ドクロちゃんシリーズの第五作
2005年刊行作品。シリーズ五作目。メディアワークスの小説誌「電撃hp」の30号と32号に掲載された二作に、書き下ろしを二本追加して文庫化したのが本書。前巻から数えて、半年ぶりの新刊であった(当時)。
ドクロちゃんブーム到来
マンガの世界でも同様だが、ギャグを書ける作家は貴重である。この時期、ドクロちゃんはすっかり電撃レーベルの主要作品にまで成り上がっていた。
マンガ化されて、CDドラマも出て、ネットラジオまでやって、あまつさえアニメ化まで成し遂げてしまい、ライトノベル書きの出世レースを瞬時に頂点まで駆け上がってしまった感がある。ギャグ作品という、広大な未開拓地を見事に生かした事例と言える。
おススメ度、こんな方におススメ!
おすすめ度:★★★(最大★5つ)
ギャグ系のライトノベルを読んでみたい人、木工ボンド部に入りたい人におススメ!
あらすじ
波瀾万丈な中学生活を謳歌する桜クン。聖ゲルニカ学園に一大イベント「文武両道競技会(ルネツサンス)」の季節が訪れた。木工ボンド部を率いる我らがドクロちゃんのモチベーションは無意味に急上昇。例によって引きずり回される桜クンは、恐るべき緊急合宿に拉致されてしまう。深夜の学園で繰り広げられる阿鼻叫喚の地獄絵図とは!
↓ここからネタバレ
魅惑の木工ボンド部(笑)
これまで闇のベールに包まれていた(誇張)、木工ボンド部の秘密がついに解明されるのが本巻。『バード・スプライ飛』『ロスト・ニルヴァー那』『オーバー・ザ・レイン棒』難解な木工ボンド用語が頻出するけれども大丈夫。どうでもいいから(笑)。
この作者の実にバカバカしい用語センスが大好きだ。この突き抜けたアホさが加減を堪能したい方は、そろそろマンガ版とアニメ版の方もチェックしてみていただきたい。
アニメ版一期
本日のおまけコーナーは、アニメ版一期のお話。
地上波の「アニメTV」で2005年に放映後、OVAとしてリリースされている。エスカリボルグを振り回し、ドクロちゃんが大活躍である(桜くんがその分大変な目に遭っているのだが)。
で、特筆すべきはこのオープニングである。動画のリンクを貼っておこう。
一度聞くと、「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~」のフレーズが脳内で永久リフレインされてしまうので要注意の楽曲である。
Prime Video版はこちら。
DVDで見るならこちらかな。