ネコショカ

小説以外の書籍感想はこちら!
『殴り合う貴族たち』繁田信一
藤原実資「小右記」から読む平安貴公子のご乱行

『変な家』雨穴 ネットで大人気の不動産ミステリ&ホラー

雨穴著『変な家』、人気のホラー、不動産ミステリのあらすじ、ネタバレあり感想、考察(ツッコミ)記事です。

『残穢(ざんえ)』小野不由美 残る穢れ、伝染する穢れ、日常を侵食する怪異

第26回山本周五郎賞受賞作品 2012年刊行。書下ろし作品。タイトルの『残穢』は「ざんえ」と読む。カバー装画は司修が担当。第26回の山本周五郎賞を受賞している。 残穢 作者:小野 不由美 新潮社 Amazon 新潮文庫版は2015年に登場しており、現在読めるのはこ…

『死にぞこないの青』乙一 小学校時代の暗黒感をもういちど

乙一の第七作品 2001年刊行作品。『夏と花火とわたしの死体』『天帝妖狐』『石ノ目(平面いぬ。)』『暗黒童話』『失踪Holiday』『君にしか聞こえない』に続く七作目。文庫化含め、2001年はやたらに乙一(おついち)作品が刊行された年だった。大学を卒業し…

『M.G.H. 楽園の鏡像』三雲岳斗 SF×ミステリの良作品

本感想、読書ブログはリライトが大切 今週のお題「サボる」に便乗。もうひとつのブログ(非小説系書籍感想)と合わせて、どちらか必ず一方は毎日更新しているようにしているわたくし。 毎日来ていただいている方はお気づきかと思うけど、、当ブログでは旧記…

『フラッガーの方程式』浅倉秋成 最高のご都合主義をあなたに!

浅倉秋成の第二作 2013年刊行作品。『ノワール・レヴナント』に続く、浅倉秋成(あさくらあきなり)の第二作である。単行本は講談社BOXレーベルからの登場であった。イラストは中村ゆうひが担当していた。 フラッガーの方程式 (講談社BOX) 作者:浅倉秋成 …

『この橋をわたって』新井素子、作家生活40年目にして初の短編集

新井素子の初?の短編集 2019年刊行作品。2014年から2018年にかけて、新聞、雑誌、ウェブ媒体等に掲載されていた作品をまとめたもの。 新井素子にしては珍しい、特定のシリーズ、テーマに囚われない短編集。あれ、短編集って新井素子的には初めて? って、思…

上遠野浩平の「ナイトウォッチ」三部作をざっくりと紹介してみる

最初は徳間デュアル文庫から 上遠野浩平(かどのこうへい)の「ナイトウォッチ(Night Watch)」シリーズ三部作は、2000年~2002年にかけて、徳間文庫の今は亡き徳間デュアル文庫から刊行されていた。当時の上遠野浩平は「ブギーポップ」シリーズで電撃文庫…

『いっぱしの女(新版)』氷室冴子の30年前のエッセイが復刊!

エッセイストとしての氷室冴子 氷室冴子(ひむろさえこ)は1977年のデビュー以来、少女向けの小説レーベル、コバルト文庫を中心として活動を続けていた。大ヒット作『なんて素敵にジャパネスク』などのおかげで、小説作品ばかりが目につくが、エッセイの類も…

『平面いぬ。』乙一 初期のファンタジー、ホラー短編集

ノベルス版と文庫版でタイトルが違う 2000年刊行作品。集英社としては珍しいノベルススタイルでの登場であった(当時)。この時点でのタイトルは『石ノ目』。乙一(おついち)作品としては、『夏と花火と私の死体』『天帝妖狐』に続く三作目。 石ノ目 作者:…

『青猫屋』城戸光子 魅力的な世界観を持つファンタジー作品、

第八回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞作品 1996年刊行。第八回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。ちなみにこの年は大賞は該当無し。優秀賞の同時受賞作品が葉月賢の『アイランド』である。 作者の城戸光子(きどみつこ)は1952年生まれ。受賞…

夏に読みたい京極夏彦の「妖怪えほん」全五作

一昨年作成した記事だが、NHK Eテレで再放送があったせいかアクセスが増えていたので、ちょこっと追記して再投稿(手抜き)。 夏になると読みたくなるのが怪談噺である。怪談とは少し違うかもしれないが、本日ご紹介するのは、「京極夏彦の妖怪えほん」シリ…

『始祖鳥記』飯嶋和一 江戸時代に空を飛んだ男、鳥人幸吉の一代記

江戸時代に空を飛んだ男がいた 2000年刊行作品。飯嶋和一(かずいち)としては、四作目の作品。 2002年に小学館文庫より文庫版がリリースされている。 始祖鳥記 (小学館文庫) 作者: 飯嶋和一 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2002/11/06 メディア: 文庫 購…