ネコショカ

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『西の善き魔女1 セラフィールドの少女』荻原規子 版がいろいろある人気シリーズ


荻原規子の代表作

1997年刊行作品。言わずとしれた有名作品で、荻原規子の出世作である。と、書いても最近の人だとあんまりよく知らないかな?

なお、梨木香歩の『西の魔女が死んだ』とは全く別のお話である。

いろいろな版が出ているので、正直完璧に説明できるか自信が無いのだが、まず中央公論新社のファンタジー系のレーベル、C★NOVELSから登場したのが最初。この時のイラストは牛島慶子。しかし外伝含む全シリーズが出そろったところで新装版が登場し、この際にイラストが桃川春日子に変更となっている。

西の善き魔女1 セラフィールドの少女 (C★NOVELSファンタジア)

西の善き魔女1 セラフィールドの少女 (C★NOVELSファンタジア)

  • 作者:荻原規子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/03/28
  • メディア: Kindle版
 

その後の大ヒットを経てハードカバーの愛蔵版が2001年に登場。こちらは合本版で全四巻構成。イラストは佐竹美保が担当している。

西の善き魔女〈1〉旅立ちの巻

西の善き魔女〈1〉旅立ちの巻

  • 作者:荻原 規子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2001/11
  • メディア: 単行本
 

続いて中公文庫版が2004年に登場。イラストは愛蔵版同様に、佐竹美保が担当している。ノベルス版の頃に比べると、かなりファンタジーテイストの落ち着いた印象の絵になっていて、わたし的にはこの版が一番好き。世界観も、いい感じに醸し出せてるしね。

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

そして、なんと2013年になって角川文庫版が登場している(このエントリ書いてて初めて知った)。フィリエル(だよね?)のビジュアルがなんか、全然昔のイメージと違うので違和感バリバリだが、現在入手できるのは角川版であるようだ。

西の善き魔女1  セラフィールドの少女 (角川文庫)

西の善き魔女1 セラフィールドの少女 (角川文庫)

  • 作者:荻原 規子
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/06/21
  • メディア: 文庫
 

版によって順番が違う

なお、当初のノベルス版は正伝5冊→外伝3冊の順に刊行されたが、中公文庫版では正伝1~4⇒外伝2⇒正伝5⇒外伝1⇒外伝3の順番で刊行されており、これが更に角川文庫版では元のノベルス版の順番に戻っている。なんともややこしい……。

まあ、作中の時系列をどこまで尊重するかの違いなのだと思うけど、どちらにしてもナンバリング順に読んでいけば問題ないかな。

あらすじ

女王生誕祝祭日。辺境の地セラフィールドの少女フィリエルは、ルアルゴー伯爵の舞踏会に出席することを初めて許された。偏屈な父親から届けられたのは母の形見の首飾り。ルアルゴーの屋敷に足を踏み入れたフィリエルの人生はその時から一変する。首飾りに隠された驚くべき秘密とは。恋と策略と戦いの日々がいま始まろうとしていた。

王道の貴種流離譚

田舎に生まれた女の子が実は高貴なお生まれでしたという王道的なストーリー展開。第一巻では伯爵家に引き取られて上流社会への第一歩を踏み出すところまで。なんとなくアードレー家に引き取られた『キャンディ・キャンディ』を思い出すなあ(古い)。ピンチになると度胸が据わって大胆な行動をも厭わないフィリエルの性格は主人公としてはうってつけだ。

パートナーとなる幼馴染の少年ルーン

そして彼女には幼馴染みの少年ルーンが居るのだけれども、まだこの時点では互いに兄弟としての意識が強くて恋心が生まれるまでには至っていない。ルーンは黙して語らずなミステリアスなキャラクター設定。静けさの中に押し隠した激情は『嵐が丘』 のヒースクリフをなんとなく想像させられて(周り荒野だし)これからが楽しみだ。物語はフィリエルとルーンの二人を軸として展開していく。

科学が禁忌とされる世界

舞台となるのは代々女王が治める女系国家グラール。女王はいるけど王様はいないのだ。中世ヨーロッパ風の異世界ファンタジーな世界設定だが魔法の類は出てこない。科学の知識は王家に独占されていて一般には禁忌のものとされている。とこのあたりは後々重要になってきそうな予感。設定はかなり練り込んで作ってあるようだ。

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

  • 作者:荻原 規子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2004/10/01
  • メディア: 文庫
 

シリーズ二作目『西の善き魔女2 秘密の花園』の感想はこちらからどうぞ

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