ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

ライトノベル

『撲殺天使ドクロちゃん7』おかゆまさき 南の島編、南さんのために書かれた巻

ドクロちゃんシリーズの第七作 2006年刊行作品。シリーズ七作目である。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★(最大★5つ) とにかく南さんファンの方、正ヒロインは南さんだという方、水着回が大好きな方、もう何が起ころうとも最後まで「ド…

「ダ・ヴィンチ」2020年4月号、少女小説特集に掲載されていた全47作を紹介

「ダ・ヴィンチ」2020年4月号は少女小説特集! 書こう書こうと思っているうちに、発売されてからけっこう時間が経ってしまった。 2020年4月号の「ダ・ヴィンチ」で少女小説の特集をやっていたので、出遅れ感はあるが、収録されている全47作をザックリご紹介し…

『アース・ガード ローカル惑星防衛記』「小川一水」としてのデビュー作

「小川一水」名義で書かれた最初の作品 1998年刊行作品。1996年に第6回ジャンプ小説大賞で大賞を受賞した、河出智紀名義の『まずは一報ポプラパレスより』に続く二作目の作品である。 本作から筆名が小川一水に変わっている。つまり小川一水名義で刊行された…

『撲殺天使ドクロちゃん6』おかゆまさき まさかのファンタジー展開!

ドクロちゃんシリーズの第六作 2005年刊行作品。早くもシリーズ六作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の33号、34号、36号に掲載された三作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★…

『撲殺天使ドクロちゃん5』おかゆまさき 木工ボンド部の秘密が解明される

ドクロちゃんシリーズの第五作 2005年刊行作品。シリーズ五作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の30号と32号に掲載された二作に、書き下ろしを二本追加して文庫化したのが本書。前巻から数えて、半年ぶりの新刊であった(当時)。 ドクロちゃんブーム…

『撲殺天使ドクロちゃん4』おかゆまさき 修学旅行編のテンションがヤバすぎる

ドクロちゃんシリーズの第四作 2004年刊行。シリーズ四作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp Special 2004 Spring」に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。雑誌発表作二本に、書き下ろし二本加えてっていうのがドクロち…

『撲殺天使ドクロちゃん3』おかゆまさき 暴走する男子中学生の煩悩世界を懐かしむ

ドクロちゃんシリーズの第三作 2004年刊行作品。シリーズ三作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の25号と27号に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 あらすじ 強引な同居人として桜クンの家に押しかけてきたドクロち…

『強救戦艦メデューシン』小川一水 絶望的な状況で孤軍奮闘するナースたちの物語

ソノラマ文庫時代の小川一水作品 上巻が2002年、下巻が2003年に刊行。小川一水お得意の架空世界モノ。全六章構成で、各編だけを取ってみてもいちおう読める体裁になっている。 小川一水は近年の大活躍もあって、ゼロ年代に発表された旧作品の復刊活動が盛ん…

『Bad! Daddy』野村美月 娘は正義の味方、父は悪の秘密結社の司令官

傍迷惑な親子喧嘩をコミカルに描いたシリーズ 『Bad! Daddy(バッドダディ)』は全四巻。2003年~2004年にかけて刊行された。野村美月の8冊目~11冊目の作品である。シリーズとしては「卓球場シリーズ」 「フォーマイダーリン!」「天使のベースボール」に続…

『撲殺天使ドクロちゃん2』おかゆまさき とりしもイラストの魅力

ドクロちゃんシリーズの第二作 2003年刊行。シリーズ二作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の23号と24号に掲載された二作に、書き下ろしを二作追加して文庫化したのが本書である。 編集部的にも賛否両論、疑心暗鬼の中送り出されたらしい一巻は発売か…

『撲殺天使ドクロちゃん』おかゆまさき ゼロ年代に異彩を放ったライトノベル作品

最近、毎週火曜日の当ブログでは、懐かしのライトノベル作品の感想を配信している(そんな流れになってしまった)。今週からは全11回(本編+トリビュート)にわたって、ゼロ年代を代表する?怪作ライトノベル作品『撲殺天使ドクロちゃん』の全巻レビューをお…

『竜と祭礼—魔法杖職人の見地から—』筑紫一明 第11回GA文庫大賞、奨励賞受賞作

筑紫一明のデビュー作 2020年刊行作品。第11回GA文庫大賞の奨励賞受賞作。作者の筑紫一明(つくしいちめい)は1998年生まれで、本作がデビュー作となる。 ちなみに、GA(じーえー)文庫大賞はSBクリエイティブが主催する公募新人賞。歴代の著名作品としては…

『アシャワンの乙女たち』牧野修 まさかの『超人バロム・1』パロディ

牧野修による最後のソノラマ作品 2004年刊行作品。牧野修はソノラマ文庫から作品を三冊刊行している。一冊目が、1995年の『プリンセス奪還―トウキョウ・バトル・フリークス』。二冊目が、2003年の『乙女軍曹ピュセル・アン・フラジャーイル』。そして最後の…

『ふわふわの泉』野尻抱介 某超有名SF作品へのオマージュ

タイトルはふわふわしているけど内容はハードSF 2001年刊行作品。最初の文庫版はライトノベルレーベルのファミ通文庫から登場。 2002年星雲賞の日本長編部門を受賞。ハヤカワのベストSF2001国内部門の6位にランクインしている。 その後、入手困難な時期が続…

『氷室冴子とその時代』嵯峨景子 多彩な活動に光を当てたファン必読の一冊

圧倒的な熱量を感じる氷室冴子評論本 2019年刊行。筆者の嵯峨景子は1979年生まれのフリーライターで、専門は社会学、文化研究。2016年の『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』に続く第二作である。 内容はこんな感じ 『クララ白書』『なんて素敵にジャパネス…

『ピニェルの振り子 銀河博物誌1』野尻抱介 19世紀の人類が宇宙旅行を可能にしたら?

魅力的な設定のエスエフ作品 2000年刊行作品。作者の野尻抱介(のじりほうすけ)は1961年生まれ。 1992年に「クレギオン」シリーズでデビューして以来、長らく富士見系の作家であった野尻抱介が初めてソノラマ文庫に書き下ろした作品が本作である。早川書房…

『白銀の墟 玄の月』小野不由美 十二国記シリーズ18年ぶりの長編新作

泰麒と驍宗のその後が遂に描かれる 『白銀の墟 玄の月(しろがねのおか くろのつき)』は2019年刊行作品。『魔性の子』『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』『華胥の幽夢』『丕…

「十二国記」最新刊『白銀の墟 玄の月』を報道はどう伝えたか

『白銀の墟 玄の月』関連の各社報道をまとめてみた 『白銀の墟 玄の月』以前から、既に大ヒット作であった「十二国記」シリーズだが、それはあくまでも読書人の間にだけで、一般層への認知はいま一つだったのではないだろうか。今回の『白銀の墟 玄の月』は…

『銀盤カレイドスコープ Vol.9 シンデレラ・プログラム』海原零 圧巻の最終滑走

「銀盤カレイドスコープ」最終巻 2006年刊行。遂に最終巻である。Vol.8との同時発売。バンクーバー五輪フリープログラム+α編。 最後だからということもあるのだろうけど、脇役の至藤、ドミニク、ステイシー、キャンドルにもちゃんと感動的な見せ場が用意さ…

『銀盤カレイドスコープ Vol.8 コズミック・プログラム』海原零 いよいよ残り二冊!

「銀盤カレイドスコープ」ラスト二冊は同時刊行 2006年刊行作品。このシリーズも遂に完結目前。ラストのVol.8はVol.9と合わせての二冊同時刊行であった。 いよいよ次が大ラスの最終巻かと思うとなんだかしみじみしてしまう。 目次を見る限りでは、前巻のVol.…

『銀盤カレイドスコープ Vol.7 リリカルプログラム』海原零 最終章前のインターミッション回

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの七作目 2006年刊行作品。熱血フィギュアスケート小説の第七巻。 刊行当時、世の中的にはトリノが終わったばかりなのだが、「銀盤カレイドスコープ」の世界では早くも2009年。前巻のあとがきでは次のバンクーバー編で最後…

『銀盤カレイドスコープ Vol.6 ダブル・プログラム』 ライバルから見たヒロイン像

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの六作目 2005年刊行作品。シリーズ六作目。今回はまたしても視点が変わって、かつてのライバルたちが主人公となる。複数の視点を取り入れながら、主人公タズサのキャラクタを立体的に描き出していこうという趣向である。 …

『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』嵯峨景子 少女小説50年の歴史を振り返る

少女小説50年の歴史を振り返る 2016年刊行。筆者の嵯峨景子は1979年生まれ。社会学、文化研究を専門とする研究者で、現在は明治学院大学の非常勤講師、及び文化学園大学文化ファッション研究機構の共同研究員を務めている方である。 近著としては、『氷室冴…

『丕緒の鳥』小野不由美 十二国記シリーズ二冊目の短編集

「十二国記」シリーズの第八作 『丕緒(ひしょ)の鳥』は2013年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』『華胥の幽夢』に続く「十二国記」シリーズ、八作目の作品である…

『銀盤カレイドスコープ Vol.5 ルーキー・プログラム』海原零 明快で分かり易いプロレス的なカタルシス

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの五作目 2005年刊行作品。シリーズも五作目で、本作で折り返しポイントである。 今回は15歳のジュニアスケーター、キャンドル・アカデミアが登場。タズサ視点とキャンドル視点が切り替わりながらの展開となっている。 あら…

『銀盤カレイドスコープ Vol.4 リトル・プログラム』海原零 今回はノービス編!

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの四作目 2005年刊行作品。シリーズ四作目。一作目と二作目で女子シングルスの世界を描き、三作目ではなんとペアスケーティングに挑戦!フィギュアスケートの世界を、多角的に描いていく本シリーズだが、今回はなんとノービ…

『華胥の幽夢』小野不由美 十二国記初の短編集

「十二国記」シリーズの第七作は初の短編集 『華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)』は2001年刊行作品。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『東の海神 西の滄海』『風の万里 黎明の空』『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』に続く「十二国記」シリーズ、七作目の作…

『銀盤カレイドスコープ Vol.3 ペア・プログラム』海原零 ペアスケーティング編!

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの三作目 2004年刊行。シリーズ三作目。パートナーであったピートを失い、トリノ五輪での活躍を終えてからのタズサの物語である。 あらすじ トリノオリンピック後の世界選手権で二位。世界のトップスケーターへの仲間入りを…

『黄昏の岸 暁の天』小野不由美 「十二国記」エピソード6

『白銀の墟 玄の月』の3巻、4巻が出る前に「十二国記」シリーズの既刊を再読しておきたい!企画もようやく先が見えてきた。今回は『黄昏の岸 暁の天』をご紹介したい。 「十二国記」シリーズの第六作 『黄昏の岸 暁の天』は2001年刊行作品。『月の影 影の海…

『銀盤カレイドスコープ Vol.2 フリー・プログラム』海原零 トリノ五輪編に突入!

「銀盤カレイドスコープ」シリーズの二作目 2003年刊行。海原零による、「銀盤カレイドスコープ」シリーズの第二作である。 現実を先取りして(当時)、今回はトリノ五輪編である。この時点で作中では2006年の設定になっていた。 あらすじ オリンピック日本…