ネコショカ

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ケイロニアの皇位継承問題が決着、グイン・サーガ続篇136巻『イリスの炎』


ケイロニアに新皇帝誕生

2015年刊行。宵野ゆめが書いたグイン・サーガとしては本作が三作目になる。

イリスの炎―グイン・サーガ〈136〉 (ハヤカワ文庫JA)

思えばシリーズ初期の17巻あたりから、長らく引っ張ってきたケイロニアの皇位継承問題がやっとこさ解決。皇位を継ぐのは果たして誰か?って、まあタイトルからしてバレバレだけどね。

あらすじ

地下水路の増水から辛うじて生き延びたシルヴィアは、サイロンのとある下宿屋に落ち着くことになる。シルヴィアの不実の子、シリウスはケイロニア最北の地ベルデランドに。そして次期ケイロニア皇帝を決める、選帝侯会議は紛糾を極める。皇位継承権を持つ、第一皇女オクタヴィアは遂に一つの決断を下すのだが……。

この巻で起こること

ケイロニアの皇位継承問題を軸に、シルヴィアの子シリウスのその後や、グインに双子誕生とけっこう、盛りだくさんの巻である。ちょっとだけパロのお話もある。

ワルスタット侯ディモスたぶらかされる

少し前から怪しい感じがしていた、ケイロニア選帝侯の一人、ワルスタット侯ディモスが、フェリシア婦人の毒牙に……。魔の胞子かなにかで操られているのか、「あのお方」自らが口説き落としたのか。いずれにしても、このままだとロクな末路は用意されていなさそう。パロに来るとみんな悲惨な目に遭うよね。

皇子シリウスの存在がバレる

ハゾスが殺すに殺せず、ローデス候ロベルトに託されたシルヴィアの不義の子シリウスは、下ナタールの開拓農家に。ナタール川の大氾濫に巻き込まれるも、九死に一生を得て、ベルデランド選帝侯(って初登場だっけ?)ユリアスの庇護下に入る。

一方、サイロンの宮廷では、シリウスはシルヴィアと亡きダナエ候の忘れ形見であるという無茶な告発がなされ、その存在が遂に明るみに出てしまう。この先面倒な展開になりそう。

シリウスという名前は栗本薫作品では、とりわけ重要な意味を持つ名前だ。

本作中での「シリウス」は、シレノスとバルバスのサーガに登場する半身半魔の英雄。闇と光を併せ持つ存在ということなので、この後も重要な役割を担っていくことになろるのだろう。けど、さすがにそのころまで、初期の読者は生きていない気がするけど。

グインが双子のパパに!

愛妾ヴァルーサが双子を出産。兄王子はアルリウス、妹王女リアーヌ(リアードに由来するらしいよ)。いずれも豹頭ではない模様。物語的に、これは一大イベントであるような気がするのだけど、ケイロニアの皇位継承問題の裏番組的な扱いで少々可哀そう。わりとあっさり済んでしまったね。

ケイロニア皇帝オクタヴィア誕生

天涯孤独な復讐者として登場し、マリウスによって愛を得て、奪われていた父親の愛を取り戻し、やがて母となり、今ここに、あのイリスがケイロニア皇帝に。昔からの読者としては感無量な思いがありますな。最近キャラ変わってるんじゃないって、気もするけど、 ここは敢えてツッコまない。

ちなみに、オクタヴィアは初登場時の天野喜孝版イラストの印象が強くて、折れそうなくらいの超スリム体型ってイメージが強くて、未だに丹野版の豊満体型には馴染めないのであった。

イリスの炎―グイン・サーガ〈136〉 (ハヤカワ文庫JA)

イリスの炎―グイン・サーガ〈136〉 (ハヤカワ文庫JA)

 

ちなみに、次巻の五代ゆうパートは、スカールのフェラーラ行がメインとなるようだ。また、続きの感想は次週の金曜日に。

グイン・サーガ続篇137巻『廃都の女王』の感想はこちらから。

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