ネコショカ

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2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

『嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり

『ハンニバルライジング』トマス・ハリス レクター博士のエピソード・ゼロ作品

トマス・ハリスの第五作 2007年刊行作品。オリジナルの米国版は2006年刊で。原題は『Hannibal Rising』とそのまんま。作者のトマス・ハリス(Thomas Harris)は1940年生まれのアメリカ人作家。-著名作家だが、意外に作品の数は少なく、半世紀近いキャリアの中…

『チョコレート工場の秘密』ロアルド・ダール スパイスの効いた児童文学作品

映画化もされた児童文学の名作 ロアルド・ダール(Roald Dahl)は1916年生まれで、1990年に没したイギリスの作家。 第二次大戦中はイギリス空軍のパイロット。戦後は作家として活躍。1960年代からは児童文学にも進出。現在にまで読み継がれるような幾多もの作…

『新本格魔法少女りすか2』西尾維新 心地よい王道展開

※2021/1/6追記 文庫版がリリースされたのに伴い再読中。既にレビュー済の作品だが、加筆修正の上で再アップ! 新本格魔法少女りすかシリーズの第二弾 2005年刊行作品。りすかシリーズ二作目。「ファウスト」のVOL.3とVOL.4に掲載された二作品に書き下ろし一…

2020年に読まれた記事ベスト10 小説感想ブログのアクセス傾向まとめ

あけましておめでとうございます 2020年はコロナ禍のため、3月以降はほぼテレワーク状態だった。引きこもり状態が続き、読書人としてはいつも以上に本が読めた充実した年となってしまった。読書が趣味で良かった!というべきところだろうか。 さて、年始恒例…

2020年に読んで面白かった小説10選

今年ギリギリになってしまったが、恒例の年間ベスト企画、昨日のマンガ編に続いて小説編をお届けしたい。「2020年に出た作品」ではなく、「2020年に読んだ本」が対象なのでその点は注意。また、特に順位などはつけていない。 このページに関してはネタバレな…

2020年に読んで面白かったマンガ9選

恒例の「〇〇年に読んで面白かった」シリーズ。今年はマンガ編からスタートである。コロナ禍のおかげで、今年はネットカフェに籠ることがほとんど出来ず、結果として影響を受けたのがマンガ本の読了減少であった。その分、一般書籍の読了数は増えたのだけど…

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ(4)『悪霊はひとりぼっち』と『ゴーストハント4』

ゴーストハント(悪霊)シリーズ新旧読み比べ四回目! 小野不由美のゴーストハント(悪霊)シリーズを、旧作、新作両方読んだ上でレビューするシリーズ。本日ご紹介するのはシリーズ第四作『悪霊はひとりぼっち(ゴーストハント4)』である。 『悪霊はひと…

『さようならアルルカン/白い少女たち』氷室冴子の初期作品集 幻の四編を初収録

最初期の氷室冴子作品が読める! 2020年刊行作品。氷室冴子デビューの契機となった「小説ジュニア青春小説新人賞」佳作入選作の「さようならアルルカン」に、初文庫作品『白い少女たち』、更に集英社の若年層向け小説誌「小説ジュニア」(雑誌「Cobalt」の前…

『新本格魔法少女りすか』西尾維新 魔法少女×ミステリの魅力

※2020/12/26追記 最終巻を読むために、一巻から再読をしています。なにせ十数年ぶりなので。とりあえず一巻を読み切ったのでレビューを刷新!二巻以降も随時レビューを修正していくのでしばらくお待ちを 西尾維新が描く”魔法少女” 2004年刊行作品。「ファウ…

『阿修羅ガール』舞城王太郎 第16回三島由紀夫賞受賞作

三島由紀夫賞受賞作 2003年1月刊行作品。『煙か土か食い物』『暗闇の中で子供』『世界は密室でできている。』『熊の場所』に続く、舞城王太郎五作目の作品となる。講談社以外から出版された始めての作品でもある。 阿修羅ガール 作者:舞城 王太郎 メディア: …

『さらわれたい女』歌野晶午 脱新本格の流れの中で

角川⇒講談社⇒角川と版元が変わった作品 本作に関しては、まず最初に、1992年にカドカワノベルズ版(←懐かしいレーベル!)が刊行されている。 さらわれたい女 (カドカワノベルズ) 作者: 歌野晶午 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1992/01 メディア: 新書 …

『深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説』辻真先 『たかが殺人じゃないか』の前日譚

那珂一兵登場作品 2018年刊行作品。作者の辻真先(つじまさき)はアニメーション作品の脚本家として知る方が多いだろう。『鉄腕アトム』時代からの生き残りだから業界最古参。しかも、現在でも『名探偵コナン』の脚本を手掛けるなど、未だに現役で活躍してい…