ネコショカ

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居合VS無刀の戦い、西尾維新『刀語 第二話 斬刀・鈍』


毎週火曜日は大長編ライトノベルの感想を書く日なので(なんとなく決まった)。先週の第一話に引き続き、西尾維新の『刀語(かたながたり)』シリーズをご紹介したい。

狂気の12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第二巻

2007年刊行。12ヶ月連続刊行の大河小説。第二作目。

刀語 第二話 斬刀・鈍 (講談社BOX)

まず何がビックリしたかって、前の巻(240頁)より頁数が減っているのに(216頁)、値段が上がっていることである(1,058円⇒1,188円)。なんで??ただでさえ、講談社BOXは不当に高い気がするので、こういうの勘弁してほしい。

あらすじ

伝説の刀工、四季崎記紀の残した十二本の変体刀を蒐集すべく、旅を続ける七花ととがめ。次なる目的地は因幡砂漠にそびえ立つ下酷城。ここに二本目の刀、斬刀・鈍があるのだと云う。待ちかまえるは神速の居合いの使い手宇練銀閣!見ることすら適わない、光の速さの剣技を前にして、七花が選んだ意外な戦法とは……。

この巻で登場する刀と対戦者

本作の毎回の真の主役は、ギミックてんこ盛りの十二本の変体刀と、それを操る奇人変人剣士の皆さんである。今回登場するのはこちらの皆さん。

居合使いの敵に対して、無刀で戦う主人公がいかに勝利を得るのかがポイント。

斬刀「鈍」(ザントウ・ナマクラ)
所有者・宇練銀閣。「切れ味」に主眼が置かれている。否定姫は「ありとあらゆる存在を一刀両断にできる、鋭利な刀」と称した。
柄や鍔、鞘が真っ黒な刀。あらゆる物を抵抗なく一刀両断できる。宇練家に代々受け継がれており、宇練銀閣の十代前の先祖、宇練金閣(うねり きんかく)はこの刀で一万人切りを成したと言われている。所有者である宇練の居合い抜きの速さゆえ、初登場時には刀身が見えず、「鉋」や「鎩」のような、比較的まともな刀剣型の変体刀の中では唯一、造りや刃紋に関する言及が無かった。後に刀身を見た七花は、「なんか普通」と述べている。刀身によって物質の分子結合を破壊しているらしく、このおかげで「なんでも斬れる」という特性を発揮している。

宇練 銀閣(うねり ぎんかく)
因幡国下酷城城主。居合い抜きの達人で、目にも留まらぬ速さの抜刀術「零閃(ぜろせん)」の使い手。射程内の敵なら一刀両断だが、射程以外の頭上や真上に対して無防備なのが致命的な弱点。先祖から斬刀「鈍」を継いでいる。環境変化で全土が砂漠と化した因幡国の最後の住人。いつも寝てばかりいるが、実際には立て付けを悪くした襖を開ける音で目を覚ますほど眠りが浅い。
32歳。身長五尺四寸二分。体重十四貫二斤。趣味は「睡眠」。

刀語 - Wikipedia より

 味わい深い「ちぇりお!」の妙技を堪能する

なんだか値段のわりには話の密度が薄いような気がするけど、深く考えてはいけない。これでもまだ、その後の「物語」シリーズよりは密度が高いと思われる。そう考えると戯言シリーズの頃はまだまだ、お話の中身が濃かった気がするよね。

しかしながら、キャラ立ての見事さはさすがに西尾維新で、まにわにさんとか、白鷺クンとか、「ちぇりお!」とか「ちぇりお!」とか(しつこい)、一般人が一人も存在しない異様な空間に、次第に慣らされてしまうところが、なんとも癪なところである。

 

刀語 第二話 斬刀・鈍 (講談社BOX)

刀語 第二話 斬刀・鈍 (講談社BOX)

 

アニメ版も1巻で1枚

テレビアニメ版は2010年放映。こちらも原作に倣い、毎月1巻分が一時間枠で、放送されていた。故に円盤も1話ごとの販売である。揃える側としてはけっこう大変そう。

しかしながら、田村ゆかりCVによる「ちぇりお!」が愉しめるのは、アニメ版最大のウリである。それだけでも見る価値はある。

刀語 第二巻 / 斬刀・鈍【完全生産限定版】 [DVD]

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