ネコショカ

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青春小説

『か「」く「」し「」ご「」と「』住野よる 五人の高校生男女の群像劇

住野よるの第四作 2017年刊行作品。『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』に続く第四作である。新潮社の文芸誌「小説新潮」の2015年~2016年にかけて連載されていた作品を加筆修正のうえで単行本化したものである。 おススメ…

『雑居時代』氷室冴子 「ジャパネスク」以前の最大のヒット作

氷室冴子、作家キャリア五年目の作品 1982年刊行作品。雑誌『コバルト』の前身である『小説ジュニア』に1981年から1982年にかけて連載されていた10編に、番外編の書下ろし二編(「家弓には家弓の事情があった」「嗚呼、受難の日々」)を加えて上下巻にて文庫…

『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹 大人になってから読むと身につまされる作品

一般文芸の世界で輝き始めた頃の桜庭一樹作品 桜庭一樹(さくらばかずき)は1971年生まれの女性作家。1990年代に山田桜丸(やまださくらまる)名義で、ライター、ノベライズ作家、ゲームシナリオ作家として活躍。1999年に『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガー…

米澤穂信『さよなら妖精』ネタバレ考察、新装版収録『花冠の日』感想付

もともとは「古典部」シリーズの一作として刊行される予定だった、米澤穂信『さよなら妖精』を完全ネタバレ考察。 新装版にのみ収録されている短編『花冠の日』についても感想を書きました。

『リカーシブル』米澤穂信 崩壊していく家族と残された絆

米澤穂信二年ぶりの長編作品(当時) 2013年刊行作品。『小説新潮』に2011年12月号から2012年8月号に連載されていた作品を単行本化したもの。 「週刊文春ミステリーベスト10」2013年で第18位、「このミステリーがすごい!」2014年および「本格ミステリ・ベス…

『よるのばけもの』住野よる 「矢野さつきが示した三人」は誰なのか?

住野よるの三作目 2016年刊行作品。『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』に続く、住野よるの第三作である。 よるのばけもの 作者:住野 よる 発売日: 2016/12/07 メディア: 単行本(ソフトカバー) 双葉文庫版は2019年に発売されている。単行本…

『樹上のゆりかご』荻原規子 『これは王国のかぎ』を読んだら次はこれ

それからの上田ひろみの物語 2002年刊行作品。単行本版は理論社から登場。 樹上のゆりかご 作者:荻原 規子 発売日: 2002/05/01 メディア: 単行本 続いて、中央公論新社のC★NOVELS Fantasia版が2006年に登場している。 樹上のゆりかご (C★NOVELSファンタジア)…

『アグネス白書』氷室冴子、『クララ白書』の続篇が登場!

ずいぶん間が空いてしまったが、氷室冴子作品の全作感想を再開したい。本日お届けするのは『アグネス白書』である。 『クララ白書』の続篇が登場 愛蔵版Saeko's early collection おススメ度、こんな方におススメ! あらすじ アグネス舎での一年間を綴る ぱ…

『天帝のつかわせる御矢』古野まほろ シリーズ第二弾は豪華列車内での密室殺人事件

「天帝」シリーズ第二弾! 2007年刊行作品。古野まほろの「天帝」シリーズ第二作である。 天帝のつかわせる御矢 (講談社ノベルス) 作者: 古野まほろ 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2007/06/08 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブ…

『リロ・グラ・シスタ』詠坂雄二 KAPPA-ONE登龍門の最終受賞作

詠坂雄二のデビュー作 2007年刊行作品。光文社版のメフィスト賞とも言える、公募新人賞KAPPA-ONE登龍門(かっぱわんとうりゅうもん)受賞作である。KAPPA-ONE登龍門は2002年にスタートし、石持浅海『アイルランドの薔薇』、東川篤哉『密室の鍵貸します』らを…

『ボトルネック』米澤穂信の「20代の「葬送」」として書かれた作品

米澤穂信『ボトルネック』あらすじとネタバレ感想です。「夢の剣」の意味、川守の正体、主人公の最後の選択について考察、検証しています。 古典部、小市民シリーズなどの感想も書いてます。

『天帝のはしたなき果実』古野まほろ 第35回メフィスト賞受賞作

読み手を選ぶ「愛すべき地雷」 2007年刊行作品。第35回メフィスト賞受賞作。古野まほろのデビュー作である。 故人となった新本格の父宇山日出臣が最後に推した一冊がこれ。金帯に宇山日出臣の「薦」付きとは歴代メフィスト作家の中でもかなり優遇されている…

『記憶の果て』浦賀和宏 第5回メフィスト賞受賞作

追悼 浦賀和宏 ミステリ愛好家の方であれば既にご存じかと思うが、浦賀和宏(うらがかずひろ)の死去が報じられた。死因は脳出血。デビューから20年以上経つので、けっこうな年齢なのかと思っていたら、なんと1978年生まれ。まだ41歳の若さである。いくらな…

『巴里マカロンの謎』米澤穂信 11年ぶりの「小市民」シリーズ続巻

小鳩くんと、小佐内さんに久しぶりに会える! 2020年刊行作品。『春期限定いちごタルト事件』『夏期限定トロピカルパフェ事件』『秋期限定栗きんとん事件』に続く、米澤穂信の「小市民」シリーズ四作目。前作の『秋期限定栗きんとん事件』が2009年の作品だか…

『秋期限定栗きんとん事件』「小市民」シリーズの三作目

本ブログは基本ネタバレありで書いている、今回は『秋期限定栗きんとん事件』だけでなく、『春期限定いちごタルト事件』『夏期限定トロピカルパフェ事件』についても内容について触れているので、その点ご注意いただきたい。 米澤穂信の「小市民」シリーズ第…

『ブラバン』津原泰水 ビターな味わい吹奏楽部小説の名作

津原泰水の吹奏楽部小説『ブラバン』のあらすじとネタバレ感想。楽曲音源リンクあり。 20年ぶりにかつての吹奏楽部を復活させようとする主人公が直面する、懐かしい面々とビターな現実。 高校時代を40歳の現代を行きつ戻りつしながら、描かれる青春の残響が…

『夏期限定トロピカルパフェ事件』米澤穂信 「小市民」シリーズの二作目

米澤穂信の「小市民」シリーズ第二弾 2006年刊行作品。東京創元社の文芸誌『ミステリーズ!』に掲載された「シャルロットだけはぼくのもの」「シェイク・ハーフ」に書き下ろしとなる短編四作を加えて上梓されたもの。 『春期限定いちごタルト事件』に続くシリ…

『春期限定いちごタルト事件』米澤穂信 「小市民」シリーズの一作目

米澤穂信「小市民」シリーズの一作目。あらすじ、各編ごとのネタバレ感想を収録。小鳩くんと小佐内さんが食べたスイーツのリスト。マンガ版の解説もあります。

『いまさら翼といわれても』米澤穂信 古典部シリーズの六作目

六年ぶりの古典部シリーズ 2016年刊行作品。KADOKAWAの文芸誌、『野性時代』『文芸カドカワ』に掲載されていた短編作品をまとめたもの。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』『ふたりの距離の概算』に続く、古典部シリー…

『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニー ラスト50ページからの衝撃!

マイクル・コーニー『ハローサマー、グッドバイ』(河出文庫)のネタバレ感想。 残り50ページからのどんでん返しがマジで凄まじい!青春恋愛小説としての魅力、伏線についても考察しています。

『雪が白いとき、かつそのときに限り』陸秋槎 雪の密室、青春の蹉跌と絶望

陸秋槎の第二作 2019年刊行作品。オリジナルの中国版は2017年刊行で原題は『当且僅当雪是白的』。 作者の陸秋槎(りくしゅうさ)は1988年生まれ。2016年の『元年春之祭』がデビュー作で(日本版は2017年刊行)、本作が第二作ということになる。 あらすじ 雪…

『図書室の海』恩田陸デビュー10年目の短編集

いろいろ申し訳なくてなかなかエントリを書けなかったが、このブログも二年目に入ったので、そろそろ恩田陸作品についても触れていこうかと考えている。 なにせここ10年程、彼女の新作を読んでいないので、まずは旧作の振り返りから始めさせて頂きたい。まず…

『恋する女たち』氷室冴子 原作小説版+映画版・マンガ版も解説!

氷室冴子『恋する女たち』のネタバレ感想、あらすじ、カバーデザインの違い、物語の舞台となった岩見沢についてのご当地ネタを収録。斉藤由貴主演、1986年の映画版や、1987年のマンガ版との違いについても解説しています。

『クララ白書』氷室冴子、最初のヒットシリーズ、映画版との違いも解説!

氷室冴子の出世作「クララ白書」のネタバレ感想、あらすじ。当時の懐かしネタの説明もあります。 映画版の配役一覧。小説版との違いについても書いてみました。

河野裕『いなくなれ、群青』階段島シリーズ一作目を読んでみた

新潮文庫nexの第一期作品 2014年刊行作品。河野裕(こうのゆたか)による「階段島」シリーズの一作目である。ちなみに階段島の読みは「かいだんとう」であり、「かいだんじま」ではないので注意が必要である(ずっと「かいだんじま」だと思ってた)。 新潮社…

氷室冴子『白い少女たち』と昭和50年代のコバルト文庫

氷室冴子の『白い少女たち』について感想をあげるつもりであったが、刊行当時の状況を調べているうちに、昭和50年代のコバルト文庫についても触れたくなってしまった。ということで、『白い少女たち』の感想に加えて、昭和50年代のコバルト文庫について雑に…

『ふたりの距離の概算』米澤穂信 古典部シリーズ五作目

古典部メンバーたちが二年生に! 2010年刊行。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』に続く、古典部シリーズの五作目である。 2009年から2010年にかけて、雑誌「野生時代」に連載されていた作品を単行本化に際して加筆修…

『さようならアルルカン』氷室冴子 最初期の短編集

氷室冴子作品の全作レビュー始めるよ! やるやる詐欺状態になっていたが、ようやく実家から氷室作品をサルベージしたので、彼女の全作品について、再読の上でレビューを挙げていく予定である。ペースは月2~3作くらい(2020年中の完走を目指したい)。 本…

『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』大澤めぐみ 繋がらなかった縁と繋がった縁の物語。

ネットで評判が良かったので読んでみようシリーズその1。去年から気になっていた、こちらの作品を本日はご紹介したい。 大澤めぐみの三作目 2017年刊行。大澤めぐみは小説投稿サイト「カクヨム」出身の作家。2016年の角川スニーカー文庫の『おにぎりスタッ…

『イリヤの空 UFOの夏 その4』終わらない夏の日を終わらせる

シリーズ最終作、夏の日の終わり 2003年刊行作品。『電撃HP』20号~24号に連載された4話にエピローグ分を書き下ろしで追加。4冊目の本巻が最終巻となる。 あらすじ 伊里野との逃避行が始まった。追っ手を逃れ束の間の安息を得た二人に訪れた悲劇を描く「夏休…