ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

木刀対無刀の戦い、西尾維新『刀語 第九話 王刀・鋸』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の九作目 2007年刊行。全体の2/3が終わって、とうとうこれで残り三冊である。 あらすじ 出羽の国。天童は将棋村を訪れたとがめと七花。四季崎記紀の残した十二本の完全なる変体刀を探し求める旅は終盤を迎えていた。この…

恒川光太郎『夜市』人界と魔界の端境の物語

恒川光太郎のデビュー作 2005年刊行。恒川光太郎(つねかわこうたろう)の第一作。表題作の「夜市」は第12回日本ホラー小説大賞受賞作品。本書では、加えて書き下ろしの「風の古道」が追加され、単行本化されている。 処女作の本作でいきなり第134回直木賞の…

もうひとつの『秒速5センチメートル』ノベライズ~one more side

加納新太版の『秒速5センチメートル』ノベライズ 新海誠監督『秒速5センチメートル』のノベライズ小説については、以前に感想を書いた。こちらは監督の新海誠自身が手掛けたノベライズ作品であったが、『秒速5センチメートル』については、もう一冊全く別…

白川紺子の『後宮の烏(からす)』はしんみり泣ける中華ファンタジーの佳品

下鴨アンティークの白川紺子(こうこ)最新シリーズ。 集英社オレンジ文庫『後宮の烏(からす)』のあらすじ、各エピソードの考察とネタバレ感想を書いています。 後宮の奥深く、<烏妃>と呼ばれる妃の物語。

猫頭の神アウラ・シャー登場、グイン・サーガ続篇137巻『廃都の女王』

スカール、魔都フェラーラへ 2015年刊行。栗本薫亡きあとの、続篇グイン・サーガとしては七冊目。五代グインとしてはこれが四作目にあたる。 あらすじ 大鴉ザザと狼王ウーラにいざなわれ、スカールとスーティは魔都フェラーラを訪れる。しかし、キタイの首都…

秋山瑞人の中華ファンタジー『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 01』

三年間のブランク後の新シリーズ 2008年刊行作品。先週紹介した『ミナミノミナミノ』から数えると、なんと秋山瑞人としては、三年ぶりに出た新刊が本作である。 一巻だけ出てその後三年間、何の音沙汰もなかった『ミナミノミナミノ』はいらない子であったと…

梨園を舞台としたミステリ、近藤史恵『散りしかたみに』

探偵今泉文吾シリーズの三作目 近藤史恵は1993年の鮎川哲也賞作品『凍える島』でデビュー。 その後、1994年に『ねむりねずみ』を上梓。これが探偵今泉文吾モノの第一作となる。梨園で起きた事件を題材にしている。本書はそのシリーズの第三作で、1998年に角…

とうとう対戦相手が人ですらなくなった、西尾維新『刀語 第八話 微刀・釵』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"後半戦に突入 2007年刊行。シリーズ八作目。月一冊の全十二巻構成。全体の2/3が終わって、そろそろ後半戦といったところ。 あらすじ 伝説の名刀、四季崎記紀の変体刀を七本まで蒐集した奇策士とがめと鑢七花。二人は幕府…

イヤミスの旗手のデビュー作、真梨幸子『孤虫症』

メフィスト賞受賞作を地道に紹介していくシリーズも今回で7回目。目指すは全作紹介!だが、現時点でも58作もあるので道は遠い(だいたい未読作品が半分近くある)。 真梨幸子のデビュー作 2005年刊行。第32回メフィスト賞受賞作品。いまや、イヤミスの旗手…

佐々木丸美「館」シリーズ3部作を読む(2)『水に描かれた館』女王の不在

遅々として進まない、佐々木丸美作品の全作レビュー第二期、「館」シリーズ編だが、ようやく第二回目をお届けする。遅くなってゴメンナサイ。本日はシリーズ二作目の『水に描かれた館』の登場である。 佐々木丸美「館」シリーズの二作目 1978年刊行。佐々木…

大澤めぐみ『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』繋がらなかった縁と繋がった縁の物語。

ネットで評判が良かったので読んでみようシリーズその1。去年から気になっていた、こちらの作品を本日はご紹介したい。 大澤めぐみの三作目 2017年刊行。大澤めぐみは小説投稿サイト「カクヨム」出身の作家。2016年の角川スニーカー文庫の『おにぎりスタッ…

ケイロニアの皇位継承問題が決着、グイン・サーガ続篇136巻『イリスの炎』

ケイロニアに新皇帝誕生 2015年刊行。宵野ゆめが書いたグイン・サーガとしては本作が三作目になる。 思えばシリーズ初期の17巻あたりから、長らく引っ張ってきたケイロニアの皇位継承問題がやっとこさ解決。皇位を継ぐのは果たして誰か?って、まあタイトルか…