ネコショカ

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終盤戦突入!『ネコソギラジカル 上 十三階段』西尾維新


戯言シリーズ最終章スタート

2005年刊行。戯言シリーズ最終三部作の第一弾である。

ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)

表紙は哀川さんらしいのだが、イラストレータの竹の画風はこのあたりから変わり始めていて、初見時は一瞬誰だか判らなかった。本編中のキャラクター挿絵もシャープな部分がなくなって、全体的にまるまっちいタッチになっている。賛否両論あろうところだろうが、自分としては前の方が好き。

講談社文庫版は2009年に登場。こっちはもっとイラストのタッチ変わってるけど……。

ネコソギラジカル(上) 十三階段 (講談社文庫)

ネコソギラジカル(上) 十三階段 (講談社文庫)

 

ちなみに、刊行順に行くと「ネコソギラジカル」の前に、外伝的な枝エピソード「人間シリーズ」が挟まっていたりするのだが、そちらはまた後日改めて感想をあげる予定である。

あらすじ

「狐面の男」こと西東天からの宣戦布告を受けたいーちゃんこと戯言遣い。匂宮兄妹との死闘の傷も癒えぬ中で、十三階段一人目の男、奇野頼知の来訪を受けることになる。冴えない雑魚キャラに見えた奇野だったが、その意外な特殊能力はいーちゃんを窮地に陥れる。終焉に向けて加速していく物語世界。そのたどり着く先にあるものは。

本格的な能力バトルに移行?

いーちゃんを待ち受ける十三階段の面々。奇妙奇天烈なネーミングと、メチャクチャな特殊能力(まだ判明してないけど)に山田風太郎『甲賀忍法帖』の伊賀甲賀十人衆を見知ったときと同種の高揚感を禁じ得なかったと言ったら褒めすぎだろうか。判りやすくスタンド遣いに例えてみようかと思ったけど、最近のジョジョ読んでないのでやめとく(笑)。初期のミステリテイストは完全に消え去り、すっかり能力バトル的ななにかに変貌しているのだが、面白ので全く問題はナシである。

今回の訴求ポイントとしては闇口崩子なのだろうが、あまりに直球勝負過ぎてやや萎えてしまう。ここまで目立ってしまった段階で既に次あたりで死亡確定のような気がするのだ(妹系キャラは姫ちゃん以外認めない派)。それから哀川さんの登場シーンは格好良く描けていて燃えるところ。ホンモノかどうか怪しいけど。あとはやっぱり貴宮むいみかな。地味ながらも美味しいポジショニングだ。

まだまだ続くよ序盤だよ

まだまだ序盤。終わりの始まりでしかないので、本格的なバトルは次巻以降にお預け。長いこと寸止め状態で伏せられたままの主人公の秘密についても依然謎のまま。未解決のネタは沢山あると思うんだけど、いくつかはそのまま放置されそうな気もする。このシリーズに限っては、きっちり伏線回収して風呂敷を畳みきってくれるよりも、その場その場の「絵」としての完成度を優先させて欲しいなと思う今日この頃。

ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)

ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)