氷室冴子の二作目 本日紹介する『さようならアルルカン』は『白い少女たち』に続く、氷室冴子(ひむろさえこ)の二作目の作品である。初版は昭和54(1979)年。恐ろしいことに、今から40年以上も前の作品になってしまった。わたしも歳を取るわけである。 本…
神原恵弥シリーズの第二作 双葉社の小説誌「小説推理」に、2002年7月号、9月号、11月号、2003年1月号、5月号、7月号に連載された作品を加筆修正の上、単行本化したもの。神原恵弥(かんばらめぐみ)シリーズの第二作となる。 単行本版の装丁は表紙を透明にし…
週刊文春&本格ミステリ・ベスト10でそれぞれ20位 2000年刊行作品。作者の歌野晶午(うたのしょうご)は1961年生まれのミステリ作家。本作はこの年の「週刊文春ミステリーベスト10」及び、「本格ミステリ・ベスト10」でそれぞれ第20位に入っている。最初は講…
「世界」シリーズの第一作 2003年刊行作品。その後、『不気味で素朴な囲われた世界』『きみとぼくが壊した世界』『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』と続いていく、「世界」シリーズの一作目である。なお、2022年5月時点で未完のままである。 …
全米で100万部突破!映画化も決まった超人気作品 2022年刊行作品。オリジナルのアメリカ版は2020年刊行で原題は『The Invisible Life of Addie LaRue』。翻訳者は高里ひろ。 作者のV・E・シュワブ(V. E. Schwab)は1987年生まれのアメリカ人作家。2011年に『T…
氷室冴子の『白い少女たち』について感想をあげるつもりであったが、刊行当時の状況を調べているうちに、昭和50年代のコバルト文庫についても触れたくなってしまった。ということで、『白い少女たち』の感想に加えて、昭和50年代のコバルト文庫について雑に…
池澤夏樹の短編集 1995年刊行作品。最初の単行本は文芸春秋から。谷崎潤一郎賞を取った『マシアス・ギリの失脚』の二年後に出た作品。 「文學界」「スイッチ」「毎日新聞」「キャラウェイ」「クレヨン」「新潮現代童話館」「リテラリー スイッチ」「群像」な…
そえだ信のデビュー作、改題されて文庫化 2020年刊行作品。第10回のアガサ・クリスティ賞の大賞受賞作である。作者のそえだ信(そえだしん)は本作がデビュー作となる。 ちなみに、次点となる優秀賞受賞作は宮園ありあの『ヴェルサイユ宮殿の殺人』である。こ…
戯言シリーズの用語辞典 西尾維新の戯言シリーズ、そして人間シリーズの感想をつらつらと書き飛ばしてきた。だいたいこれで書き終えたかな?と思っていたけど、まだこちらの作品が残っていた。 『ザレゴトディクショナル』は2006年刊行作品。戯言シリーズの…
大澤めぐみのスニーカー文庫四作目 2018年刊行作品。『おにぎりスタッバー』『ひとくいマンイーター』『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』に続く、大澤めぐみのスニーカー文庫、第四作となる作品である。 表紙と本文中の挿画はイラストレー…
浦賀和宏、初の非講談社系作品 2001年刊行作品。作者の浦賀和宏(うらがかずひろ)は1978年生まれ。1998年の『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞してデビュー。ちなみに、メフィスト賞デビューの同期生としては、乾くるみ『Jの神話』、積木鏡介『歪んだ…
神原恵弥シリーズの第一作 2001年刊行作品。もともとは双葉社の 小説誌『小説推理』に2000年7月号~2000年11月号にかけて掲載されていた作品。 最初に刊行された単行本版のタイトルは『MAZE[めいず]』と[ ]内がひらがなになっていた。書影の左上をよく見…