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『マルドゥック・ヴェロシティ2』冲方丁 百鬼夜行の能力バトルを愉しめ!


「ヴェロシティ」の二冊目!

2006年刊行作品。名作『マルドゥック・スクランブル』の前日譚の二冊目である(全三冊)。

マルドゥック・ヴェロシティ 2 (ハヤカワ文庫JA)

マルドゥック・ヴェロシティ 2 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:冲方 丁
  • 発売日: 2006/11/15
  • メディア: 文庫
 

2006年の旧文庫版は現在出回っておらず、2012年に登場した新装版がデフォルトとなっている。

マルドゥック・ヴェロシティ2 新装版

おススメ度、こんな方におススメ!

おすすめ度:★★★★(最大★5つ)

グロいのオッケー、エグいのオッケー、スプラッターオッケー!能力バトルは面白ければ何でもアリだと思っている方。ボイルドとウフコックの過去が気になる方。冲方丁ならではの独特のハードボイルド文体に痺れたい方。とにかく面白い小説を読みたい!という方におススメ。

あらすじ

研究所を追われたボイルドたちは、三博士のひとりクリストファーの呼びかけに応じ、マルドゥック市に腰を据える。そこは新旧勢力の抗争が激化しつつある悪名高き犯罪都市だった。彼らは自らの特殊能力を活かし、証人保護システム「マルドゥック・スクランブル09」の任務に命を賭けていく。巨大な陰謀渦巻くこの街で、彼らは自らの有用性を示すことが出来るのだろうか。

ココからネタバレ

キャラクターが多すぎる!

一巻の序盤、物語の世界観に馴染めるまでに少々手間取ってしまったが、後半からは俄然面白くなってきた。マルドゥック市に入ってからのテンポの良さ。疾走感は目を見張るものがある。カタカナ名前ばっかりなので、登場人物がやたらに多いので巻頭のキャラ紹介ページはいつでも開けるようにしておくと吉だ。

魅惑の能力バトルを堪能せよ

この巻で、これまでベールに包まれていた敵チーム、カトル・カールの面々が遂にお出ましになる。ああ、なんて素晴らしい百鬼夜行の世界。ゴキブリ野郎に、噛みつき魔、火吹き男に、一輪車男、角が生殖器の大鹿女。いやもう、ビジュアル的にも性格的にも逝っちゃってる連中ばかり。素晴らしい!

ちょっとだけ山田風太郎の『甲賀忍法帖』を思い出しちゃったよ。繰り広げられていく数々の異能バトルは無条件に楽しい。

甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1) (講談社文庫)

甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1) (講談社文庫)

 

運命の女ナタリアとの出会いで、人生の転機を迎えるボイルド。「スクランブル」での壊れ具合が予想出来ないくらい幸せそう。この後がどうなるか判っているだけに、3巻を読むのが辛いところだ。街の利権を巡る争い。政財界、暗黒街をも巻き込んだ世代交代の波濤の中で繰り広げられる血みどろのな権力闘争。本筋のプロットもかなりよく練られていて感心。未だ黒幕が誰なのか予想がつかない。

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