ネコショカ

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『刀伊の入寇 平安時代、最大の対外危機』
女真族の襲来と軍事貴族たちの台頭

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『まだ終わらないで、文化祭』藤つかさ 自分らしさって本当に必要なの?

藤つかさの第二作 2023年刊行作品。作者の藤(ふじ)つかさは1992年生まれのミステリ作家。デビュー作である『その意図は見えなくて』に続く、第二作が本作『まだ終わらないで、文化祭』である。表紙絵は前作に引き続き、イラストレータの中野カヲルが担当し…

『ハムレット狂詩曲(ラプソディー)』服部まゆみ 演劇の世界を舞台としたミステリ

服部まゆみの六作目 服部まゆみは1948年生まれ。第7回の横溝正史賞を『時のアラベスク』で1987年に受賞。以来、著作数は少ないながらも常に水準以上の良作を送り出してきた作家。『この闇と光』が1998年の第120回直木賞の候補にもなり、各方面でも高評価を受…

『負けヒロインが多すぎる!』雨森たきび すべての恋愛の敗者たちに捧げる

雨森たきびのデビュー作 2021年刊行作品。作者の雨森(あまもり)たきびは、2020年の第15回小学館ライトノベル大賞にて、『俺はひょっとして、最終話で負けヒロインの横にいるポッと出のモブキャラなのだろうか』でガガガ賞を受賞。同作を『負けヒロインが多…

『ユージニア』恩田陸 複数の視点から組み上げられていく事件のかたち

日本推理作家協会賞、受賞作品 2005年刊行作品。「KADOKAWAミステリ」2002年8月号~2003年5月号、及び「本の旅人」2003年7月号~2004年9月号にかけて連載されていた作品を加筆修正の上で単行本化したもの。掲載誌が途中で変わってしまったのは「KADOKAWAミス…

『なんて素敵にジャパネスク4<不倫編>』氷室冴子 煌姫がついに本領を発揮してきた!

瑠璃姫VS煌姫 1989年刊行作品。この年の1月に昭和が終わっており、本作からは平成時代の刊行作品となる。ナンバリング的には「4」となっているものの、シリーズ的には六冊目。毎回書いているような気がするけど、読む順番的には1→2→アンコール→続アンコール→…

『ひとりぼっちのソユーズ』七瀬夏扉 今日から、あなたは私のスプートニクになるの

SFジュブナイルの佳品が完全版で帰って来た 2017年刊行作品。もともとは小説投稿サイト「カクヨム」に掲載されていた作品を、改稿のうえで文庫化したもの。KADOKAWA系列のライトノベルレーベル、富士見L文庫からの発売だった。表紙および扉絵のイラストはア…

『少女小説家は死なない!』氷室冴子 少女小説冬の時代と少女小説の再定義

少女小説作家って怖ろしい? 1983年の11月に刊行された作品。氷室冴子の作品としては13冊目。ちなみに『シンデレラ迷宮』と『シンデレラミステリー』の間に刊行された作品である。 表紙及び、本文中のイラストは『ざ・ちぇんじ! 』に引き続き、峯村良子が担…

『どうせ、この夏は終わる』野宮有 人類最後の夏をあなたならどう過ごす?

野宮有の10作目! 2023年刊行作品。作者の野宮有(のみやゆう)は、第25回の電撃小説大賞で『シルバー・ブレット -SILVER BULLET-』が選考委員奨励賞を受賞。改題されて電撃文庫から2019年に発売された『マッド・バレット・アンダーグラウンド』がデビュー作と…

『すみれ屋敷の罪人』降田天 「回想の殺人」を描いた良作ミステリ

降田天の三作目 2018年刊行作品。降田天(ふるたてん)は、萩野 瑛(はぎのえい)と鮎川颯(あゆかわそう)の両名で構成される合作作家のペンネームである。 このコンビ作家の活動歴は長い。鮎川はぎ名義で刊行された「横柄巫女と宰相陛下」シリーズで2007年…