ネコショカ

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『刀伊の入寇 平安時代、最大の対外危機』
女真族の襲来と軍事貴族たちの台頭

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『三体3 死神永生』劉慈欣 時空の果て、わたしたちの星、わたしたちの宇宙

三体シリーズ三部作の完結編 2021年刊行作品。オリジナルである中国版は2008年に刊行。『三体』『三体2 暗黒森林』の続編。劉慈欣(りゅうじきん/リウツーシン)による三体(地球往事)シリーズ三部作の最終作にあたる。死神永生は「ししんえいせい」と読む…

『俺ではない炎上』浅倉秋成 Twitter炎上の怖さと「責任を取る」ということ

浅倉秋成の2022年最新作が登場 2022年刊行作品。書下ろし。2021年に『六人の嘘つきな大学生』が大ヒット。ブレイクを果たした感のある浅倉秋成の第七作である。 俺ではない炎上 作者:浅倉 秋成 双葉社 Amazon 表紙はスマートフォンの画面を模したデザインと…

エドワード・ゴーリーの邦訳全作リストをご紹介!

※2025/2/25追記 ゴーリー展、3月からは名古屋へ!松坂屋名古屋店にて3/1(土)~4/6(日)まで開催。 邦訳されているゴーリー作品を全て紹介! エドワード・ゴーリー(Edward Gorey)は1925年生まれ。アメリカ人絵本作家である。2000年に亡くなられている。 彼の…

『夏休みの空欄探し』似鳥鶏 謎解き×ロードノベル×忘れられない夏の思い出

似鳥鶏が描く、夏のロードノベル 2022年刊行作品。作者の似鳥鶏(にたどりけい)は1981年生まれのミステリ作家。デビュー以来、ほぼ毎年のように複数作品を発表している多作家として知られる。 本作『夏休みの空欄探し』はポプラ社の文芸PR誌「季刊asta」のV…

『木挽町のあだ討ち』永井紗耶子 とある仇討ちをめぐる群像劇

直木賞&山本周五郎賞のW受賞作 2023年刊行作品。タイトル『木挽町のあだ討ち』の読みは「こびきちょうのあだうち」。作者の永井紗耶子(ながいさやこ)は1977生まれ。産経新聞の記者からフリーライターに転身。その後2010年に『絡繰り心中』(単行本刊行時…

『その意図は見えなくて』藤つかさ 安楽椅子探偵には解決できないことがある

藤つかさのデビュー作 2022年刊行作品。作者の藤(ふじ)つかさは、1992年生まれのミステリ作家。2020年の「見えない意図」(単行本収録時に「その意図は見えなくて」に改題されている)が、第42回の小説推理新人賞を受賞し作家デビューを果たす。 本書『そ…

『風よ僕らの前髪を』弥生小夜子 第30回鮎川賞優秀賞受賞作品

弥生小夜子のデビュー作 2021年刊行作品。作者の弥生小夜子(やよいさよこ)は1972年生まれ。過去には創元ファンタジー新人賞で第1回、第5回で最終選考まで残った実績がある。今回の『風よ僕らの前髪を』では、第30回鮎川賞の優秀賞を受賞し作家デビューを果…