を読む

今週のお題「2019年の抱負」、古川日出男作品のレビューを書く! というか、小説の類をこの10年程、読んでいないので、未読の古川作品がメチャたくさんあるのだ。まずは、この未読の山をなんとかしていかないとね。 本日ご紹介するのは、古川日出男の最初期…

結末に向けて収束していく物語世界『空ノ鐘の響く惑星で11』

大長編ラノベ(ソラカネシリーズ)の感想は、本来は火曜日更新だった気がするけど、昨日は年始のあいさつに使ってしまったので、一日ずれて本日になりました。待たれていた方(いるのかな?)、もしいらしたらゴメンナサイ。本日から、平常運転に戻るはず。 …

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で10』ジラーハ編に突入!

今回は宗教大国ジラーハ編 2006年刊行。シリーズ十作目。今回は神殿の総元締め宗教大国ジラーハ編である。 空ノ鐘の響く惑星で(10) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kind…

メフィスト賞受賞作、浅暮三文の『ダブ(エ)ストン街道』は異色のミステリ作品

第8回メフィスト賞受賞作 1998年刊行。第8回のメフィスト賞受賞作だが、ノベルスの形態でなく、単行本として上梓された。メフィスト賞と言えば、講談社ノベルスで受賞作が刊行されるという印象が強いが、たまにこういう例外がある。第26回の石黒耀『死都日本…

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で9』はインターミッション巻?

9巻まで来て、まだ2/3!さすが大長編作品 毎週火曜日のソラカネ感想の日。本日でやっと第9巻。 さすが大長編!二か月かかってもまだ2/3までしか来ていない。週1更新なので、全ての巻を紹介できるのは年明けになりそうだ。 空ノ鐘の響く惑星で(9) (電撃文庫)…

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で8』意外なキャラクターが活躍?

フォルナム神殿編の裏番組的なエピソード 火曜日なので、ソラカネ感想の日ということで、本日はこちら。 空ノ鐘の響く惑星で(8) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kindle…

神秘の旋律ルコの魅力、古川日出男の『沈黙』

古川日出男の三作目 沈黙 作者: 古川日出男 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 1999/07/01 メディア: 単行本 クリック: 7回 この商品を含むブログ (14件) を見る 1999年刊行。相変わらずストーリーの説明がしにくいな。やはりこの人は天才系の作家だなと思っ…

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で7』フォルナム神殿編の最終章

フォルナム神殿編これにて完結 火曜日は長編ラノベ感想の日(勝手に決めた)。ということで今週もソラカネのお話。本作は2005年刊行。シリーズ七作目。フォルナム神殿編の終章にあたるお話である。 空ノ鐘の響く惑星で(7) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版…

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で6』今回も次が気になる終わり方

フォルナム神殿編が展開中 今週のお題「読書の秋」、火曜日なので恒例のソラカネ感想シリーズ。 空ノ鐘の響く惑星で(6) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kindle版 この商…

森見登美彦の「四畳半神話大系」は鴨川デルタへの憧憬が募る傑作

『太陽の塔』と『夜は短し恋せよ乙女』をつなぐ作品 今週のお題「読書の秋」便乗企画、四冊目はこちら。 四畳半神話大系 (角川文庫) 作者: 森見登美彦 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2012/09/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを…

一国のお話から世界の物語へ『空ノ鐘の響く惑星で5』

三か月に一作新刊が出ていた! 今週のお題「読書の秋」ということで、本日はゼロ年代の誇る、名作ライトノベル作品、「空ノ鐘の響く惑星で」シリーズ、第五巻の感想を書いてみた。 空ノ鐘の響く惑星で(5) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADO…

畠中恵「しゃばけ」シリーズの記念すべき一作目

第13回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞 今週のお題「読書の秋」ということで、本日紹介するのはこちら。 しゃばけ しゃばけシリーズ1 (新潮文庫) 作者: 畠中恵 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2004/03/28 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 125回 こ…

ここでファーストエピソード終了『空ノ鐘の響く惑星で4』

ここでお話的には一区切り なんとなく火曜日は「空ノ鐘の響く惑星で」シリーズの感想をあげる曜日になってきたので、当面はそんな感じで更新していく予定。 空ノ鐘の響く惑星で(4) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メデ…

わたしたちの島の話、池上永一「バガージマヌパナス」がすごくいい

第六回日本ファンタジーノベル大賞受賞作 バガージマヌパナス 作者: 池上永一 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1994/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る ちなみに同時に大賞を受賞したのがかの怪作『鉄塔 武蔵野線』@銀林みのる。この…

複雑な群像劇が動き始める、渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で3』

表紙絵に二人のキャラクターが登場するのがこの作品のコンセプト 空ノ鐘の響く惑星で(3) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る シリーズ…

対照的な二人目のヒロインが輝く!渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星で2』

来訪者(ビジター)軍団登場で本格的に面白くなる! 空ノ鐘の響く惑星で(2) (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る シリーズ二作目。2004…

幻想と怪奇の間をたゆたう佳品、平山瑞穂「ラス・マンチャス通信」

異端として彷徨い続ける男のものがたり ラス・マンチャス通信 posted with ヨメレバ 平山 瑞穂 新潮社 2004-12-21 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo 2004年刊行。第16回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。連作短編形式。幻想小説でありながらホラー…

渡瀬草一郎の傑作長編ファンタジー『空ノ鐘の響く惑星で』全巻レビュー始めるよ

エスエフ風味のファンタジーノベルの名作 空ノ鐘の響く惑星で (電撃文庫) 作者: 渡瀬草一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 発売日: 2017/06/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る タイトルの読みは「そらのかねのひ…

地方都市の春夏秋冬を抒情性豊かに描く、稲生平太郎の幻想小説「アクアリウムの夜」

稲生平太郎名義の初小説作品 アクアリウムの夜 (角川スニーカー文庫) 作者: 稲生平太郎 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2015/03/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る アクアリウムの夜 (ロサ・ミスティカ叢書) 作者: 稲…

小山歩「戒(かい)」(新潮社)、第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作を読む

これ一作だけ 戒 作者: 小山歩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2002/12 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品を含むブログ (4件) を見る 2002年刊行。第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。作者の小山歩(おやまあゆみ)は宮城県気仙沼市出…

ベニー松山のウィザードリー小説2作目「風よ龍に届いているか」(創土社)は傑作ファンタジー

「隣り合わせの灰と青春」に続く、ウィザードリー小説の2作目 風よ。龍に届いているか―小説ウィザードリィ〈2〉 作者: ベニー・松山,高橋政輝 出版社/メーカー: JICC出版局 発売日: 1994/08 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 今は亡きゲー…

ベニー松山「隣り合わせの灰と青春」(集英社/集英社スーパーファンタジー文庫)は今でも名作!

ゲームノベライズの先駆、ベニー松山のウィザードリー小説「隣り合わせの灰と青春」 隣り合わせの灰と青春―小説ウィザードリィ 作者: ベニー松山 出版社/メーカー: JICC出版局 発売日: 1988/11 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 4回 この商品を含むブロ…

「信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」(新潮社)宇月原晴明、衝撃のデビュー作

本日も宇月原晴明の素晴らしさを語る 信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス (新潮文庫) 作者: 宇月原晴明 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2002/09/30 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 52回 この商品を含むブログ (48件) を見る 第11回日本ファンタジ…