厳選された理系用語80を優しく解説
本日ご紹介するのはこちら。『声に出して読みたい理系用語』である。
著者である信定邦洋(のぶさだくにひろ)さんより、ご恵投頂きました(←一度言ってみたかった)。お声がけいただきありがとうございます!
2020年刊行。筆者は大学および、大学院でバイオテクノロジーを専攻。現在は医学部専門の予備校等で講師等を務められてる方である。
おススメ度、こんな方におススメ!
おすすめ度:★★★★(最大★5つ)
雑学好きの方。理系にあこがれているド文系の方。理数系好きだけど、知らないジャンルの用語も知ってみたい方。中2(厨2)マインドに溢れた、パワーワードを覚えたい方におススメ!
内容はこんな感じ
言えたら格好いい!きちんと説明出来たらもっと格好いい!思わず口に出して読みたくなる!理数系専攻者でも全部は知らない魅惑の理系用語80をイラスト入りで解説。メイン用語の80語に加えて、オマケ用語として50語を追加収録。「理系あるある」「科学者の名言」「理系豆知識」などのミニコラムも充実。理数系のキーワードを楽しく学ぶことが出来る。文系人間でも気軽に手に取れる一冊。
中2ココロをくすぐる魅惑の理系用語
「シンギュラリティ」「モホロビチッチ不連続面」「ガルヴァニック・コロージョン」「ラプラスの悪魔」「ゲシュタルト崩壊」なんとなく聞いたことがあっても、これらの用語をきちんと説明できる方は少ないであろう。
本書では数学、物理、化学、生物、地理、医学、6つの理系ジャンルから魅惑の理系用語を厳選。80のキーワードを、1語あたり約2ページ、イラストと用例付きで、素人向けにわかりやすく紹介してくれている。重要な箇所にはアンダーラインが入る。更に大事な用語は太字で書かれているため、とても分かりやすい。
どんなジャンルでもそうだが、専門用語を門外漢に、平易な言葉で誤解なく説明するのは難しいことである。しかも1語あたりのページ数は限られている。この文字数に収めるのは相当に苦労されたのではないだろうか?同じ用語をWikipediaで見てみて欲しい。ビックリするほどの文字数を必要としている筈である。
このあたりは、筆者の講師としての経験が活かされている部分なのであろう。
特に気になったのはこちらの三語
本書に採用されている80語の中で、特に気になったワードをチョイス。今すぐにでも家人に話したくなったのはこちらの三語である。
「メントスガイザー」
ダイエットコーラにメントス(ソフトキャンディ)を入れると、一気に泡が数メートルの高さまで噴き出すらしい。超やってみたい!!←危険。
「解剖学的嗅ぎタバコ入れ」
手の親指を反らせたときに親指の付け根にできる三角形の窪み
こんな部位にも名称があったとは!!これはさっそく日常会話で使いたい。
「熱殺蜂球」
メッチャ必殺技っぽい!巣に入ってきたオオスズメバチを、二ホンミツバチの大群が取り囲んで摩擦熱で殺してしまうという捨て身の大技。これは、実例を見てみたい。
と思ってググったら動画があったけど、けっこうエグいので見る人は注意。あえてリンクは貼らない。
理系にあこがれる文系人に読んで欲しい
恥ずかしながら、小学校の時に所属してた部活動は「理科クラブ」だった。そして中学では「科学部」に入っていた。自分はどう考えても理数系に進むだろうと思っていた。
しかし、世の中は甘くなかった。高校に入ったわたしを待っていたのは、衝撃的な「物理で零点」という試練であった。ガチで受けた試験で零点!続いて訪れたのは、化学の授業で「モル」の概念が理解できないという挫折!!
早々に理系への進学を諦め、というか国公立すら諦め、以後は理数系とは無縁の私立文系の世界に逃げ込んでしまったのがわたしである。
そんなわたしにとって、理数系に進まれた方はあこがれの存在である。理系用語を縦横に駆使しして、ちょっと難しい概念をサラッと一般人に説明してみたい。
そんなニーズに本書は軽やかに答えてくれるはずである。
試し読みできる!
試し読みをしてみたい方はKADOKAWAの紹介ページをご覧いただきたい。
冒頭の四項目「ウォーキングデッド・シンドローム」「トゲアリトゲナシトゲトゲ」「青木まりこ現象」「クソニンジン」まで無料で読むことが出来る。