澁澤龍彦、最後の作品。あらすじと各エピソードごとのネタバレ感想を掲載。ざっくり地図付き。マンガ版の情報もあり。喉頭癌という死病に苦しんでいた、澁澤龍彦自身の葛藤が主人公の高丘親王に多分に投影されている。次第にその肉体は病み衰えて行くが、反…
オクタヴィア戴冠、一枚岩とは言えないケイロニアのお家事情を描く 2016年刊行。続篇グイン・サーガとしては八冊目。宵野ゆめ版のグインとしてはこれが四作目にあたる。 あらすじ オクタヴィアの戴冠式を前に、ケイロニアでは不穏な事態が相次ぐ。ツルミット…
講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の九作目 2007年刊行。全体の2/3が終わって、とうとうこれで残り三冊である。 あらすじ 出羽の国。天童は将棋村を訪れたとがめと七花。四季崎記紀の残した十二本の完全なる変体刀を探し求める旅は終盤を迎えていた。この…
恒川光太郎のデビュー作 2005年刊行。恒川光太郎(つねかわこうたろう)の第一作。表題作の「夜市」は第12回日本ホラー小説大賞受賞作品。本書では、加えて書き下ろしの「風の古道」が追加され、単行本化されている。 処女作の本作でいきなり第134回直木賞の…
スカール、魔都フェラーラへ 2015年刊行。栗本薫亡きあとの、続篇グイン・サーガとしては七冊目。五代グインとしてはこれが四作目にあたる。 あらすじ 大鴉ザザと狼王ウーラにいざなわれ、スカールとスーティは魔都フェラーラを訪れる。しかし、キタイの首都…
講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"後半戦に突入 2007年刊行。シリーズ八作目。月一冊の全十二巻構成。全体の2/3が終わって、そろそろ後半戦といったところ。 あらすじ 伝説の名刀、四季崎記紀の変体刀を七本まで蒐集した奇策士とがめと鑢七花。二人は幕府…
ケイロニアに新皇帝誕生 2015年刊行。宵野ゆめが書いたグイン・サーガとしては本作が三作目になる。 思えばシリーズ初期の17巻あたりから、長らく引っ張ってきたケイロニアの皇位継承問題がやっとこさ解決。皇位を継ぐのは果たして誰か?って、まあタイトルか…
講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第七巻 2007年刊行。12ヶ月連続刊行の七冊目。中盤の山場、VSねーちゃん戦である。 比較的凄惨な殺陣が連続する対戦型格闘小説である本作に、正直言って竹のイラストは合ってないんじゃないか?カワイすぎるのでは?時…
4つの舞台の物語を収録 2015年刊行。五代ゆう描くところのグイン・サーガとしてはこれで三作目。 今回は、ブランのヤガ潜入レポート、リギア一行の逃避行、クリスタルでのイシュトヴァーンとカメロン、そしてスカールたちの魔都フェラー行と4つの舞台のお話…
シリーズ最終作、夏の日の終わり 2003年刊行作品。『電撃HP』20号~24号に連載された4話にエピローグ分を書き下ろしで追加。4冊目の本巻が最終巻となる。 あらすじ 伊里野との逃避行が始まった。追っ手を逃れ束の間の安息を得た二人に訪れた悲劇を描く「夏休…
今週のお題「雪」に便乗。今回の舞台は壱級災害指定地域、蝦夷の踊山なのである。 講談社BOX12ヶ月連続刊行"大河ノベル"の第六巻 2007年刊行。シリーズ六作目。毎月一冊で全12冊構成なのでこれで折り返し点である。 あらすじ 校倉必の意趣返しにより、絶対凍…
宵野ゆめ版グインの二冊目 2014年刊行。正篇の続篇としては四冊目。宵野ゆめグインとしては132巻の『サイロンの挽歌』までは『グイン・サーガ・ワールド』に掲載されていた作品の文庫化であったが、この巻より書き下ろしとなっている。 あらすじ 幽閉中であ…