ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『ちょっと今から仕事やめてくる』北川恵海 全ての人に「ヤマモト」が居てほしい

北川恵海のデビュー作 2015年刊行作品。作者の北川恵海(きたがわえみ)は1981年生まれ。本作が第21回電撃大賞の電撃小説大賞部門〈メディアワークス文庫賞〉を受賞し、作家デビューを果たしている。マイナビの記事によると2019年1月の時点で70万部!の大ベ…

『あなたの人生の物語』テッド・チャン 「地獄とは神の不在なり」も収録されてます!

テッド・チャンの最初の著作 2003年刊行作品。オリジナルの米国版は1998年刊行で原題は『Story of Your Life』。 作者のテッド・チャン(Ted Chiang/姜峯楠)は中国系のアメリカ人作家で1967年生まれ。極端な寡作で知られる作家で、つい最近までは本作しか著作…

『イニシエーション・ラブ』乾くるみ 原作、映画版、オーディブル版のネタバレ感想

乾くるみ「イニシエーション・ラブ」のネタバレ感想。静岡県小説、80年代小説としての特徴について書いてみた。 原作とラストが違う映画版、更にオーディブル(オーディオドラマ)版の感想もあります。

『閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム』木元哉多 沙羅ちゃんの日常が明らかに!

木元哉多作「閻魔堂沙羅の推理奇譚」全作のネタバレ感想です。登場人物のリスト付き。

『蜜の森の凍える女神』関田涙 第28回のメフィスト賞受賞作&ヴィッキーシリーズ三部作

当ブログ開始初期からの不定期連載企画、メフィスト賞作品、全作感想書くぞシリーズも今回で31作目。メフィスト賞は現在第62回まで開催されているので(2020年8月現在)、これでようやく半分。先が長すぎる! 本日、第28回のメフィスト賞受賞作、関田涙『蜜…

『閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット』木元哉多 どうして彼は殺されたのか?

「閻魔堂沙羅の推理奇譚」シリーズの三作目 2018年刊行作品。先月から開始した「閻魔堂沙羅の推理奇譚」シリーズの全作読破企画の三回目である。作者の木元哉多(きもとかなた)としてもこれが三作目。2018年はこのシリーズ、いきなり四冊も刊行されているん…

『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信 ラスト一行の衝撃にこだわった連作短編集

ラスト一行で落ちるミステリは本書だけ! 2008年刊行作品。新潮社の文芸誌『小説新潮』に掲載された4編に、書下ろし1編を加えて上梓されたもの。 単行本版の帯には以下のような記載がある。 ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の…

『そして、ユリコは一人になった』貴戸湊太 『このミステリーがすごい!』大賞、U-NEXT・カンテレ賞作品

貴戸湊太のデビュー作 2020年刊行作品。作者の貴戸湊太(きどそうた)は1989年生まれ。本作がデビュー作となる。第18回の『このミステリーがすごい!』大賞、U-NEXT・カンテレ賞の受賞作。 U-NEXT・カンテレ賞は、この第18回から新たに設けられた枠で、ネット配…

『告白』湊かなえは、デビュー作から凄かった!(映画版の感想つき)

湊かなえのデビュー作『告白』のあらすじと、ネタバレ感想、考察。350万部も売れた大ベストセラーで、2009年の本屋大賞受賞作。 松たかこ主演、中島哲也監督の映画版についても感想と、キャスト一覧を記載しています。 本作では異なる人物の「告白」によって…

『ざ・ちぇんじ!』氷室冴子 男女入れ替わりモノの古典的名作

氷室冴子、もうひとつの平安朝コメディ 前後編の二巻構成で、前編が1983年1月刊行、後編が同2月刊行。氷室冴子としては10冊目、11冊目の単著ということになる。ちなみにこの作品の前に刊行されたのが『雑居時代』、続いて刊行されたのが『シンデレラ迷宮』で…