ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

ライトノベル

西尾維新『新本格魔法少女りすか』魔法少女×ミステリ

西尾維新の未完シリーズ 2004年刊行作品。「ファウスト」のVOL.1とVOL.2に掲載された二作品に、書き下ろし一編を加えたもの。 2005年に第二巻(第四話~第六話)、2007年に第三巻(第七話~第九話)が刊行された。雑誌連載的には第十話が2008年に掲載されて…

『コンビネーション』谷山由紀のデビュー作は野球小説!

ライトノベルには珍しいプロ野球小説 1995年刊行作品。谷山由紀のデビュー作となる。今は亡き朝日ソノラマの小説誌「グリフォン」に93年投稿の「コンビネーション(本作ではジンクスに改題)」に始まり、以後数年をかけて執筆された連作短編集である。 古い…

『失踪HOLIDAY』は白乙一系の初期作品

乙一初のスニーカー文庫作品 2000年刊行作品。 乙一(おついち)としては四作目の作品。JUMP j BOOKSの『夏と花火と私の死体』でデビューし、その後集英社メインで作品を発表してきたこの作家としては、初めての他社作品ということになる。もちろんスニーカ…

『<骨牌使い>の鏡』五代ゆう、国産ファンタジーの傑作

続篇グインサーガの書き手としてばかり、五代ゆうを取り上げてきたが、彼女は国産ファンタジーの書き手としても以前より実績のある作家である。ここで改めて代表作の一つ『<骨牌使い>の鏡』を紹介しておこう。 五代ゆうの代表作 2000年刊行作品。「骨牌使い…

全460項目の戯言辞典『ザレゴトディクショナル』西尾維新

戯言シリーズの用語辞典 先週、次は「人間シリーズ」のレビューを書くかもと書いてしまったが、戯言シリーズとしてはまだこちらの作品が残っていた。 本書は2006年刊行作品。戯言シリーズの全9冊の用語集兼ガイドブックである。 残念ながら「人間シリーズ」…

戯言シリーズ完結『ネコソギラジカル 下 青色サヴァンと戯言遣い』西尾維新

戯言シリーズの最終巻(いちおう) 2005年刊行。戯言シリーズ最終三部作の第三弾。遂にこれでシリーズ完結。今回の表紙はウェディングドレス姿の玖渚友である。 講談社文庫版は2009年に登場している。 ネコソギラジカル(下) 青色サヴァンと戯言遣い (講談社…

野村美月の初期作品『天使のベースボール』

『天使のベースボール』シリーズ概略 本日お届けするのは野村美月の初期作品である。野村美月といえば「文学少女」シリーズでブレイクしてからの活躍ばかりが目立つが、それ以前にもいくつか作品を残している。必ずしも名作!とは正直言い難い作品も多いのだ…

戯言シリーズもあと二冊!『ネコソギラジカル 中 赤き征裁VS.橙なる種』西尾維新

戯言シリーズ最終章の二作目 2005年刊行作品。戯言シリーズ最終三部作の第二弾である。 表紙は誰だよこいつと一瞬思ったけど、想影真心さんらしい。ビジュアル的には女だけど、話し方は男。この作品であまり性別を気にしても仕方が無いのかも知れないけど、…

悪霊シリーズ新旧読み比べ(2)『悪霊がホントにいっぱい!』と『ゴーストハント2』

更新遅れてスミマセン 第二弾は五月中に!とかなんとか言いつつ、結局六月になってしまった。ゴメンナサイ。小野不由美の悪霊シリーズを、旧作、新作両方読んだ上でレビューするシリーズの二回目。今回はシリーズ第二作『悪霊がホントにいっぱい!』(ゴース…

終盤戦突入!『ネコソギラジカル 上 十三階段』西尾維新

戯言シリーズ最終章スタート 2005年刊行。戯言シリーズ最終三部作の第一弾である。 表紙は哀川さんらしいのだが、イラストレータの竹の画風はこのあたりから変わり始めていて、初見時は一瞬誰だか判らなかった。本編中のキャラクター挿絵もシャープな部分が…

ジャンヌダルクの忌日に読みたい『乙女軍曹ピュセル・アン・フラジャーイル』牧野修

先日、グインサーガ外伝として、牧野修による『リアード武俠傳奇・伝』をご紹介した。しかしながら牧野修オリジナルの作品を、まだ当Blogでは紹介していなかった。よって、本日はこちらの作品をお届けしたい。 乙女で軍曹?異形のジャンヌダルクの物語 2003…

西尾維新『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹』戯言シリーズ五作目 

リヴァーシブルカバーに注目! 戯言シリーズも本作で五作目。2003年刊行作品。 デフォルト状態が拘束衣というインパクト十分の新キャラ匂宮兄妹が登場。いつものことながら、この作家はキャラを立てるのがメチャクチャ巧い。 リバーシブルな表紙カバーがネタ…

『さみしさの周波数』乙一、最後のスニーカー文庫作品

「白い方」の乙一作品集 2003年作品。乙一としては10作目の作品である。せつない系の短編群が集められた初期白乙一を代表する作品の一つと言える。 4編目の『失はれた物語』のみ書き下ろしで、それ以外は「ザ・スニーカー」に2001年から2002年にかけて掲載さ…

西尾維新『サイコロジカル 兎吊木垓輔の戯言殺し/曳かれ者の小唄』戯言シリーズ四作目 

シリーズ四作目は上下巻の大長編 2002年刊行作品。『クビキリサイクル』『クビシメロマンチスト』『クビツリハイスクール』と来て今回は『サイコロジカル』ようやくタイトルが「クビ」から離れたね。 サブタイトル、上巻は「兎吊木垓輔(うつりぎがいすけ)…

小川一水『ハイウイング・ストロール』年上の女性との冒険行

ソノラマ文庫時代の小川一水作品 2004年刊行作品。 1996年に『まずは一報ポプラパレスより』でデビューした小川一水は、その後ゼロ年代の前半までは、朝日ソノラマのソノラマ文庫を主要な作品発表媒体としていた。本作はそのうちの一作である。 本作は空を飛…

氷室冴子『白い少女たち』と昭和50年代のコバルト文庫

氷室冴子の『白い少女たち』について感想をあげるつもりであったが、刊行当時の状況を調べているうちに、昭和50年代のコバルト文庫についても触れたくなってしまった。ということで、『白い少女たち』の感想に加えて、昭和50年代のコバルト文庫について雑に…

姫ちゃん登場巻!『クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子』西尾維新

戯言シリーズの三作目 2002年刊行。ボリューム的には少しダウンして200頁弱。前作の半分程度である。 今回のヒロインはロリ系美少女の紫木一姫(ゆかりきいちひめ)。アルトリコーダー振り回している段階で激しくロリ度アップ(個人の見解である)。確実にク…

米澤穂信『ふたりの距離の概算』古典部シリーズ五作目

古典部メンバーたちが二年生に! 2010年刊行。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』に続く、古典部シリーズの五作目である。 2009年から2010年にかけて、雑誌「野生時代」に連載されていた作品を単行本化に際して加筆修…

悪霊シリーズ新旧読み比べ(1)『悪霊がいっぱい!?』と『ゴーストハント1』

近頃、全作レビュー系のエントリばっかりのような……。こんなのばかりでスミマセン。先日書いた『悪霊なんかこわくない』のレビューでちょこっと予告したけど、小野不由美「悪霊シリーズ」の新旧読み比べレビューを開始したい。月1~2回くらいの更新を予定。…

西尾維新のデビュー作『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

戯言シリーズのレビューを始めるよ! 平成も終わろうとしている今日この頃だが、特にいつもと変わらず、毎週火曜日恒例の西尾維新作品レビューをお届けしたい。 『刀語』シリーズの全巻レビューが終わったので、いよいよ戯言シリーズの紹介に取り掛かりたい…

『さようならアルルカン』氷室冴子 最初期の短編集

氷室冴子作品の全作レビュー始めるよ! やるやる詐欺状態になっていたが、ようやく実家から氷室作品をサルベージしたので、彼女の全作品について、再読の上でレビューを挙げていく予定である。ペースは月2~3作くらい(2020年中の完走を目指したい)。 本…

秋山瑞人全作品紹介!全6作14冊+2編

おススメ秋山作品の紹介。『イリヤの空 UFOの夏』『EGコンバット』『鉄コミュニケイション』『猫の地球儀』『ミナミノミナミノ』『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 』詳細感想へのリンク付き。文庫未収録の二作品についても紹介。

西尾維新『真庭語(まにわがたり)』初代真庭忍群の物語

『刀語』シリーズの外伝的な作品 2008年刊行。その前年に一年間毎月一冊刊行され、計十二巻で完結した『刀語』シリーズのスピンアウト作品である。タイトル名『真庭語』は「まにわがたり」と読む。「まにわご」ではないので注意したいしたい。 作中では全編…

『悪霊なんかこわくない』小野不由美、最初期の作品をご紹介

X文庫時代の小野不由美作品のレビューを書いてみる 先日、帰省した際に実家の本棚を片づけていたところ、初期の小野不由美作品を多数発見した。これは手元に置いておくべきだろうと、自宅に持ち返って来た。1980年代後半から、1990年代に刊行された作品群で…

菅浩江『歌の降る惑星』『うたかたの楽園』「センチメンタル・センシティブ」シリーズ

菅浩江版ダーティペア?「センチメンタル・センシティブ」シリーズ 本日は平成初期のライトノベル作品をお届けしよう。 菅浩江の「センチメンタル・センシティブ」シリーズは1990年~1991年にかけて、角川スニーカー文庫から刊行された作品群である。『歌の…

これで完結!西尾維新『刀語 第十二話 炎刀・銃』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"遂に完結 2007年刊行。毎月刊行。全十二巻シリーズの大河小説も遂に最終巻だ。 なにはともあれ企画倒れにせずに、毎月一冊刊行という過酷なスケジュールをこなした作者とイラストの人に拍手を。なんだかんだ言って全部揃…

次回で完結!西尾維新『刀語 第十一話 毒刀・鍍』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"も残り一冊に! 2007年刊行。十二ヶ月連続刊行の十一作目。長らく続いてきたこのシリーズもいよいよ次がラストである。 あらすじ 奇策士とがめと虚刀流の遣い手鑢七花は新・真庭の里を目指していた。それは毒刀・鍍を手に…

物語の全体像が見えてきた、西尾維新『刀語 第十話 誠刀・銓』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の十作目 2007年刊行。シリーズ10作目。全十二冊。毎月刊行。遂に大詰め。VSねーちゃん戦以降、あまり盛り上がって来なかったけど、ここいらあたりからスパートかかってくる感じ。 あらすじ 虚刀流の遣い手鑢七花と、奇…

『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 02』秋山瑞人最後の作品?

四年かかってようやく第二巻が登場 2012年刊行。前作『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 01』が2008年刊行だったので、なんと四年ぶりの新刊!わたしは、この時期、小説を全く読んでいなかったので、発売されていたことに全く気付いていなかった。よもや、続きを読むこ…

木刀対無刀の戦い、西尾維新『刀語 第九話 王刀・鋸』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の九作目 2007年刊行。全体の2/3が終わって、とうとうこれで残り三冊である。 あらすじ 出羽の国。天童は将棋村を訪れたとがめと七花。四季崎記紀の残した十二本の完全なる変体刀を探し求める旅は終盤を迎えていた。この…