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『Alice(アリス)』川崎康宏 物騒なヒロインがあれこれ頑張るお話

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川崎康宏の電撃文庫作品

2004年刊行作品。作者の川崎康宏(かわさきやすひろ)は1968年生まれのライトノベル作家。第5回の富士見ファンタジア長編小説大賞に『銃と魔法』が準入選し、同作で1994年に富士見ファンタジア文庫からデビューを果たす。銃の世界と魔法の世界を組み合わせた世界観が受けて、当時ちょっと話題になった。

その後1995年に続編の『銃と魔法 2 青い炎』、少し時間が空いて2000年に『隊長は倒れてる 進め!双角小隊』が登場。そして、ファミ通文庫やGA文庫からも作品を出すようになった。本日ご紹介する『Alice』は唯一、メディアワークスの電撃文庫から上梓された作品となっている。

Amazonで書影が見つからなかったので、楽天のリンクを貼っておく。

ちなみにイラストはエナミカツミが担当していた。個人的には成田良悟の『バッカーノ!』の作家さんのイメージが強いかな。

おススメ度、こんな方におススメ!

おすすめ度:★★★(最大★5つ)

女性主人公のライトノベルを読みたい方。とにかく強いヒロインが活躍するタイプの作品がお好きな方。2000年代のライトノベル作品で読んでみたい方。川崎康宏作品に興味のある方におススメ。

あらすじ

狗頭蘭子(くどうありす)。通称アリス・ザ・ファイアボール(もしくは狂犬アリス)は女子高生ながら超人的な戦闘能力を誇り、サウスエンドでもっとも凶暴と怖れられている女だった。下目黒不動尊前探偵事務所に所属する彼女は、とある猫の捜索を頼まれるのだが、それは危険な冒険行の始まりだった。次から次へと現れる襲撃者たち。猫は某企業の重要機密を握っているようなのだが……。

ここからネタバレ

物騒なヒロインが主人公

ちょっと物騒で、人死にが当たり前になってしまっている日本国で、薬物被害で生まれながらにして高い戦闘力を持つに至ってしまったヒロインが、いろいろと頑張るお話。女子高生なのに殺しまくりのヒロイン!しかも罪悪感ゼロ。いいのかそれで。イラストのファニーフェイスと内容のギャップが激しすぎるのではなかろうか。

キャラで魅せるのか、ストーリーテリングの妙で魅せるのかどっちかにした方が良かったのではないかと。いささか中途半端な内容。ヘンなキャラクターばかりで、その辺はそれなりに面白いんだから、下手に構成に凝るよりは、キャラをおもいっきり動かして楽しませてくれた方が良かったように思えた。

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