ネコショカ

毎日夜20時更新。ネコショカは猫の書架
雑食系の書評Blogです。なんでも節操なく読んでます
基本ネタバレありなので注意してね

ファンタジーノベル大賞

『宇宙のみなもとの滝』山口泉 第一回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作

第一回日本ファンタジーノベル大賞は力作揃い 1989年刊行作品。第一回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品である。 作者の山口泉(やまぐちいずみ)は1955年生まれ。多くの作家が、日本ファンタジーノベル大賞をきっかけとしてデビューしているが、…

『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』宇月原晴明、衝撃のデビュー作

第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品 1999年刊行作品。第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。宇月原晴明のデビュー作である。宇月原晴明(うつきばらはるあき)は1963年生まれ。デビューまでに第六回三田文学新人賞を受賞。永原孝道名義で、詩歌…

『アイランド』葉月堅 第八回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

葉月堅のデビュー作にして唯一の作品 1996年刊行作品。第八回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。ちなみにこの年の大賞受賞作は該当なし。始まったばかりの頃のファンタジーノベル大賞は、どういうわけか奇数回に実力作が集まる傾向があった。その…

『戒(かい)』小山歩 第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

小山歩のデビュー作にして唯一の作品 2002年刊行作品。第14回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作である。 作者の小山歩(おやまあゆみ)は宮城県気仙沼市出身で、東北学院大学文学部史学科で、専攻は民俗学。しかしながらこの作家、結局これ一冊きりで…

『僕僕先生』仁木英之 ニートな僕と美少女仙人の物語

第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作 2006年刊行作品。第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作品。何故かソフトカバーなんですけどどうして?ちなみに僕僕先生のオリジナルというか元ネタは中国の昔話集「広異記」にあるらしい。 なお、こ…

『オルガニスト』山之口洋 第10回日本ファンタジーノベル大賞受賞作

山之口洋のデビュー作 1998年刊行作品。第10回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作品である。ちなみにこの年の優秀賞は沢村凛の『ヤンのいた島』と涼元悠一の『青猫の街』である。 作者の山之口洋(やまのぐちよう)は1960年生まれ。本作がデビュー作と…

『競漕海域』佐藤茂 第9回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞作品

佐藤茂のデビュー作 1997年刊行作品。第9回の日本ファンタジーノベル大賞、優秀賞受賞作品である。作者の佐藤茂は1967年生まれ。 ちなみにこの年の大賞受賞作品は井村恭一の『ベイスボイルブック』であった。 なお、文庫化はされていない模様。 あらすじ 伝…

『鬼憑き十兵衛』大塚已愛 成長物語、ボーイミーツガール、伝奇小説の愉しみ、全てがここにある!

2018年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作 2019年刊行作品。大塚已愛(おおつかいちか)のデビュー作である。2018年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作だ。ちなみに応募時タイトルは『勿怪の憑』。 作者の大塚已愛は『ネガレアリテの悪魔 贋者たちの輪舞曲…

『仮想の騎士』斉藤直子 ファンタジーノベル大賞優秀賞作品

斉藤直子のデビュー作 2000年刊行作品。第十二回の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。この年は大賞は該当作なし。優秀賞もこれ一作とことのほか寂しい年なのであった。 青空を基調とした表紙イラストが美麗で思わず手に取ってみたくなる出来の良…

『糞袋』藤田雅矢 タイトルが強烈過ぎる!!

藤田雅矢のデビュー作 1995年刊行作品。第七回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作である。ちなみにこの年のファンタジーノベル「大賞」は該当作なしであった。 なお、『糞袋』はもちろん「くそぶくろ」と読む。糞袋とは、糞を包んでいる袋、つまり人…

『ヤンのいた島』沢村凛 第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

ファンタジーノベル大賞の投稿常連だった沢村凛 1998年刊行作品。第10回の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作である。 ちなみにこの年の大賞は山之口洋の『オルガニスト』で、もう一作の優秀賞は涼元悠一の『青猫の街』。 文庫版は何故か新潮社からは…

西崎憲『世界の果ての庭 ショートストーリーズ』55編の物語の連なり

西崎憲の小説家デビュー作 第14回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作品である。作者の西崎憲は1955年生まれ。作曲家、翻訳家などのキャリアを経て、本作にて小説家としてデビューしている。 副題の「ショートストーリーズ」が応募時のタイトルで、刊行…

渡辺球『象の棲む街』第15回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞

渡辺球のデビュー作 2003年刊行作品。第15回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作である。作者の渡辺球(わたなべきゅう)は1967年生まれ。 ちなみにこの時の大賞受賞作は森見登美彦の『太陽の塔』である。 残念ながら文庫化はされていない。 渡辺球は本…

『BH85』森青花 養毛剤から始まる人類滅亡

日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞作品 1999年刊行作品。第11回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。作者の森青花(もりせいか)は1958年生まれ。 表紙イラストは吾妻ひでお。インパクト強いなあこの表紙は。新井素子の懐かしの名作『絶句』(旧…

『青猫の街』涼元悠一 いにしえのPC98ユーザ感涙

1998年刊行作品。作者の涼元 悠一は1969年生まれ。1992年の集英社コバルト文庫『あいつはダンディ・ライオン』がデビュー作。本作で第十回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞している。ちなみに大賞は山之口洋の『オルガニスト』である。 その後はゲ…

『太陽の塔』森見登美彦は最初からすごかった

森見登美彦のデビュー作 第15回の日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作品。2003年刊行。今は説明の必要もないほどの人気作家、森見登美彦のデビュー作が本作だ。当時の森見登美彦は現役の京大生。在学中にこれほどの快作を書きあげていたとは恐るべなのであ…

魅力的な世界観を持つファンタジー作品、城戸光子『青猫屋』

第八回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞作品 1996年刊行。第八回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。ちなみにこの年は大賞は該当無し。優秀賞の同時受賞作品が葉月賢の『アイランド』である。 作者の城戸光子は1952年生まれ。受賞時は現役の舞台…

『ダブ(エ)ストン街道』浅暮三文 第8回メフィスト賞受賞作品

浅暮三文のデビュー作 1998年刊行。第8回のメフィスト賞受賞作だが、ノベルスの形態でなく、単行本として上梓された。メフィスト賞と言えば、講談社ノベルスで受賞作が刊行されるという印象が強いが、たまにこういう例外がある。第26回の石黒耀『死都日本』…

畠中恵「しゃばけ」シリーズの記念すべき一作目

第13回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞 今週のお題「読書の秋」ということで、本日紹介するのはこちら。 しゃばけ しゃばけシリーズ1 (新潮文庫) 作者: 畠中恵 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2004/03/28 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 125回 こ…

わたしたちの島の話、池上永一『バガージマヌパナス』がすごくいい

第六回日本ファンタジーノベル大賞受賞作 1994年刊行作品。池上永一のデビュー作にして、第六回日本ファンタジーノベル大賞受賞作である。 ちなみに同時に大賞を受賞したのがかの怪作『鉄塔 武蔵野線』@銀林みのる。この年は当たり年だったんだね。 池上永…

幻想と怪奇の間をたゆたう佳品、平山瑞穂「ラス・マンチャス通信」

異端として彷徨い続ける男のものがたり ラス・マンチャス通信 posted with ヨメレバ 平山 瑞穂 新潮社 2004-12-21 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo 2004年刊行。第16回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。連作短編形式。幻想小説でありながらホラー…