ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

ライトノベル

西尾維新『サイコロジカル 兎吊木垓輔の戯言殺し/曳かれ者の小唄』戯言シリーズ四作目 

シリーズ四作目は上下巻の大長編 2002年刊行作品。『クビキリサイクル』『クビシメロマンチスト』『クビツリハイスクール』と来て今回は『サイコロジカル』ようやくタイトルが「クビ」から離れたね。 サブタイトル、上巻は「兎吊木垓輔(うつりぎがいすけ)…

小川一水『ハイウイング・ストロール』年上の女性との冒険行

ソノラマ文庫時代の小川一水作品 2004年刊行作品。 1996年に『まずは一報ポプラパレスより』でデビューした小川一水は、その後ゼロ年代の前半までは、朝日ソノラマのソノラマ文庫を主要な作品発表媒体としていた。本作はそのうちの一作である。 本作は空を飛…

氷室冴子『白い少女たち』と昭和50年代のコバルト文庫

氷室冴子の『白い少女たち』について感想をあげるつもりであったが、刊行当時の状況を調べているうちに、昭和50年代のコバルト文庫についても触れたくなってしまった。ということで、『白い少女たち』の感想に加えて、昭和50年代のコバルト文庫について雑に…

姫ちゃん登場巻!『クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子』西尾維新

戯言シリーズの三作目 2002年刊行。ボリューム的には少しダウンして200頁弱。前作の半分程度である。 今回のヒロインはロリ系美少女の紫木一姫(ゆかりきいちひめ)。アルトリコーダー振り回している段階で激しくロリ度アップ(個人の見解である)。確実にク…

米澤穂信『ふたりの距離の概算』古典部シリーズ五作目

古典部メンバーたちが二年生に! 2010年刊行。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』に続く、古典部シリーズの五作目である。 2009年から2010年にかけて、雑誌「野生時代」に連載されていた作品を単行本化に際して加筆修…

悪霊シリーズ新旧読み比べ(1)『悪霊がいっぱい!?』と『ゴーストハント1』

近頃、全作レビュー系のエントリばっかりのような……。こんなのばかりでスミマセン。先日書いた『悪霊なんかこわくない』のレビューでちょこっと予告したけど、小野不由美「悪霊シリーズ」の新旧読み比べレビューを開始したい。月1~2回くらいの更新を予定。…

西尾維新のデビュー作『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

戯言シリーズのレビューを始めるよ! 平成も終わろうとしている今日この頃だが、特にいつもと変わらず、毎週火曜日恒例の西尾維新作品レビューをお届けしたい。 『刀語』シリーズの全巻レビューが終わったので、いよいよ戯言シリーズの紹介に取り掛かりたい…

『さようならアルルカン』氷室冴子 最初期の短編集

氷室冴子作品の全作レビュー始めるよ! やるやる詐欺状態になっていたが、ようやく実家から氷室作品をサルベージしたので、彼女の全作品について、再読の上でレビューを挙げていく予定である。ペースは月2~3作くらい(2020年中の完走を目指したい)。 本…

秋山瑞人全作品紹介!全6作14冊+2編

おススメ秋山作品の紹介。『イリヤの空 UFOの夏』『EGコンバット』『鉄コミュニケイション』『猫の地球儀』『ミナミノミナミノ』『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 』詳細感想へのリンク付き。文庫未収録の二作品についても紹介。

西尾維新『真庭語(まにわがたり)』初代真庭忍群の物語

『刀語』シリーズの外伝的な作品 2008年刊行。その前年に一年間毎月一冊刊行され、計十二巻で完結した『刀語』シリーズのスピンアウト作品である。タイトル名『真庭語』は「まにわがたり」と読む。「まにわご」ではないので注意したいしたい。 作中では全編…

『悪霊なんかこわくない』小野不由美、最初期の作品をご紹介

X文庫時代の小野不由美作品のレビューを書いてみる 先日、帰省した際に実家の本棚を片づけていたところ、初期の小野不由美作品を多数発見した。これは手元に置いておくべきだろうと、自宅に持ち返って来た。1980年代後半から、1990年代に刊行された作品群で…

菅浩江『歌の降る惑星』『うたかたの楽園』「センチメンタル・センシティブ」シリーズ

菅浩江版ダーティペア?「センチメンタル・センシティブ」シリーズ 本日は平成初期のライトノベル作品をお届けしよう。 菅浩江の「センチメンタル・センシティブ」シリーズは1990年~1991年にかけて、角川スニーカー文庫から刊行された作品群である。『歌の…

これで完結!西尾維新『刀語 第十二話 炎刀・銃』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"遂に完結 2007年刊行。毎月刊行。全十二巻シリーズの大河小説も遂に最終巻だ。 なにはともあれ企画倒れにせずに、毎月一冊刊行という過酷なスケジュールをこなした作者とイラストの人に拍手を。なんだかんだ言って全部揃…

次回で完結!西尾維新『刀語 第十一話 毒刀・鍍』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"も残り一冊に! 2007年刊行。十二ヶ月連続刊行の十一作目。長らく続いてきたこのシリーズもいよいよ次がラストである。 あらすじ 奇策士とがめと虚刀流の遣い手鑢七花は新・真庭の里を目指していた。それは毒刀・鍍を手に…

物語の全体像が見えてきた、西尾維新『刀語 第十話 誠刀・銓』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の十作目 2007年刊行。シリーズ10作目。全十二冊。毎月刊行。遂に大詰め。VSねーちゃん戦以降、あまり盛り上がって来なかったけど、ここいらあたりからスパートかかってくる感じ。 あらすじ 虚刀流の遣い手鑢七花と、奇…

秋山瑞人最後の作品?『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 02』

四年かかってようやく第二巻が登場 2012年刊行。前作『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 01』が2008年刊行だったので、なんと四年ぶりの新刊!わたしは、この時期、小説を全く読んでいなかったので、発売されていたことに全く気付いていなかった。よもや、続きを読むこ…

木刀対無刀の戦い、西尾維新『刀語 第九話 王刀・鋸』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の九作目 2007年刊行。全体の2/3が終わって、とうとうこれで残り三冊である。 あらすじ 出羽の国。天童は将棋村を訪れたとがめと七花。四季崎記紀の残した十二本の完全なる変体刀を探し求める旅は終盤を迎えていた。この…

秋山瑞人の中華ファンタジー『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 01』

三年間のブランク後の新シリーズ 2008年刊行作品。先週紹介した『ミナミノミナミノ』から数えると、なんと秋山瑞人としては、三年ぶりに出た新刊が本作である。 一巻だけ出てその後三年間、何の音沙汰もなかった『ミナミノミナミノ』はいらない子であったと…

とうとう対戦相手が人ですらなくなった、西尾維新『刀語 第八話 微刀・釵』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"後半戦に突入 2007年刊行。シリーズ八作目。月一冊の全十二巻構成。全体の2/3が終わって、そろそろ後半戦といったところ。 あらすじ 伝説の名刀、四季崎記紀の変体刀を七本まで蒐集した奇策士とがめと鑢七花。二人は幕府…

大澤めぐみ『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』繋がらなかった縁と繋がった縁の物語。

ネットで評判が良かったので読んでみようシリーズその1。去年から気になっていた、こちらの作品を本日はご紹介したい。 大澤めぐみの三作目 2017年刊行。大澤めぐみは小説投稿サイト「カクヨム」出身の作家。2016年の角川スニーカー文庫の『おにぎりスタッ…

秋山瑞人、第二の未完結作品『ミナミノミナミノ』

「イリヤっぽい話」として書かれた作品 2005年刊行。作品単位で考えると、秋山瑞人の五作目の作品になる。 また夏のボーイミーツガールものなのか! 平凡な少年に、ちょっと(すごく)わけありの女の子という組み合わせはどうしても、秋山瑞人の前作『イリヤ…

実質的なラスボス戦、西尾維新『刀語 第七話 悪刀・鐚』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第七巻 2007年刊行。12ヶ月連続刊行の七冊目。中盤の山場、VSねーちゃん戦である。 比較的凄惨な殺陣が連続する対戦型格闘小説である本作に、正直言って竹のイラストは合ってないんじゃないか?カワイすぎるのでは?時…

終わらない夏の日を終わらせる、『イリヤの空 UFOの夏 その4』

シリーズ最終作、夏の日の終わり 2003年刊行作品。『電撃HP』20号~24号に連載された4話にエピローグ分を書き下ろしで追加。4冊目の本巻が最終巻となる。 あらすじ 伊里野との逃避行が始まった。追っ手を逃れ束の間の安息を得た二人に訪れた悲劇を描く「夏休…

幼女VS無刀の戦い、西尾維新『刀語 第六話 双刀・鎚』

今週のお題「雪」に便乗。今回の舞台は壱級災害指定地域、蝦夷の踊山なのである。 講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第六巻 2007年刊行。シリーズ六作目。毎月一冊で全12冊構成なのでこれで折り返し点である。 あらすじ 校倉必の意趣返しにより、絶対凍…

最後の日常エピソード、秋山瑞人『イリヤの空 UFOの夏 その3』

シリーズ三作目、平穏な日常の終焉 2002年作品。シリーズ第三弾。『電撃HP』掲載の作品をまとめたものである。 表紙絵のスクーターにはブレーキレバーが書かれておらず、もはや止まることができない、過酷な運命へと向けて突き進むイリヤの姿を象徴したもの…

もはや刀じゃねえぇ!西尾維新『刀語 第五話 賊刀・鎧』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第五巻 2007年刊行。十二ヶ月連続の大河小説。シリーズ五作目。 あらすじ 日本最強の錆白兵の挑戦を退け、無事に薄刀・針を手中に収めたとがめと七花。余勢を駆って五本目の変体刀を求めた二人は、九州薩摩の地へと足を…

終わらない夏の日の物語『イリヤの空 UFOの夏 その2』

シリーズ二作目は文化祭巻! 2001年刊行作品。前作『イリヤの空 UFOの夏 その1』から僅か1ヶ月で早くも続巻が出ていた。当時はこんなに短い間隔で秋山瑞人の新刊が読めていたのである(遠い目)。 でもまあ、元は雑誌連載作品だから順当に出て当然か。…

まさかの姉ちゃん回!西尾維新『刀語 第四話 薄刀・針』

講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第四巻 2007年刊行。十二ヶ月連続。月イチ刊行の四冊目である。 因縁の相手、錆白兵との対決回か!と思わせて実はお姉ちゃん回でしたという、いかにも西尾維新らしい人を食った展開にブチ切れた読者は多いのではないだ…

米澤穂信『遠まわりする雛』地方都市のうつろいゆく春夏秋冬

古典部の春夏秋冬を描いたシリーズ初の短編集 2007年刊行。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』に続く、古典部シリーズの四作目。 2002年から2007年にかけて、雑誌「ザ・スニーカー」「野生時代」に掲載された作品を集めた短編集。最後に収…

ライトノベルのオールタイムベスト、秋山瑞人『イリヤの空 UFOの夏 その1』

秋山瑞人の四作目にして最高傑作 2001年刊行。『E.G.コンバット』『鉄コミュニケイション』『猫の地球儀』に続く第4作。オリジナル作品としてはこれが第2作となる。ゼロ年代を代表するライトノベル作品であり、オールタイムベストをやっても上位に食い込んで…